40代以上の血糖値が気になる人が食べるべき意外なものとは?管理栄養士が解説
厚生労働省の調査によると「糖尿病の予備軍といわれる人の割合は40代を過ぎると急激に増えていく」という結果が示されています。若い頃と同じような食生活を送っていて、健康診断で引っかかったという経験をされた方も多いのではないでしょうか。本記事では、そんな血糖値が気になる人が食べた方が良い意外なものについて紹介します。
血糖値とは
血糖値とは、血液中の糖の量のことです。
食事で摂取した炭水化物は体内でブドウ糖に分解され、小腸から吸収されて糖が血液中に取り込まれることで、血糖値が上昇します。血糖値が上昇すると、膵臓からインスリンというホルモンが分泌されて、ブドウ糖を細胞内に取り込み、エネルギー源として利用します。
通常、インスリンが上手く作用することで、私たちの血糖値は正常値を保っています。しかし、糖尿病ではインスリンが効かないもしくは量が足りなくなり、血糖値が高い状態が続いてしまいます。このような状態にならないためには、食事を工夫して血糖値が上がり過ぎないようにする必要があります。
血糖値を上げにくい食べ物とは
食べ物の中には、血糖値を上げにくい食品があります。
それが、野菜、きのこ、海藻類など食物繊維を多く含む食べ物です。食物繊維には、消化管での糖の吸収を遅らせる作用があります。それにより、急激な血糖の上昇を抑え、血糖値を正常に保つことが可能になります。
血糖値が気になる方は、積極的に食物繊維の多い食品を摂ることをおすすめします。
血糖値が気になる人が食べた方が良い意外なもの
食物繊維のほかに、血糖値が気になる人におすすめしたい意外な食べ物があります。
血糖値が気になる人が積極的に食べるべき食材、それは「肉、魚、卵、大豆製品などのたんぱく質性食品」です。
肉や魚と聞くと「脂質も多く太る=糖尿病に良くない」というイメージをもたれる方もいるかもしれません。しかし、そのイメージは間違いです。たんぱく質は、筋肉や内臓、ホルモンの材料となります。インスリンもたんぱく質からできているホルモンです。
また、筋肉量が少ないと、ブドウ糖を細胞内に十分に取り込むことができず、血糖値が上昇することにもつながります。
血糖値が気になる人は、たんぱく質の食品が不足しないように意識して食べ、血糖値の上がりにくい体を作りましょう。
血糖値を上げない食べ方のポイント
食事を摂れば、血糖値は必ず上がるものです。しかし、食べ方を工夫することで血糖値の急上昇を抑え、体への負担を減らすことができます。
食事は食物繊維から食べる
食物繊維の多い食品をまず最初に体に取り入れることで、血糖値の急上昇を抑えることができます。食事の際には、野菜、汁物から食べ始め、次にたんぱく質のおかず。最後にご飯やパンなどの糖質を食べるようにしましょう。
たんぱく質食品は脂質の少なめのものを選ぶ
先述の通り、たんぱく質をしっかり摂ることは重要です。しかし、脂肪分の多いものを大量に食べるのは体に負担となります。肉はバラ肉や鶏皮は避け、赤身肉やもも肉を選ぶようにしましょう。
【参考】
厚生労働省|国民健康・栄養調査 令和元年度版 糖尿病に関する状況
公益財団法人長寿科学振興財団|健康長寿ネット 食物繊維の働きと1日の摂取量AUTHOR
古山有紀
大学卒業後、管理栄養士として病院に勤務し、患者様の栄養管理及び栄養指導に従事。 出産を機に独立し、ダイエットサポートや健康維持のための食事カウンセリングを行う。また、食事と健康、美容、ダイエットに関する記事を中心にライターとしても活動中。
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