【医師監修】痩せない・肌荒れ・冷え・生理痛・憂鬱…全て腸に原因があるかも?「プチ不調が整う腸活」

【医師監修】痩せない・肌荒れ・冷え・生理痛・憂鬱…全て腸に原因があるかも?「プチ不調が整う腸活」
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半田葉子
半田葉子
2021-04-27

「腸活」という言葉をよく耳にするようになりました。「腸」は「第二の脳」ともいわれ、私たちの身体の中でもとても大切な臓器です。「腸が大切なのはなんとなくわかるけど、うまく理解できていないかも…」そんな方のために、マクロビオティック歴15年で腸セラピストの ≪素果子|sugashi≫ 店主、半田葉子さんが「腸のいろは」を分かりやすく解説。

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「腸」の役割は正直一言では言い表すことができないくらい、私たちにとって大切な臓器です。腸環境を整えると私たちの心身の悩みの大半がなくなるのではないかと思うくらい、人生が豊かなものになっていきます。少し大袈裟に聞こえるかもしれませんが、それくらい「腸」にはたくさんの作用があります。

≪ こんな心身の悩みはありませんか≫

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悩み【痩せにくい】

→腸内細菌のバランスが崩れているかも?

腸内には細菌が100兆個~1,000兆個ともいわれています。その菌の中には通称「痩せ菌」と呼ばれる「バクテロイデス門細菌群」と通称「デブ菌」と呼ばれる「フィルミクテス門細菌群」という菌があり、体内に取り込まれる食品添加物や高脂肪食、糖質の多い食事や食物繊維不足などが原因で腸内細菌のバランスが崩れている恐れがあります。

悩み【肌荒れ】/【おならが臭い・口臭がする】

→腸内の悪玉菌が増えているのかも?

動物性たんぱく質や脂質の多い食事、人工甘味料などは消化吸収に時間がかかり、悪玉菌を増やす原因にもなります。この悪玉菌は、たんぱく質を分解して便やおならの悪臭のもととなる腐敗物質をつくりますが、この腐敗物質は腸壁から体の中に吸収されて血液を介して全身をめぐり、汗や皮脂と一緒に腐敗物質も皮膚から体外へ出ていきます。悪玉菌が増えると腐敗物質による臭いも強くなりますし、皮膚から体外へ出る際に腐敗物質が肌の刺激となって肌荒れが起こると言われています。

悩み【疲れやすい/体調不良になりやすい】

→腸内環境が悪く、免疫細胞が少なくなっている?

腸内には免疫力を上げるための「免疫細胞」の6~7割が存在します。腸内環境が悪いと免疫細胞が活性化せず体調を崩す原因や風邪をひきやすい身体になります。

悩み【冷え性】

→体を冷やす食生活で体の巡りが悪くなっているのかも?

冷たい物や身体を冷やすタイプの脂や糖の過剰摂取により、腸が内外から冷やされると、身体のめぐりが悪くなります。また便秘や食べすぎにより腸が張り、腸付近の内臓やリンパが圧迫されている場合も冷え性の原因につながります。

悩み【生理痛】

→腸内環境とホルモンのバランスが乱れている?

女性の身体は生理(月経)直前から前半まで、プロスタグランジンというホルモンが急に増えます。このホルモンが過剰に分泌されると子宮が収縮され、生理痛を引き起こすと言われています。そしてこのホルモンと腸内環境と関連している可能性があると言われています。腸内環境を整えることで女性ホルモンのバランスが整い、生理前のあらゆる不調を解決してくれる可能性があります。

悩み【むくみ】

→腸の冷えや張りにより腹部周辺のリンパの流れが滞っている?

冷え性同様、腸の冷えや張りにより腹部周辺のリンパの流れが滞ってしまっている可能性があります。リンパは全身にめぐっているため、全身のむくみに繋がります。

悩み【いつもイライラする/憂鬱な気分になりがち】

→腸内で生成される「セロトニン」が不足しているかも?

≪心の安定・幸せホルモン「セロトニン」を簡単に増やす2つの習慣【心に効く!美腸レシピ付】≫」という記事でも解説していますが、実は腸は「幸せホルモン(セロトニン)」という心の安定に繋がる物質の8~9割を作り出している臓器。腸内環境が悪いと脳も幸せを感じることが少なくなります。

悩み【眠りが浅い】

→腸内で生成される「メラトニン」が不足しているかも?

