歯磨きするたび歯茎から出血しているあなたが用意すべきものと3つのポイント|歯科医が解説
歯肉炎や歯周病が原因で起こる、歯磨き時の出血。歯医者に行くのは面倒だからと放っておくのはNG。今日から自宅ですぐに実践できる、歯科医監修のケア方法を紹介します。
なぜ歯磨きで血が出るのか?
それは、あなたの歯茎が炎症を起こして腫れているから。歯と歯茎の境目にプラーク(歯垢)が付着し、そこから毒素が発生。これにより、歯茎が腫れて、刺激に弱くなっている状態なのです。
鏡を使って、自分の歯茎を見てみましょう。健康な人の歯茎は淡いピンク色。でも、歯磨きで血が出る状態なら、濃いめのピンク、歯の境目は赤に近い色になっているはずです。
ここで、毎回血を見るのがイヤ、血が出るから怖い、といって、歯磨き時間を短縮したり、ブラッシングを軽く済ませてはいけません! かえって、歯周病や歯肉炎を増長し、ますます出血量が増えてしまいます。
用意するのは、柔らかめの歯ブラシ
そこで、自宅で歯茎の出血をケアするために、新たに用意するのは「柔らかめのブラシ」だけ。このブラシで、歯磨きをしていくと、症状が軽い人なら、数日で出血が治ります。
その時のポイントは、3つ。
1つ目は、歯茎と歯の隙間ポケットを重点的に磨き、プラーク(歯垢)と細菌をしっかり除去しましょう。
2つ目は、出血している歯茎を、柔らかめの歯ブラシでマッサージするように、やさしく汚れを取り除きます。
3つ目は、最初の数日は、多少の出血には目をつぶること!
普段、硬めの歯ブラシを使っている人は、柔らかめの歯ブラシの磨き心地に不安を抱くかもしれません。でもそこで、力を込めてしまうのは、かえって逆効果。
力を入れるのではなく、その分時間をかけて、優しく丁寧にブラッシングしていきましょう。
それでも出血が止まらないなら、歯周病治療を
セルフケアを続けても、まだ出血が止まらないなら、それはもう治療が必要な段階です。プラーク(歯垢)が、石灰化して歯石になっているため、もう歯ブラシで落とすことはできません。
歯石を落とすには、歯科医院での歯周病治療が必須になります。歯石を取れば、歯茎の出血は止まります。
歯茎の出血に、痛みはありません。
でも放置していると、歯周病が静かに進行していきます。自分は平気だと思っていても、口臭が発生し、歯茎が下がり老けて見えることも。そして、出血が日常的になるころには、大切な歯を失ってしまうかもしれません。
教えてくれたのは…石幡一樹先生
いしはた歯科クリニック院長。歯学博士。日本補綴歯科学会専門医・日本顎咬合学会認定医。昭和大学歯学部卒業後、東京医科歯科大学病院義歯外来(入れ歯科)で歯科医師としての経験を積み、10年前に埼玉県久喜市に「いしはた歯科クリニック」を開業。
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ヨガジャーナルオンライン編集部
ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。
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