「血管がもろくなっている?」血管の老化による動脈硬化を防ぐために毎日でも食べたい食品とは?


血液は、全身に酸素や栄養素を運ぶ重要な役割を持っています。しかし、年齢を重ねると、血液が流れている血管が老化しもろくなります。血管がもろくなると、動脈硬化や高血圧、循環器疾患などのリスクが上がると言われているため、血管の老化を防ぐことは健康寿命の延伸にも重要です。 この記事では、動脈硬化などの予防に効果があると言われている、抗酸化作用を持つ栄養素を含む食品を紹介します。 動脈硬化がある方や、これらの疾患のリスクを低減したいと考えている方は、ぜひご覧ください。
血管の老化と動脈硬化とは
血管は、加齢に伴って分厚くなったり、血管を拡張する能力が低下したりと、構造的・機能的に変化が起こり、「老化」すると言われています。血管が老化すると、血管が固くなる「動脈硬化」の原因にもなるため、動脈硬化を原因として起こると言われている循環器疾患のリスクとなります。
この動脈硬化は、血管に沈着したコレステロールなどが酸化されることで起こるため、この酸化を抑制する抗酸化作用を持った食品の摂取が、動脈硬化の予防に必要だと言われています。
抗酸化作用とはどんな作用?
抗酸化作用とは、体内の活性酸素を中和して身体への悪影響を防ぐ働きのことをいいます。活性酸素は、体内でエネルギーを作る際などに生まれ、発生すると脂質やたんぱく質、核酸などの生体物質を攻撃します。また、一度活性酸素が発生すると、連鎖的に脂質を酸化し、過酸化脂質と呼ばれる成分を生成します。
この過酸化脂質が、血管の老化の原因のひとつになると言われており、抗酸化作用をもつ栄養素は、この過酸化脂質の連鎖反応を止める効果を持っています。
抗酸化作用をもつ栄養素と多く含む食品とは
ビタミンC
ビタミンCは抗酸化作用を持つ代表的なビタミンで、柑橘類やピーマン、ブロッコリーなどに多く含まれています。動脈硬化は血中のコレステロールが酸化されて血管に沈着することで起こるため、過酸化脂質の生成を阻止するビタミンCは動脈硬化の予防に効果を発揮します。
ビタミンCは野菜や果物の多くに含まれているため、比較的簡単に摂取できますが、それ以外の食品にはあまり含まれていない上、基本的に身体に蓄積できません。そのため、毎日摂取することが必要です。

ビタミンE
ビタミンEも、ビタミンC同様に抗酸化作用を持つビタミンのため、動脈硬化の予防効果が期待されています。ビタミンEは、かぼちゃやほうれん草、アボカドなどに多く含まれています。
ビタミンEはビタミンCと比較して強い抗酸化作用を持ちますが、酸化されやすい傾向にあり、酸化することで作用が低下します。しかし、ビタミンCがこのビタミンEを活性化する役割を持っているため、同時に摂取するのがおすすめです。

ポリフェノール
ポリフェノールと呼ばれる成分も、強い抗酸化作用を持つため、血管の老化を防ぐために有用です。代表的なものは、緑茶に含まれるカテキンや、赤ワインに含まれるレスベラトロールなどです。ポリフェノールは他にも、ベリー類やリンゴ、玉ねぎ等様々な食品に含まれています。
血管の老化や動脈硬化を予防するためには
血管の老化や動脈硬化は、加齢に伴ってリスクが高くなりますが、生活習慣を改善することで予防・改善ができます。血管は、常に新陳代謝によって生まれ変わっており、一度動脈硬化が起こった血管でも、健康的な血管に生まれ変わることができると言われています。そのためには、健康的な食生活や運動習慣、十分な睡眠など、生活習慣の改善が重要です。
まとめ
抗酸化作用は、血管を老化から守り、動脈硬化を予防することで健康を支える重要な働きを持っています。また、健康な血管を維持するためには、日々の生活習慣を整えることが重要です。
今回紹介した栄養素を摂取できる食品を、日々の食事に取り入れながら、健康的な生活を送り、血管の老化、動脈硬化を予防・改善していきましょう。
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