【植物性タンパク質を動物性タンパク質より増やすと心臓病リスクが低下する可能性!?】研究結果が示唆

 【植物性タンパク質を動物性タンパク質より増やすと心臓病リスクが低下する可能性!?】研究結果が示唆
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HIDEMI
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2024-12-27

赤身肉や加工肉を、ナッツ類や豆類などの植物性タンパク源に置き換えることで、心血管疾患リスクが低減できる可能性が新しい研究によって示された。

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植物性タンパク質と動物性タンパク質の比率が1:2になると心臓病のリスクが低下

この研究では、約20万3000人の男女の心臓の健康状態、食事、生活習慣に関する30年分のデータを調査した。研究者は参加者の1日あたりの植物性および動物性タンパク質の摂取量をグラム単位で計算し、健康歴、ライフスタイル、経済的要因を適宜考慮した。

その結果、動物性タンパク質に対する植物性タンパク質の比率が最も高い人々は、最も低い人々と比較して、心血管疾患リスクが19%、冠動脈疾患リスクが27%低いことが判明した。

「平均的なアメリカ人は、植物性と動物性タンパク質の比率が1:3の割合で食事をしています。私たちの研究結果は、心血管疾患の予防には少なくとも1:2の割合がより効果的であることを示唆しています。冠動脈疾患の予防には、1:1.3またはそれ以上の割合が植物性とすべきでしょう。」と、この研究の筆頭著者、ハーバード公衆衛生大学院栄養学部客員研究員アンドレア・グレン氏は述べた。

心血管疾患のリスク減少は、植物性タンパク質と動物性タンパク質の摂取比率が1:2になると頭打ちになる傾向が見られたが、冠動脈疾患のリスクは、動物性タンパク質に対する植物性タンパク質の比率がこれより高くても、減少が継続することがわかった。

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疾患リスクの減少は、赤身肉や加工肉をナッツや豆類などの植物性タンパク源に置き換えることによるものだろう、と研究者らは述べている。これらの植物性タンパク質は、通常、健康的な脂肪分、食物繊維、抗酸化物質、ビタミン、ミネラルを多く含んでいる。また、血圧、血中脂質などの心代謝のリスク要因を改善することも分かっている。

脳卒中リスクとタンパク質比率との間には有意な相関関係は認められなかったが、食事中の赤身肉や加工肉をナッツ類などの植物由来の食品に置き換えると、脳卒中リスクが低下することが分かった

研究者らは、この研究における比率は推定値であり、植物性および動物性タンパク質の理想的なバランスを特定するにはさらなる研究が必要であると述べている。

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植物性タンパク質をより多く摂る食生活にシフトする方法

ほとんどの人は、食事を植物性タンパク質中心に変える必要があります。肉、特に赤身肉や加工肉を減らし、豆類やナッツ類を多く食べることで、それを実現することができます。このような食生活は、人間の健康だけでなく、地球の健康にも有益です。」と、この研究の上席著者、ハーバード公衆衛生大学院フランク・フー博士は述べた。

植物由来のタンパク質(加工が行われていないか、できる限り加工を抑えたもの)を多く取り入れ、動物性タンパク質を減らしましょう。少しずつ行うことで、より無理なく続けられます。世界を見渡すと、アジアで食される大豆製品、豆腐、テンペ、豆乳、中東の人々が食べるフムス、インドのヒヨコマメを使ったチャナマサラ料理、インドネシアのピーナッツソースであるガドガドなど、あらゆるものがあります。世界中のさまざまな料理の主要な材料、主食となる美味しい食材がたくさんあるのです。」と、カリフォルニア大学ロサンゼルス校の上級栄養士であるダナ・ハンネス博士は語る。

出典

https://www.healthline.com/health-news/higher-ratio-plant-protein-lower-heart-disease-risk

https://news.harvard.edu/gazette/story/2024/12/higher-plant-to-animal-protein-ratio-improves-heart-health/

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HIDEMI

HIDEMI

ヨガ講師 /ヨガ翻訳・通訳者 色、音、言葉が好き。同志社大学国文学科在学中は日本語学を学び、中学生の頃から独自に英語の学びを深める。サロンモデルをしながら、ジュエリーブランド、コスメブランド勤務を経て、2015年よりヨガの指導を始める。外国人講師のWSやTTの通訳、テキスト翻訳等、ヨガ関係の通訳/翻訳業も行う。



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