「幸せホルモン(セロトニン)」は夜になると「メラトニン」という眠りを促す物質に変化します。腸内で「セロトニン」の生成が少ないと「メラトニン」も少なくなり、眠りの質に影響が出てくる場合もあります。

悩み【食欲が止まらない!】

→心(脳)のストレスが、腸に影響しているのかも?

脳腸相関とは、生物にとって重要な器官である脳と腸がお互いに密接に影響を及ぼしあうことを示す言葉です。 例えば脳がストレスを感じていると腸もストレス(刺激)を感じます。脳が「美味しいもので心身を満たしたい」と感じた場合、それを満たそうと腸が「お腹が空いた状態」になるのも理にかなっているといえます。
※セロトニンやメラトニンも「脳腸相関」と深く関係しています。

これらはほんの一例ですが、脳腸相関からもわかるように腸は身体だけでなく心(脳)までも左右してしまうこともしばしば。腸の状態が良くなる、様々なことが改善できるのです。

「腸」のしくみ

ここで腸について簡単な説明とまとめです。

腸
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腸の働き
①食べたものの消化と吸収
②免疫細胞の7割を作り出す
③幸せホルモン「セロトニン」の8~9割を作り出す

温度
約36℃

細菌の数

細菌の数 約100兆個(1.5kg)

小腸について

・太さ 2~4cm
・長さ3~4m
・滞在時間 5~6時間

大腸について

・太さ 5~7cm
・長さ1.5m
・滞在時間 10時間 ※便秘の人=1~3日

口に入れてから便として排出されるまでの時間

早くても18時間、消化に時間がかかるもので40時間以上かかります。

腸内環境を整えるためには

なんとなく腸についてわかってきたかと思います。始めにお伝えしたように、腸は体と心からさまざまな影響を受け、与えます。まずはできることから始めてみましょう。

①冷えに注意
②セロトニン・メラトニンを増やす
③姿勢を良くする/運動で腸を動かす
④腸に溜まった毒素を「尿と便」「汗」で排出する
⑤腸に負担がかかる食品を避ける/善玉菌が増える食事をとる

 

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入れる選択と出す力

良く〇〇が身体に良いと聞きますが、良いものを摂ると同時に控えた方が良い食品も意識しなくてはなりません。どんなに良いとされるものを摂取しても、元の腸内環境が良くなれば栄養の吸収も非効率になってしまいます。

腸に良い食品/食べ方

【発酵食品】納豆、糠味噌、醤油、みりん、酒、味噌、塩麹、甘酒、酒粕、キムチ、ヨーグルトなど
食品を購入する際は裏の原材料を見て、添加物の少ないものを選びましょう。

【食物繊維】ナッツ、ドライフルーツ、野菜、こんにゃく、きのこなど
消化に時間がかかるため、食べすぎには注意が必要です。

【ホールフード(丸のまま)】玄米、皮のついた野菜や果物、魚の骨や皮など
栄養バランスが良くなります。農薬などに気をつけて選びましょう。

【季節の野菜や果物】
旬のものには栄養が豊富です。生で食べられるものは酵素も豊富なので調理法も工夫してみましょう。

腸に負担がかかる食品/食べ方

【加工食品】ハムやソーセージ、お菓子、惣菜など手が加えられているもの
添加物が多く含まれている可能性が高いです。購入する際は裏の原材料を見て添加物の少ない物を選びましょう。

【油・糖・塩】動物性の脂、砂糖が多く含まれているもの、味の濃い料理
この3つは食品業界では中毒性のある調味料として積極的に使用されている調味料のため、摂り過ぎてしまう傾向があります。脂は腸壁にこびりついてしまい、栄養素の消化吸収の妨げの要因に。糖分は冷えや気分障害にも繋がる恐れがあります。塩は天然塩を選ぶように心がけましょう。※どれも必要な栄養素です、過度な摂取を控えましょう。

【暴飲暴食】腸の動きが鈍くなってしまいます
良いものでも摂り過ぎは腸に負担がかかります。寝る前の飲食もできるだけ控えましょう。

いかがでしたでしょうか。
これはほんの一例に過ぎませんが、腸を意識すると色々なことが改善されていくはずです。できることから始めてみましょう!

医師監修/大和彩乃先生
日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医、日本内科学会認定内科医。医療法人社団清栄会石井クリニックにて消化器内科医として勤務。

 
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