「お腹がすいて…眠れない」「小腹が減った」夜、寝る前に食べても体が喜ぶ意外な食べ物は|栄養士解説
寝る前にお腹が空いて眠れないこと、ありますよね。でも、しっかり食べると逆に眠りが浅くなったり、胃に負担がかかってしまったりします。そんなときに、消化がよくて体に優しい食べ物を選ぶのがポイントです。今回は、寝る前に食べても体に負担をかけず、リラックスできる食材を紹介します。
寝る前に食べるなら、どんな食材がおすすめ?
消化がよいもの
寝る前は、とにかく消化に良い食べ物を選びましょう。寝る前にしっかりとした食事を摂ると、胃が働き続け、眠りが浅くなってしまいます。食べ物の消化は体にとって負担が大きい作業で、時間もかかります。ですので、胃腸に負担がかかりにくい食べ物を選ぶことで、体がしっかりと眠りに集中できるようにしましょう。また、寝る前の重たい食事は代謝が低下し、ダイエット中であればボディメイクの妨げにもなります。
薄味なもの
濃い味の食べ物は、胃に負担がかかり、眠りが浅くなる原因になります。また、濃い味は喉を渇かせ、水分を多く摂取することで、睡眠が妨げられることもあります。なるべく薄味のものを選ぶことが重要です。
リラックス効果のあるもの
リラックス効果が期待できる食材を選ぶのも良いでしょう。GABAやトリプトファン、ビタミンB6、グリシンなどは、安眠に役立つ成分として知られています。
寝る前におすすめの食材3選
白菜
白菜はほてりやのぼせ、胸やけを抑え、感情の高ぶりを鎮める効果があります。また、脾と胃の働きを高めてくれるため、消化を助けます。さらに、ストレスから体を守るビタミンCや、むくみ解消に役立つカリウムも豊富に含んでいます。
豆製品
味噌や豆腐などの大豆製品には、トリプトファンというアミノ酸が豊富に含まれています。トリプトファンは、睡眠の質を高める効果があり、体内で生成できないため、食事から摂取する必要があります。また、トリプトファンは「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンの原料であり、セロトニンは「睡眠ホルモン」であるメラトニンの材料となります。メラトニンは、心地よい眠りを導入し、体内時計のリセットにも関与しています。
きのこ
きのこには、睡眠改善に効果があるGABAやオルニチンが含まれています。GABAは天然の多くの食品に存在するアミノ酸の一種で、脳内の興奮を鎮める作用があり、ストレスの緩和やリラックス効果が期待されます。また、体内に溜まった毒素が排出されることで、美肌効果も期待できます。オルニチンもアミノ酸の一種で、ストレスの軽減や翌朝の疲労感の軽減、睡眠の質の向上などに効果があるとされています。
寝る前におすすめの小腹対策レシピ
白菜の簡単豆乳スープ
寝る前にぴったりの優しい味わいのスープです。薄味ですが、白菜と豆乳のほんのりとした甘さと、しいたけの旨味、お味噌の風味がアクセントとなり、心と体をリラックスさせてくれます。材料もシンプルで、4つだけで簡単に作れます。
【材料】2人分
白菜 1/8株
しいたけ 3枚
豆乳 1カップ
味噌 大さじ1
【作り方】
1.白菜をざく切りにし、しいたけは石づきを取り除いて薄切りにします。
2.鍋に白菜、しいたけ、豆乳を入れて中火にかけます。
3.白菜としいたけがしんなりしたら火を止め、味噌を加えて溶かします。
4. 器に盛り付けて完成です。
【参考文献】
文部科学省,日本食品標準成分表2020年版(八訂)
AUTHOR
亘美玲
管理栄養士。病院栄養士を7年経験後、食品会社で約15年間メディカルサプリメントや機能性表示食品の商品開発責任者として従事。 2児の母で、自身の妊娠と出産、離乳食作りの経験から母子栄養の研究を重ね、 産前産後ママの栄養サポート、栄養相談、料理教室、レシピ提案、執筆、栄養学講座の活動を行っている。 離乳食や調理の基本についてSNSでも発信をしている。
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