朝イチの「ひと口」がカギ!痩せ体質をつくる朝ごはん【管理栄養士が解説】


「なかなか痩せられない」という人は、朝食を見直してみませんか?朝のひと口には、痩せやすい体づくりをサポートする力があります。この記事では、痩せ体質をつくる朝食のポイントを管理栄養士が解説します。忙しい人でも取り入れやすい簡単朝食メニューも紹介するので、明日の朝食からさっそく実践してみましょう!
痩せたい人が朝食で摂るべき栄養素

痩せたい人は、朝食で次の3つの栄養素を摂るように意識しましょう。
・糖質
・食物繊維
・たんぱく質
痩せやすい体をつくるポイントは「基礎代謝」です。基礎代謝とは、呼吸や拍動、体温の維持など、生命活動のために使われるエネルギーのこと。体を動かしていないときでも消費されるエネルギーなので、基礎代謝を高めることで痩せやすい体に近づきます。
夜は、睡眠によって脳や体を休ませる時間です。私たちの活動量は減少し、体温も低下します。そのため、起床直後の基礎代謝は日中ほど高くありません。その基礎代謝を高めるカギとなるのが、朝食です。
朝食を摂ると、食べたものを消化、吸収するためにエネルギーが使われ、熱が発生して体温が上がります。このとき、体のエネルギー源となる糖質を摂れば、朝から活動的に動けます。体を動かすことで筋肉でも熱が発生し、さらに体温が上昇するため、基礎代謝が高まりやすくなるでしょう。
また、朝食で糖質をしっかり摂るとお腹が満たされ、昼食までの無駄な間食を減らせるメリットもあります。

ただし、前日の夕食から時間が空き、空腹状態になっている朝にたくさんの糖質を摂ると、血糖値が一気に上がりやすくなります。血糖値を下げるホルモン「インスリン」には、余分な糖質を体脂肪としてため込みやすくする性質もあるため、血糖値の急上昇には注意が必要です。
そこで意識して摂りたいのが、食物繊維です。食物繊維には糖質の吸収スピードを遅くして、血糖値の上昇を緩やかにする働きがあります。糖質をしっかり摂りたい朝食では、一緒に食物繊維も取り入れることが大切です。
加えて、たんぱく質は、糖質や脂質よりも消化吸収に多くのエネルギーを必要とします。朝食でたんぱく質を摂るとより多くの熱が発生するため、その分、体温が上がりやすくなります。基礎代謝も高まり、痩せやすい体に近づくでしょう。
痩せ体質をつくる朝食メニュー

痩せやすい体をつくる、おすすめの簡単朝食メニューを3つ紹介します。
納豆ご飯+わかめや野菜の味噌汁
納豆はたんぱく質が豊富なだけでなく、食物繊維もたっぷり含まれています。さらに、体を温める汁物を組み合わせることで、体温の上昇も期待できます。食物繊維が豊富なわかめや野菜をたっぷり入れて食べましょう。もちろん、味噌汁はインスタントでもかまいません。
全粒粉パン+チーズ+トマト
全粒粉とは、小麦をまるごと粉にしたもの。通常は取り除かれる表皮や胚芽なども含まれるため、食物繊維やミネラルが豊富なことが特徴です。
全粒粉の食パンやロールパンに、たんぱく質源となるチーズと食物繊維を含むトマトをのせたり、挟んだりして食べましょう。チーズをハムやツナ、トマトをレタスやキャベツなどに変えると、味のバリエーションも楽しめます。
バナナ+ナッツ入りヨーグルト
朝食を食べる習慣がない人、朝食を準備する時間がない人は、手軽に食べられるバナナとヨーグルトの組み合わせがおすすめです。バナナは糖質が豊富で腹持ちもよく、朝食にぴったりのフルーツです。
アーモンドなどのナッツ類には、食物繊維が多く含まれています。たんぱく質源となるヨーグルトにナッツを加えることで、食物繊維を補えるうえに、噛みごたえがプラスされて満足感も高まるでしょう。
痩せ体質をつくるカギは朝食にあります。糖質、食物繊維、たんぱく質の3つの栄養素を取り入れて、毎日の朝食で痩せやすい体を目指しましょう。
【参考文献】
文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く