「まぶたの痙攣が止まらない…」ストレスや疲れだけじゃない、考えられる原因は?医師が解説
まぶたがピクピク動く症状が止まらないのはどんな原因が考えれるのか、その対処法とともに医師が解説します。
まぶたの痙攣が止まらない…考えられる原因は?
まぶたがピクピクと痙攣(けいれん)する症状は、疲れやストレスによる一過性のものから、神経の病気が隠れているケースまでさまざまです。
代表的な原因のひとつは、眼瞼ミオキミアです。
眼瞼ミオキミア
その特徴は、まぶた(特に下まぶた)がピクピク動く、数秒~数分で治まるが、症状を繰り返す、疲労・ストレス・目の酷使・カフェイン過剰が主な原因として知られています。
眼瞼けいれん
眼瞼けいれん(良性眼瞼けいれん)の場合には、両目ともにまぶたが勝手に閉じようとして、瞬きが多くなり、まぶしい・目が乾く・目が重い、50代以上の女性に多いなどの特徴があり、この場合には、脳(視床)の誤作動や神経伝達異常が原因と考えられています。
顔面けいれん
顔面けいれん(片側顔面けいれん)の場合は、片側の目元から口元まで引きつるサインがあり、目だけでなく顔全体がピクピク動くことがあります。
顔面けいれんは、顔面神経が血管に圧迫されることが原因です。
ジストニア
ジストニア(眼瞼ジストニア)の可能性もあり、自分の意志と無関係に目が閉じてしまう、まぶしさ・読書困難・歩きにくいなど生活に支障が出る、神経の誤作動による不随意運動がおこる特徴があります。
それ以外にも、稀に、多発性硬化症、脳腫瘍、脳梗塞(視床・脳幹)などが、まぶたの痙攣を引き起こす場合があります。
まぶたの痙攣が止まらないときの対処法とは?
まぶたがピクピクと勝手に動く痙攣(けいれん)は、多くの場合、疲労・ストレス・目の酷使・睡眠不足・カフェインの過剰摂取などが原因です。
自分でできる対処法としては、十分な睡眠をとることが重要です。
睡眠不足や疲労が原因であることが多いため、まずは休息が基本です。
また、目の休息とリフレッシュも、症状改善に有効です。
具体的には、スマホやPCの使用時間を減らす、1時間ごとに目を閉じて休憩する、ホットアイマスクや蒸しタオルで目の周りを温めて、血行を促進するなどがおすすめです。
できるだけ、カフェイン・アルコールを控えて、コーヒー・エナジードリンク・緑茶などの過剰摂取を控えることが大切です。
深呼吸・軽い運動・趣味などでリラックスを心がけて、睡眠と合わせて、自律神経の乱れを整えることが症状改善には効果的です。
目の周囲やこめかみを優しくマッサージすることで血流改善が期待できます。
セルフケアを実施しても、効果がない場合は病院を受診しましょう。
眼瞼けいれんでは、ボトックス注射、薬物療法が行われることが多く、顔面けいれんの場合には、ボトックス、必要に応じて手術も選択肢になります。
神経疾患由来の場合には、原因疾患の治療(脳卒中・多発性硬化症など)を行うことが基本となります。
まとめ
まぶたの痙攣が止まらない場合には、日々の過剰なストレス、あるいは眼瞼ミオキミアやジストニアなどの病気といった様々な原因を疑います。
症状が数週間以上続く場合には、まずは、眼科・神経内科などを受診しましょう。
目だけでなく顔全体が動く際には、脳疾患を疑って、神経内科・脳神経外科など専門医療機関に相談しましょう。
目が勝手に閉じる、生活の支障が大きい際には、神経内科・眼科を早急に受診するように心がけて、万が一にも、視野障害・顔面のしびれ・ろれつ困難を伴う場合には、迅速に専門医療機関を受診するようにしましょう。
今回の記事が少しでも参考になれば幸いです。
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