「水分補給にいいと思ってた…」風邪を引きやすい人が避けるべきNG飲み物とは|管理栄養士が解説


「最近、風邪を繰り返している」「体が冷えやすくて治りが遅い…」そんな悩みを抱えている方は、普段何気なく飲んでいる“飲み物”が原因かもしれません。食事は気をつけていても、飲み物の選び方は意外と盲点になりがちです。 今回は、風邪を引きやすい人が避けたい飲み物とその理由を、管理栄養士の視点からわかりやすくご紹介します。
そもそも、なぜ飲み物が大切なの?

人の体は約60%が水分でできており、適切な水分補給は血液の流れをスムーズにして、免疫細胞を必要な場所へ効率的に運ぶ役割があります。また、のどや鼻の粘膜の潤いを保つことで、ウイルスの侵入を防ぐバリア機能も強化します。
このように水分は免疫機能を支える重要な役割を果たすからこそ、飲み物の選択は大切ですね。
次に、避けたい飲み物について詳しく見ていきましょう。
1. 甘い清涼飲料水・スポーツドリンク

風邪気味のとき、「水分補給にいいから」と甘いジュースやスポーツドリンクを飲んでいませんか?実はこれは逆効果になることもあります。
清涼飲料水やスポーツドリンクには多くの糖分が含まれています。たとえば500mlのスポーツドリンクには、角砂糖に換算しておよそ7~8個分もの糖分が含まれることもあります。
過剰な糖分摂取は、血糖値の急上昇を招くだけでなく、免疫細胞の働きを一時的に低下させるといわれています。
2. キンキンに冷えた飲み物

暑い夏場や疲れたときについ冷たい飲み物を選びがちですが、体を内側から冷やすことは免疫機能の低下に繋がるリスクがあります。
体温が下がると、白血球の働きが鈍り、ウイルスや細菌への抵抗力が弱まります。特に朝起きてすぐや入浴後の冷たい飲み物は体温調整を乱しやすく、冷えによる免疫力低下を招きます。
朝一番や就寝前など、体温が下がりやすい時間帯には常温または温かい飲み物を選ぶと安心です。
3. カフェインの摂りすぎ(コーヒー・エナジードリンク)
カフェインは覚醒作用や利尿作用があり、飲みすぎると体内の水分が失われやすくなるだけでなく、睡眠の質も下げる可能性があります。質の良い睡眠は免疫力を保つうえでとても重要な要素。コーヒーやエナジードリンクを日常的に何杯も飲んでいる人は注意が必要です。
※カフェインの1日の適正量は、健康な成人で約400mg程度(コーヒー約3杯分まで)。風邪を引きやすいと感じている方は、午後のカフェイン摂取を控えるだけでも、睡眠の質が変わる可能性があります。
では、体にやさしい飲み物とは?日々の選び方のヒント

白湯
内臓を優しく温め、血流を促進。1日1~2杯を目安に。
麦茶やほうじ茶
カフェイン控えめで体を冷やしにくく、飲みやすいお茶です。
ミネラルも含み、毎日続けやすいのがポイント。
生姜湯・ハーブティー
生姜には体を温める作用があり、免疫力アップのサポートに。
カモミールやローズヒップなどのハーブティーもリラックス効果がありおすすめです。
味噌汁やスープ類
水分だけでなく、ミネラルやビタミンも同時に摂取できる万能選手。
塩分は適量を心がけて。
まとめ
風邪を引きやすい人が避けたい飲み物は、甘い清涼飲料水・スポーツドリンク・冷たい飲み物・カフェイン過多のドリンクの3つです。
これらを控え、体を内側から温めて、適切な水分補給を心がけることで自然と免疫力が整ってきます。
飲み物選びを見直すことは、風邪予防や健康維持の大きな一歩です。ぜひ今日からできることを取り入れてみてください。
参考文献:
厚生労働省 e-ヘルスネット「カフェインの過剰摂取」
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