粉チーズがすごい。スプーン1杯で“骨活・美肌”に効く発酵食品!管理栄養士が推奨する理由
「粉チーズ」と聞くと、パスタやグラタンに振りかける“名脇役”というイメージが強いかもしれません。ですが実はこの粉チーズ、栄養価が高く、骨や肌を支える“超・実力派食材”だったのです。特に注目したいのは、高密度なカルシウム・良質なたんぱく質・発酵食品としての力。 いつもの食事にちょい足しするだけで、骨・美肌・代謝アップに働きかけてくれる、まさに“地味だけどすごい”存在です。
骨と肌を支える!粉チーズの3大栄養ポイント
① 「カルシウムが超・濃縮」=骨を丈夫に保つサポートに
粉チーズは、もともと水分を抜いたナチュラルチーズをさらに乾燥・粉砕したもの。 そのため、100gあたりのカルシウム含有量は1000mg以上(※)と非常に高濃度です。たとえば、大さじ1杯(約6g)でも約60mgのカルシウムがとれる計算になります。牛乳1/3杯分ほどに相当します。さらに、カルシウムの吸収を高めるビタミンK2や乳酸菌由来のペプチドも含まれており、骨のリモデリング(再構築)をサポートします。
② 「たんぱく質も豊富」=肌・筋肉・代謝アップに◎
チーズは発酵によって良質なたんぱく質が濃縮された食品。粉チーズも例外ではなく、少量でもたんぱく質がしっかり補えるという特長があります。朝食に「トースト+バターだけ」などになりがちな方は、粉チーズをプラスするだけで、たんぱく質不足の対策にも。
③ 「発酵食品」=腸と肌にもアプローチ
意外と知られていませんが、発酵させたナチュラルチーズを乾燥・粉砕した粉チーズはれっきとした発酵食品に分類されます。粉チーズの加工工程で生きた乳酸菌の多くは失われているため、「乳酸菌そのもの」を摂るわけではありません。しかし、代わりに発酵の過程で作られる乳酸菌由来のペプチドや有機酸などの成分が含まれており、これらは腸内の善玉菌のエサとなって腸内環境のサポートに役立つと考えられています。腸内環境の乱れは、便秘や肌荒れ、疲労感にもつながりやすくなります。 だからこそ、“乳酸菌+たんぱく+カルシウム”を一度に摂れる粉チーズは優秀。
意外と万能!粉チーズの“朝のちょい足し”活用アイデア
- ヨーグルト+粉チーズで“発酵×発酵”の腸活コンビ
→ ほんのり塩気が加わってクセになる味。ハチミツと一緒にすればスイーツ風にも。 - トーストにかけて焼くだけで、たんぱく質強化
→ オリーブオイル+粉チーズで“なんちゃってチーズトースト” - サラダやゆで卵にふりかけるだけで、栄養バランスアップ
→ ドレッシング代わりにもなるので減塩にも◎
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【注意点】食べすぎには塩分・脂質のリスクも
粉チーズは優秀な栄養源である一方で、脂質・塩分もやや高めです。 そのため、「1日あたり大さじ1杯(5〜6g)程度」を目安にすると◎。 体にいいからといって、どっさりかけすぎないように注意を。
地味だけど、毎日続けたい“栄養ちょい足し”食材
- 保存がきく
- すぐ使える
- 意外とおいしい
- 朝にちょい足ししやすい
こんな“タイパ”重視の現代生活にもフィットする粉チーズ。 骨密度が気になる方、たんぱく質が不足しがちな方、肌荒れや腸の乱れが気になる方は、“1日スプーン1杯”から始めてみてください。
参考文献
記事監修/亘美玲
管理栄養士。病院栄養士を7年経験後、食品会社で約15年間メディカルサプリメントや機能性表示食品の商品開発責任者として従事。2児の母で、自身の妊娠と出産、離乳食作りの経験から母子栄養の研究を重ね、産前産後ママの栄養サポート、栄養相談、料理教室、レシピ提案、執筆、栄養学講座の活動を行っている。離乳食や調理の基本についてSNSでも発信をしている。
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