「寝る前の水分」もしかして多すぎかも?夜中に目が覚める人が見直して欲しい習慣は|睡眠コーチが解説
気持ちよく眠りについたのに、夜中に何度も目が覚めたり、早くに目が覚めてしまうといった経験はありませんか?意外にも多くの人が悩んでいる〈中途覚醒〉〈早期覚醒〉の対処法について、睡眠コーチ・角谷リョウさんの著書『超熟睡トレーニング』から抜粋してご紹介します。
50代以上の半数以上がトイレで起きている
比較的スムーズに入眠できても、途中で何度か目が覚めてしまう「中途覚醒」や、早く目が覚めてしまう「早期覚醒」に悩まされている人が一定数います。
中途覚醒の原因で最も多いのは、夜中に尿意を感じて起きてしまうことです。1回でもトイレで起きる現象を「夜間頻尿」と呼びます。ちょっと恥ずかしくてあまり人には言えないかもしれませんが、何も恥じる必要はありません。男女ともに50代以上だと半数以上、40代以上でも3割くらいの人が経験している、実にありがちな現象なのですから。「夜間頻尿」はあって当たり前、なければラッキーと言えるくらいに考えていただくといいでしょう。
とはいえ、「赤信号、みんなで渡れば怖くない」というようなものではなく、できるならば解消したいものですよね。
せっかく気持ちよく寝ていたのに、「あ、トイレ行かなきゃ」と目が覚めるなんて、すごく損した気持ちになります。それでも再びベッドにもぐりこんだあとすぐに眠れればいいですが、寝付けなくて悶々としてしまうと、睡眠不足になってしまいます。
でも、もしそんな症状が続いていても大丈夫!この悩みもトレーニング次第で克服できますから。
寝る前の水分はコップ1杯だと多すぎ
夜間頻尿対策の1番目は、水分対策です。
なぜ尿意をもよおすのかと言うと、布団の上で「おもらし」をするわけにはいかないので、膀胱から脳に「起きなさい」と指令が行くからです。
まずは寝る前の水分補給には慎重になってください。「寝る前にコップ1杯(約200ml)の水を飲む」と推奨されていますが、これは明らかに多すぎと思われます。それが夜間頻尿の原因になってしまっているのです。
もう1つ最近よくあるのが、夜寝る前にプロテインを飲むこと。筋肉を鍛えたい人が寝る前にプロテインを飲むと、筋肉作りに役立つというのが、一昔前のトレーニング理論にありました。
実は今は夜寝る前ではなく、「トレーニング前後に飲みましょう」ということになっているのですが、昔のトレンドを引きずっている人がいるのです。
当然のことながら、寝る前にプロテインを飲むとなると、それなりの水分を摂ることになってしまいますよね。
もしあなたが寝る前にプロテインを飲んでいるのであれば、その習慣を見直しましょう。飲むのを寝る1時間以上前にして、就寝前に水分を排出するようにしてください。
著者/角谷リョウ
1970年、名古屋生まれ。上級睡眠健康指導士。 NTTドコモ、サイバーエージェント、損保ジャパンなど160社以上、15万人以上のビジネスパーソンの睡眠改善をサポートしてきた実績あり。 認知行動療法や心理学をベースにした独自の睡眠改善メソッドによるサポートは評価が高く、講義・サポート依頼が殺到。 また、経営者1,000人以上の睡眠改善を通じて得た経験を活かし、現在は経営者特化型のサポートも実施中。 著書『働くあなたの睡眠術』は台湾・中国・韓国で翻訳出版されるなど、ベストセラーとなっている。 「人は、強制されても生活や行動は変わらない」をモットーに、楽しくみずから自分を変えたくなるようなサポートを追求している。LIFREE 株式会社共同創業者。著書に『働くあなたの快眠地図』(フォレスト出版)、『働く50代の快眠法則』(フォレスト出版)がある。2024年9月にYouTubeチャンネル「睡眠先生リョウ【仕事に超役立つ睡眠術】」を開設。
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ヨガジャーナルオンライン編集部
ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。
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