すべての不調は睡眠不足から?睡眠を快適にする5つのポイントと朝晩の習慣にしたい簡単ストレッチ

 すべての不調は睡眠不足から?睡眠を快適にする5つのポイントと朝晩の習慣にしたい簡単ストレッチ
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伊藤香奈
伊藤香奈
2024-11-04

近年、世界的に日本が睡眠時間が短いという問題が取り沙汰されてきて、睡眠に関する知識を見聞きする機会も増えてきたようです。今回は、良い睡眠に導くための部屋の環境にフォーカスして解説していきます。

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睡眠不足が引き起こす不調とは

睡眠をとらないと、様々な不調が現れるというのは皆さんも体感したことがあるのではないでしょうか。
マウスを眠らせないという実験では、2日目ですでに免疫系が暴走し体内に炎症などが起き、4日目で死亡してしまった、という結果になったそう。
オーガニックの食事を摂ったり、ジムに通ったりと、健康のために「お金」は使っている方も多いかもしれませんが、睡眠という「時間」を使うことはできているでしょうか。

朝から不調
イラストAC

睡眠をとることで、仕事の効率が上がる、記憶力が上がる、勉強の効率が上がる、スポーツや楽器演奏等の技能も上がる、想像力もあがる、免疫力も上がる、利他的な行動ができるようになる等、仕事・健康・性格までに影響を及ぼすというデータは世界中に存在しています。

逆に睡眠不足になると、うつ病を発症するリスクが3倍、認知症になるリスクは4倍になるほか、生活習慣病や風邪等の感染症、がんにもかかりやすくなるというデータもあります。まずは、10分で20分でも早くねる!を心がけるだけで、日々の体調が変わってくるかもしれません。

快眠に導くための5つのポイント

睡眠の量と質を確保するために大切なのが、睡眠環境。とはいえ、高いマットレスや枕を買う、ということではなく、まずは手軽にできることは?という観点で5つのポイントをまとめてみました。

1.遮光カーテンを使う

遮光カーテンは、4つの等級があります。①完全遮光、②遮光1級(99.99%以上)、③遮光2級(99.80%以上)、④遮光3級(99.40%以上)。遮光率を見ると、そんなにパーセンテージが変わらないのでは?!と感じていまいますが、これだけでかなり朝の部屋の明るさが変わります。また、カーテンの色によっても光の透過率が違い、しっかり朝まで寝たいという方は、暗い色を選ぶことがオススメ。
遮光カーテンは光だけでなく外気を通しにくいという効果も期待でき、エアコン等の節電効果もあります。

2.寝室の蛍光灯を消し、間接照明を使う

寝る前に携帯電話のブルーライトを見ると眠気が覚めてしまうと聞いたことがある方も多いと思いますが、実は携帯のブルーライトより明るいのは、部屋の蛍光灯。
明るい光そのものに覚醒作用があるため、眠りに導く「メラトニン」というホルモンの分泌を抑制してしまう働きがあります。寝る前には蛍光灯から間接照明に切り替えると、メラトニンの分泌が増加し、身体が休息モードに。夜中にトイレに起きた際も、部屋の蛍光灯をつけるのは控え、間接照明だけにすると、眠りに戻りやすくなるでしょう。

3.寝室に観葉植物を置く

観葉植物が視界に入っているだけで、ストレスが軽減させる効果が期待できるため、寝室や寝る前に過ごすスペースに観葉植物を置くのもGOOD。また、緑色を見るだけで目の疲れが軽減されるという作用もあり、植物を育てるのが苦手な人はフェイクグリーン(人工観葉植物)でもOK!

4.夜のカフェインを控える

夜にコーヒーを飲んでも寝つきに問題はない!という体質の方もいると思いますが、カフェイン摂取後は、カフェインの覚醒作用から眠りが浅くなっている可能性があります。
また、カフェインは利尿作用もあるため、夜中のトイレにつながってしまっていることも。コーヒーのほか、緑茶、紅茶、ココア、チョコレートなどもカフェインを含むため、寝つきが悪い、睡眠の質が悪いと感じている人は、夜の飲み物やデザートのカフェインを減らしてみるのもお勧めです。

5.ストレッチ

寝る前のストレッチを習慣にすると、疲れを溜めないだけでなく、「これから寝るぞ」という身体へのサインにもなります。
筋肉を緩め、呼吸を深くするには、だら~んと力を抜いた前屈系のストレッチがお勧め。反動をつけて元気に伸ばすラジオ体操のような動的ストレッチではなく、ポーズをとって5~10呼吸ホールドする静的ストレッチを行ってみましょう。

良質な睡眠のためのストレッチ

寝る前にストレッチを行うことで、身体も心もほぐれ、寝つきが良くなる効果が期待できます。
もし寝付きが悪かったり夜中に起きてしまったりぐっすり眠れなかったという感覚が残ってしまっている朝にも、朝日を浴びて身体をしっかり動かすことで、その日の過ごし方が変わり、夜にはしっかり眠気を感じられるようになるでしょう。

朝と夜にお勧めのストレッチは少し種類が違うため、それぞれの時間帯に合ったストレッチを取り入れましょう。

寝る前のストレッチ

前屈や股関節を曲げる動き、または軽いねじりのポーズを寝る前に布団の上で行ってみましょう。

①仰向けに寝て、肩座を胸に近づけるように抱え、息を吐きながら膝を近づけ、吸って遠ざけるを繰り返す

夜の寝る前ストレッチ
脚の付け根、お尻のストレッチ
イラストAC

②仰向けになり両膝を立てて、その膝を右左に倒して腰回り、内臓をねじるポーズ

寝る前のストレッチ
身体をひねるストレッチ
イラストAC

朝に体を起こすストレッチ

朝は胸や背中を伸ばすようなストレッチを。呼吸を深くして、1日を快適に過ごしましょう。

①ラジオ体操のように、前屈→身体をそらすをリズミカルに繰り返す

朝ストレッチ
ラジオ体操のような前屈、後屈のストレッチ
イラストAC

正座から両手を前の床につき、その腕を遠くに伸ばすようにネコの毛伸びのような姿勢で胸を開く
(壁や椅子の背もたれに両手をついてお尻を後ろに引き、背中を伸ばす形でもGOOD)

朝のストレッチ
けのびストレッチ
イラストAC

 参考:緑色は目に優しい!日々の疲れを緩和させましょう|中村眼科クリニック

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伊藤香奈

伊藤香奈

股関節ヨガインストラクター。会社員歴20年の長年の座り仕事&長時間通勤で、股関節と腰の痛みに悩まされる。解剖学とヨガ・ストレッチ・筋膜リリース・骨格調整などを学び自らの痛みを克服した経験をもとに、オリジナルメソッド「股関節ヨガ」を考案。「立つ・歩く・家事をする・仕事をする」といった日常の動きが楽になるほか、股関節が整うことで、美脚・美尻・むくみ解消・ボディメイクの効果や便秘解消といった女性に嬉しい効果もあると人気が広まっている。



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