何度も繰り返す腰痛に!ガチガチに硬くなりがちな「腰方形筋」をゆるめる〈寝ながらストレッチ〉


なんとなく腰が重い、動かしづらい、そんな不調が続いていませんか?実はその原因、「腰方形筋」のこわばりかもしれません。腰の深部にあるこの筋肉が硬くなると、腰痛を繰り返しやすくなります。
腰方形筋とは?
腰方形筋は、骨盤と肋骨をつなぐ体の深部にある筋肉で、姿勢を支える“深層筋”のひとつです。体を横に倒す動作(側屈)や、骨盤の位置を安定させる働きがあり、姿勢維持にも重要な役割を果たします。日常のささいな動作にまで関わっているため、知らず知らずのうちに疲労が蓄積しやすい部位でもあります。
腰方形筋が硬くなる原因
現代人の生活習慣のなかで、腰方形筋が硬くなる原因は意外とたくさん潜んでいます。無意識に繰り返される動作や姿勢のクセ、さらには心の緊張までもが腰方形筋のこわばりにつながります。
長時間の座り姿勢
デスクワークや運転など、長時間同じ姿勢を続けていると、腰回りの筋肉が動かず血流が滞り、腰方形筋が硬直しやすくなります。
片側に偏った身体の使い方
カバンをいつも同じ肩にかける、子どもを同じ側で抱っこする、片脚重心で立つなどの癖で、左右のバランスが崩れ、どちらかの腰方形筋に負担が集中します。
腹筋の弱さや体幹の不安定さ
体幹が弱いと姿勢が崩れやすく、腰方形筋が代わりに姿勢を支えようとして常に緊張状態になります。
冷えや血行不良
腰回りの血行が悪いと筋肉が酸素不足となり、柔軟性が失われて硬くなります。冬場や冷房の効いた部屋で特に起こりやすいです。
精神的ストレス
ストレスを感じると呼吸が浅くなり、無意識に身体に力が入りやすくなります。腰方形筋も緊張し、慢性的なこわばりにつながります。
放っておくと…腰痛だけじゃない!全身に広がる不調の連鎖
腰方形筋のこわばりを放っておくと、単なる腰のだるさや張り感だけでなく、骨格全体にも影響し、さまざまな不調を引き起こす可能性があります。
ギックリ腰のリスクアップ
腰方形筋に疲労や緊張が蓄積すると、急な動きによって腰に負担がかかり、ぎっくり腰(急性腰痛)を起こすリスクが高まることもあります。
骨盤の傾きや背骨のアライメントの乱れからくる姿勢不良
腰方形筋が片側だけ硬くなると骨盤が傾き、猫背・反り腰・側弯などの原因に。肩こりや首こり、ひざの痛みにもつながります。
股関節や脚の可動域の低下
腰回りの柔軟性が低下することで、股関節の動きに影響が出る場合もあります。
冷え・むくみ・便秘などの内臓機能の低下
腰周辺の血流・リンパの流れが悪くなることで、下半身の冷えやむくみが慢性化し、血流やリンパの流れが悪くなることで、間接的に内臓機能にも影響が出ることがあります。冷えや便秘の一因となる場合も。
睡眠の質の低下
寝ている間も腰に張りを感じたり、寝返りが打ちづらくなったりすることで、深い眠りが妨げられ、疲労回復が不十分に。
毎日のケアで腰痛を未然に防ごう
腰方形筋は、毎日の姿勢や動き方のクセですぐに硬くなってしまいます。だからこそ、少しの時間でもこまめにゆるめてあげることが、腰痛予防の第一歩。腰方形筋をほぐすには、強い刺激よりも“ゆるめる”意識が大切。寝ながら腰をじんわり伸ばすポーズは、自宅で簡単にできるセルフケアとしておすすめです。寝る前に1分、このストレッチを習慣にしてみましょう。
寝ながらできる「ゆるめる」腰方形筋ケア
1)仰向けになり、両手を頭の先に伸ばし、肘同士をつかむ。

2)両膝を立てて、右脚に左脚を組む。

3)息を吐きながら膝を右側に倒す。

4)息を吐くたびに腰の力を抜き、ゆっくりと伸びを深めながら深い呼吸で5呼吸キープ。
5)腕と脚を組み替えて反対も行う。
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