【すりおろしりんご】が風邪に効くって本当?その理由を管理栄養士が解説

 【すりおろしりんご】が風邪に効くって本当?その理由を管理栄養士が解説
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風邪をひいた時、「すりおろしたりんごを食べると良い」とは誰しも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。この記事ではすりおろしたりんごが風邪をひいた時に良い理由を管理栄養士が解説します。

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すりおろしりんごに風邪を治す効果はない!?

結論から言うとすりおろしたりんごに風邪を治す効果はありません。そもそも風邪を治すための薬も現代では開発されていないため、風邪をひいたら症状が治まるまで休養をとるしか方法がありません。しかしすりおろしたりんごに直接風邪を治す効果が無くとも、体調が優れない時に適している理由はあります。

風邪をひいた時すりおろしりんごを食べる理由は?

風邪のイメージ
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消化に良い

風邪を引いた時は胃腸の働きが弱り、食欲も落ちることが多くなります。よって風邪をひいたときは「消化に良い食べ物」が推奨されます。りんごは生でかじるよりもすりおろすことで消化が良くなり、胃への負担が少なくなるためすりおろしが良いとされています。

水分を補給できる

風邪をひくと発熱、下痢、嘔吐などで身体から水分が奪われます。風邪の症状が出た時は水分と栄養補給が必要不可欠ですが、食欲の低下により食事量が落ちることも水分不足に繋がります。りんごは8割が水分でできており、程よい糖質とビタミン、ミネラルなどの身体に必要な栄養素も含みます。不足しがちな水分を補いつつ、栄養も補給できるため風邪の時には優れた果物と言われています。

免疫力を高める栄養素を含む

りんごにはポリフェノールとペクチンと呼ばれる栄養素を含み、この二つの栄養素が免疫力を高めてくれると言われています。これらは特にりんごの皮に多く含まれているため、りんごの健康効果をもれなく摂るなら皮ごとすりおろして食べるのがおすすめです。ポリフェノールは強い抗酸化作用があることで知られています。活性酸素が増えると動脈硬化や過酸化脂質を作り出したり、老化や免疫機能の低下も引き起こします。ポリフェノールは活性酸素の発生を抑え、これを取り除く働きがあります。ペクチンは水溶性の食物繊維の一種で、便を柔らかくしたり胃腸を守る整腸作用があります。ペクチンも抗酸化作用を持つため、風邪で弱った胃を守りつつ免疫力を高めてくれます。

すりおろしたりんごの変色を防ぐには?

りんごの果肉は空気に触れるとポリフェノールが酸化して茶色く変色してしまいます。りんごはすりおろすと空気に触れる面が多くなるため、普通にカットするよりも変色しやすくなります。りんごの変色を防ぐには、すった後にレモン汁を数滴たらして良く混ぜるときれいな色を保てます。レモンに含まれるクエン酸によって酸化反応が抑えられます。

レモン汁
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まとめ

すりおろしたりんご自体に風邪を治す効果はありませんが、りんごをすりおろすことで必要な水分や栄養を補給しつつ、弱った胃腸に負担をかけることなく栄養を取り入れることができます。風邪を引いた時の栄養補給として取り入れてみてくださいね。

〈参考文献〉

食品成分データベース

リンゴ(林檎)|とれたて大百科|食や農を学ぶ|JAグループ

食物繊維の必要性と健康 | e-ヘルスネット(厚生労働省)

抗酸化ビタミン | e-ヘルスネット(厚生労働省)

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AUTHOR

田中ひろか

田中ひろか

管理栄養士。 保育園栄養士、ダイエットインストラクターとして食事指導とレシピ提供の経験を経て渡豪。 バイロンベイでのヨガリトリート中ベジタリアンの食生活を経験したことから、幅広い野菜の食べ方を知る。 食を楽しみながら健康的なライフスタイルを築くため、’’野菜をおいしく手軽に食べる方法’’を研究中。 現在はメルボルンに在住し、オンラインの食事指導とカフェのヴィーガン、ベジタリアンメニューの提案に携る。



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