【一日一本のダイエット飲料で糖尿病リスクが30%以上増加する可能性!?】研究結果が示唆

【一日一本のダイエット飲料で糖尿病リスクが30%以上増加する可能性!?】研究結果が示唆
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2025-08-25

砂糖の健康的な代替品として導入されている人工甘味料。しかし、その人工甘味料にも独自の健康リスクが潜む可能性が新しい研究によって示唆された。そして少量の摂取でも、その影響が表れる可能性がある。

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人工甘味料入りソフトドリンクと2型糖尿病発症リスク

オーストラリアの研究において、人工甘味料入りのソフトドリンクを1日1缶飲むだけで、2型糖尿病のリスクが38%増加する可能性があることが判明した。さらに、砂糖入りのソフトドリンクの摂取による2型糖尿病リスク増加率は23%となり、人工甘味料入りソフトドリンクの摂取によるリスク増加率は、砂糖入りソフトドリンクの摂取によるリスク増加率の値を上回った。これらの結果は、40~69歳のオーストラリア人36,608人の食事と飲料の習慣に関するデータに基づいている。参加者は人工甘味料と砂糖の摂取量を報告し、その後平均14年間にわたって健康記録の追跡が行われた。研究者らは、食事、運動、教育、健康歴など他の影響因子を調整の上、分析を行った。「人工甘味料は、糖尿病のリスクがある人に対して健康的な代替品として推奨されることが多いですが、私たちの結果は、これらにも独自の健康リスクがある可能性を示唆しています。」と、研究の筆頭著者モナシュ大学教授バルボラ・デ・クールテン氏は述べる。

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砂糖入りソフトドリンクよりも高いリスクの可能性

興味深いことに、体重の影響を考慮し調整を行い分析すると、砂糖入りソフトドリンクによる2型糖尿病リスクの上昇は消失した。これはつまり、砂糖入りソフトドリンクと2型糖尿病リスクの関連性は、主に体重増加によって引き起こされていることを示唆している。しかし、人工甘味料入りソフトドリンクにおいては、体重の影響を考慮し調整しても、依然として2型糖尿病リスクの上昇が見られた。これは、人工甘味料が代謝に直接的な影響を及ぼす可能性を示唆している。研究者たちはこの関連性について、特定の人工甘味料が血糖値の調整を妨げることが、2型糖尿病のリスク上昇に寄与している可能性を推測している。例えば、一部の人工甘味料は腸内細菌のバランスを乱すことがわかっており、血糖値を正常に保つ能力を低下させる可能性がある。また、近年、これらの糖代替品と脳の機能障害や心臓疾患との関連も示されている。このような様々な要因により、体重増加を伴わずして2型糖尿病のリスクを高めている可能性が示唆されている。今回の研究でのデータが示しているのは関連性の存在だけであり、人工甘味料が直接原因であると断定することはできない。そのメカニズムを解明するためにはさらなる調査が必要となる。

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研究の今後

研究者たちは、人工甘味料の潜在的な健康リスクに関する意識向上を促進するためのさらなる取り組みを求めている。「私たちは砂糖入り飲料税などの措置を支持しますが、今回の研究結果は、人工甘味料を含む選択肢にも注意を払う必要があると示しています。」「人工甘味料は『健康に良い』と宣伝されることが多いですが、独自のリスクを伴う可能性があります。今後の政策は、すべての栄養価の低い飲料の摂取量を減らすための包括的なアプローチを採るべきです。」とデ・クールテン氏は述べている。

出典

https://www.monash.edu/news/articles/one-can-of-artificially-sweetened-soft-drink-daily-may-increase-diabetes-risk-by-more-than-a-third

https://www.sciencealert.com/just-one-diet-soda-a-day-may-raise-your-type-2-diabetes-risk-by-38

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