ミシェル・オバマ、ナオミ・ワッツ…更年期を経ても美しく輝く!セレブたちの「老いとの向き合い方」
日本産科婦人科学会によると、日本人の平均閉経年齢は約50歳。しかし、個人差が大きく、早い人では40歳台前半、遅い人では50歳台後半に閉経を迎えるという。閉経前の5年間と閉経後の5年間とを併せた10年間、いわゆる「更年期」には、ほてり、膣の乾燥、睡眠障害など、様々な不快な症状が現れる。更年期は“生殖年齢の終わり”を意味するが、人間の輝きや活力に終わりはない。今回は、更年期を経験したハリウッドセレブによるアドバイスや個人的なストーリーを紹介したい。
ビバリー・ジョンソン(70歳)
1970年代に黒人女性として初めて雑誌「ヴォーグ」の表紙を飾り、世間でその名を知られるようになったビバリー・ジョンソン。47歳のとき、再発する子宮筋腫に対処するために子宮摘出術を受けたことがきっかけで更年期が始まった。閉経は徐々にやってくると思っていたが、体重増加や疲れを感じるようになり、汗をかくようになったという。
また、更年期の症状が彼女の性生活にも影響を与えたといい、「精神的にはまだ性欲があるものの、肉体的には変化があった」と語った。彼女にとって更年期の症状に改善に役立ったことは、健康的な食事、骨盤底筋体操、ホルモン療法、そして女友達から得た情報だったという。
ミシェル・オバマ(59歳)
元アメリカ合衆国のファーストレディのミシェル・オバマは、2020年のポッドキャストで更年期障害によるひどいホットフラッシュについて語った。大統領専用ヘリコプターに乗っているときに、ひどいホットフラッシュに見舞われ、かまどに入れられ、強火にかけられているような感じがしたと回想した。
「女性の体に起こることを知ることは重要です。私たちの人間の半分はこれを経験しているにもかかわらず、何も起こっていないかのように平気を装って生きています。社会において存在感を示すことは重要です」と更年期障害についての話題を広めることの重要性を訴えた。ホルモン療法を受けることでホットフラッシュをコントロールしたが、女性たちがこの期間を乗り切るため、自分たちが何をすべきかを知ることが重要だと語った。
ナオミ・ワッツ(54歳)
ナオミ・ワッツは、更年期を含む困難な状況を笑いに変えられるようにしたいと考えている。「同年代よりも早く更年期を迎えましたが、当時は更年期についてそれほど多くの会話が交わされていませんでした。更年期の経験は、不妊治療で経験したことと似ていて、孤独で恥ずかしく、子供を産めない辛さと同様、劣等感を抱えました。私がそう感じているのなら、他にもそう感じている人がいるはずと思い、社会の見方を変える必要があると思ったのです」と語った。
そこでグリーティングカード会社と協力し、“更年期”をテーマにしたカードシリーズを作ることにした。「更年期の移行期にある女性に力を与えるための一歩を踏み出しました。ユーモアがあれば不快なテーマも話しやすくなります。痛みがあれば、それを和らげましょう」と述べた。
シェリル・ハインズ(57歳)
女優シェリル・ハインズは、製薬会社AMAG社と提携し、更年期の2つの一般的な症状である外陰部と膣の萎縮についての認知を広めた。「思春期や出産前には、家族や医療従事者から事前に情報があるけれど、更年期の場合はそうではありません。更年期障害による痛みのあるセックスはタブー視されがちですが、それを変えたいと思っています」と語っている。
トレイシー・エリス・ロス(50歳)
ダイアナ・ロスの娘としても知られる女優のトレイシー・エリス・ロスもまたプレ更年期の経験について語っている。「頭が真っ白になるほど困惑しました。でも、私には新しい季節と新しい人生の章への素晴らしい招待状だと思えました。問題は、情報がないし、それを話題にすることもタブー視されていること」。自分の経験をシェアすることで、他の女性たちも同じように話をする勇気を持つことを願っているという。
また、友人で作家のマイケラ・アンジェラ・デイビスからの知恵をシェアしてくれた:「これはあなたのワイルドウーマンフェーズ、月を運転するフェーズへの招待状なのよ。あなたは何年も月に操られてきたけれど、今度はあなたが月を操る番なの」。
出典:Celebrities Who Have Gotten Real About Going Through Perimenopause & Menopause
AUTHOR
山口華恵
翻訳者・ライター。大学卒業後、製薬会社やPR代理店勤務を経て10年間海外(ベルギー・ドイツ・アメリカ)で暮らす。現在は翻訳(仏英日)、ライフスタイルや海外セレブリティに関する記事を執筆するなど、フリーランスとして活動。趣味はヨガとインテリア。
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