もうすぐ寝る時間なのに「何か食べたい…」そんな時に【罪悪感なく小腹を満たすヒント】
仕事で夕食のタイミングを逃してしまった、我慢していたけれどやっぱり甘いものが食べたい、ストレスで時間に関係なく暴飲暴食気味…。あとはお風呂に入って寝るだけなのに、何かが食べたい。そんな時のための「身体も心も満たしたい食べ物」とその時の注意点をマクロビオティック歴15年で腸セラピストの素果子|sugashiの半田葉子さんがご紹介。
夜が深まるにつれ私たちの身体は精神を休め臓器の働きを促す準備を始めます。体内には眠りを促す物質「メラトニン」が増え、副交感神経が優位になり、胃腸は日中に食べたものを「消化」する働きから、栄養を「吸収」する働きへとシフトしてしていきます。私たちの身体も頭も動きが徐々に鈍くなり、大地に根が張るような、腰を下ろしてしまうと動くのが少し億劫になってしまう時間帯に入ります。
そんな時は一体何を口にしたら良いのでしょうか。
「夜食=身体に良いもの」とは少し違う観点で
夜に何か食べることに罪悪感を感じ、身体に良いものなら良いだろう!と納豆玄米ごはんやお蕎麦、ヘルシーなイメージのきんぴらごぼうやこんにゃく、ナッツやドライフルーツなどを選んではいませんか。
納豆や玄米・お蕎麦、ごぼうやこんにゃくなどは日中に摂取するには消化や血糖値の上昇が緩やかな積極的に摂りたい食品です。しかしこれらは消化に時間がかかり、胃腸に留まる時間が長くなるという点では「あとは寝るだけ」の私たちの身体には少々負担になってしまう恐れがあります。
ほんの一例ですが、他にも以下のようなものが挙げられます。
消化に時間がかかるもの
玄米/蕎麦/オートミール/中華麺/カレー/こんにゃく/さつまいも/ごぼう/きのこ類/煮豆/納豆/肉・魚などの火を通したタンパク質/かまぼこ/イカ/タコ/生クリーム/チョコレート/ドーナツ/ナッツ/ドライフルーツ など
意外と「健康に良さそう」なもの「カロリーが低そう」なものも多いですよね。
選ぶ基準は「胃腸に負担がかからない食べ物」
寝る前に消化に時間のかかる食べ物を摂取してしまうと、胃腸に負担がかかることで睡眠の質に影響がでてきてしまいます。身体をしっかりと休めることができず、朝なんだか疲れが抜け切れていない…といった「だるさ」にも繋がってきます。
具体的に消化に時間がかかるものとはいったいどのようなものなのでしょうか。
◆油/脂
植物性の油も動物性の脂も、満足感が得られ腹持ちの良いものが多いですが消化にはとても時間がかかります。
コロッケや唐揚げ・天麩羅などの揚げ物、ラーメンややきそばなどの中華麺、ドーナツ、チョコレートや生クリームなどが挙げられ、翌朝の胃もたれの原因にも繋がります。
◆食物繊維
普段は積極的に摂りたい食物繊維ですが、こちらも消化には時間がかかるので夜遅くの食事には控えたい成分です。
玄米やお蕎麦・オートミール、低カロリーのきのこやこんにゃく、小腹満たしには最適なナッツやドライフルーツも過剰摂取には注意しましょう。
◆肉・魚などの火が通ったタンパク質
お肉や魚、卵などのタンパク質は火を通すと固くなる性質があり、消化にはとても時間がかかります。
お肉の場合は鶏もも肉やささみ、魚の場合は青魚よりも白身魚・またはお刺身、卵は半熟のものなど調理にも工夫してみましょう。
胃に滞在する時間、腸で消化する時間も意識してみましょう
「生の野菜や果物は消化に悪い」などと耳にすることがありますが、生野菜が胃に滞在する時間は約30分ほど。消化を含めると約2時間、果物は約40分ほどです。一方、ご飯やパン・パスタなどが胃に滞在する時間は約3~4時間、消化を含めると約8時間ほどかかります。肉や魚などのタンパク質は胃に約4~8時間滞在、消化も含めると約12~24時間ほどかかります。
AUTHOR
半田葉子
バウエル腸セラピスト/vegan菓子 [ 素果子|sugashi ] 店主 幼い頃から環境問題に興味を持つ。20代に心身のバランスを崩したことをきっかけに「からだに入れる選択」「免疫力」「心と身体のバランス」「出す力」の大切さに気づき、自然生活に活かせる食や腸を学びはじめる。会社員、自身のカフェでの菜食調理、地方veganカフェの立ち上げやメニュー提供、海外のオーガニック事情調査、腸講師などを経て、「からだ想いのお菓子を」とオンラインストア [ 素果子|sugashi ] を始動。お菓子作りを続ける傍ら、 長年のマクロビオティック生活と自身の経験や知識を活かし、個人の体質改善カウンセリング・腸マッサージの施術を行っている。InstagramID:kurashinotane_
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