プロセスチーズに栄養はある?素朴な疑問に管理栄養士が回答
チーズは、子どもから大人まで幅広い世代で愛される食材の1つ。また、チーズは、種類が豊富でスーパーでも、さまざまな種類のチーズが並んでいますよね。その中でも日本で主流のチーズは、プロセスチーズ。今回は、プロセスチーズって栄養があるの?という疑問について解説していきます。
プロセスチーズとは?
プロセスチーズは、牛や山羊のミルクを乳酸菌や乳酵素によってできたナチュラルチーズを加熱して、再び成型されて作られます。プロセスチーズは、一度加熱されることで、安定した風味や保管期間も長くなります。形も、スライス、ブロック、スティック、スプレッドなどいろいろあり、用途や好みで選ぶことができます。
プロセスチーズに含まれる栄養素とは?
プロセスチーズは、比較的、体に必要な栄養素がバランスよく含まれていますが、特に注目したい栄養素は、たんぱく質、トリプトファン、カルシウム。この3つの栄養素について詳しくみていきます。
【たんぱく質】
髪、肌、筋肉など体の材料となるたんぱく質は、毎食意識してとりたい栄養素です。特に朝食や昼食など時間がない食事で、たんぱく質が不足しがちな時は、手軽に食べることができるプロセスチーズはおすすめです。
【トリプトファン】
たんぱく質の構成成分であるアミノ酸の1つ「トリプトファン」は、幸せホルモンとも言われるセロトニンや睡眠ホルモンと言われるメラトニンの材料です。精神的にも不調がおきやすい更年期症状がある方は、積極的にとりたい栄養素の1つでもあります。また、トリプトファンは、体内で作ることができないため、食品から摂取する必要があります。
【カルシウム】
カルシウムは、骨や歯の材料になる栄養素。カルシウムが不足すると、骨がもろくなる骨粗鬆症のリスクが高まります。また、プロセスチーズ等の乳製品に含まれるカルシウムの吸収率は、他の食材のカルシウムと比べて高いので、効率よくカルシウムをとることができます。
プロセスチーズの食べ方
体にとってうれしい栄養素がとれ、さらに保存性にも優れているプロセスチーズ。食事に上手に取り入れる方法についてご紹介します。
・デザートや間食で:プロセスチーズは、そのままでも食べることができるので、小腹が空いた時などの栄養補給におすすめです。いつでも食べられるように冷蔵庫に常備しておくといいですね。
・料理で:グラタンやピザ等では定番で使われる食材ですが、炒め物やスープにプロセスチーズを足すだけで、コクやうま味が格段にアップします。また、野菜の苦みが苦手なときもチーズを入れると、苦みが和らぎ食べやすくなります。
おいしさも栄養価も高めてくれるプロセスチーズを、食事に取り入れてみてくださいね!
参考文献
AUTHOR
山﨑礼絵
管理栄養士。島根県出身、3児の母。大学・大学院で、生活習慣病について研究。卒業後、製薬会社勤務を経て、「食」の大切さを人に伝えていきたいという想いから、管理栄養士を取得。オンライン栄養指導、行政栄養士を経験。現在、特定保健指導、健康・栄養分野の執筆などで活動中。
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