研究結果が示唆【認知症のリスクを減らし脳を6歳若返らせる?!】古代中国の「太極拳」の健康効果とは

 研究結果が示唆【認知症のリスクを減らし脳を6歳若返らせる?!】古代中国の「太極拳」の健康効果とは
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山口華恵
山口華恵
2024-01-18

オレゴン研究所の最新の研究によれば、古代中国の武道である“太極拳”が認知症のリスクを軽減する可能性が示唆された。

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太極拳とは?

太極拳は、古代中国の武道に深く根ざし、数世紀にわたって愛され続け、今では世界中で親しまれているエクササイズとなっている。かつては戦闘技術で、物理的な側面ではなく戦いの精神的な側面に焦点を当てたものだったが、今日の太極拳は、呼吸と動きの組み合わせを通じて体と心を統一する効果で知られており、ヨガに似ているものの、静的なポーズだけではなく、緩やかな連続した動きと時折、鋭い動きを組み合わせる。

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太極拳で脳が最大6歳若返る?

オレゴン研究所が行った最新の研究では、平均年齢75歳で記憶の衰えを訴える318人の参加者を対象に動画プログラムを通じて行われた。モントリオール認知評価を使用して、参加者の平均スコアは30点中25点で、軽度の認知機能の低下を示しており、これは記憶と思考がいくらか低下しているが認知症の診断には十分でない領域である(26〜30点は正常とされている)。

参加者は「標準的な太極拳を実践するグループ」、「より難易度の高い『認知向上太極拳』を実践するグループ」、および「基本的なストレッチを行うグループ」の3グループに分かれ、それぞれが週2回1時間のセッションに6ヶ月間参加した。その後、彼らは記憶、方向感覚、睡眠の質、うつ病を測定するためのいくつかのテストを受け、その結果はストレッチを行ったグループと比較された。「より難易度の高い『認知向上太極拳』を実践するグループ」は、柔軟性とバランスを向上させるためのポーズをとりながら言葉やフレーズを発した。

特筆すべきは、標準的な太極拳グループがテストスコアを平均1.5ポイント向上させたことだ。これは、オレゴンヘルスアンドサイエンス大学の老年医学のエリザベス・エクストロム博士によれば、3年分の良好な脳機能の向上に相当する。さらに注目すべきは、『認知向上太極拳』グループは、動きながら単語を逆さまにつづるなどの難しい課題を取り入れたが、彼らは平均で3ポイント向上し、これは通常の老化の進行に比べて6年分の向上と見なされ、非常に驚くべき発見と言える。エリザベス・エクストロム博士は、これを物理的な動きとシーケンスを記憶して実行するという精神的な挑戦の組み合わせに起因する成功とし、まるで新しいダンスのルーティンを学ぶかのようだと述べている。

また、研究者たちは2つのタスクを同時にこなす能力が20%向上し、一方でストレッチンググループでは変化がなかったことを発見した。

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専門家たちは、この有望な効果の背後に何があるかは完全にはわかっていない。ただし、特定のフレーズを覚えながら注意深い動きを練習することが、脳の異なる部分との連結性を向上させるのではないかと考えられている。

出典:New study shows Tai Chi could lower your risk of DEMENTIA... a week after research revealed the martial art can ease Parkinson's symptoms

New Research: This Gentle Exercise May Make Your Brain 6 Years Younger

Tai Chi May Help Improve Memory, Slow Parkinson's Disease Progression, New Studies Show

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山口華恵

山口華恵

翻訳者・ライター。大学卒業後、製薬会社やPR代理店勤務を経て10年間海外(ベルギー・ドイツ・アメリカ)で暮らす。現在は翻訳(仏英日)、ライフスタイルや海外セレブリティに関する記事を執筆するなど、フリーランスとして活動。趣味はヨガとインテリア。



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