更年期は"問い"の時期?モヤモヤ期は人生を見直すチャンスかもしれない【40代のリアル】

 更年期は"問い"の時期?モヤモヤ期は人生を見直すチャンスかもしれない【40代のリアル】
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井上敦子
井上敦子
2021-11-25
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抱えているものが重たくなったらどうしたらいい?

そこそこ人生経験を積んできた40代にとって、積んできた経験が「重たい」と感じることもあるようです。人生ゲームのアイテムを集めるように物質や地位・友情や知識に至るまで…あらゆるアイテムを頑張って集めてきたのに、ある時からそのアイテムが自分の自由を制限しているような気がしてくる。もしくは、集めてきたアイテムに価値を感じなくなるという場合もあるかもしれません。

随分前から「断捨離」というキーワードを頻繁に聞くようになりましたが、物質的にも精神的にも「手放す」ことはとても健全な行為だと思います。生きている期間が長ければ長いほど抱えているものが大きくなる・重たくなるのは当たり前のことで、ある時点でそれを抱え続けるのか?それとも手放すのか?という選択を迫られます。それでも抱え続ければその荷物はとても重たく、過去に縛られて、身動きがとれなくなってしまう。

体力が落ちる、気力がない…一見マイナスに見える状況のなかで、それでも抱えていたいと感じる大切なもの・必然的に残るもの。その取捨選択が出来たら、この先大切にすべきものがよりはっきりと見えてきます。社会や他人にとってではなく、自分にとって価値のあるものが分かってくる。

私はヨガの講師ですが、ヨガの観点から見ても「手放す」ことはとても重要です。ヨガの教えでは「スペース=空間」という概念を大切にするのですが、物事が循環していくためには手放しスペースを作るということが必須。しかしながら心も物質も抱え過ぎて余裕がないと、循環が滞ってしまいます。この手放すきっかけを外側からくれるタイミング。その選択を迫られる機会が、更年期などの変調を感じる40代には多くあるように思うのです。

すぐに解決しないような問題を抱えて、グレーゾーンにいることはしんどいことです。思い通りにいかないことも、持っていたものを手放すことも、一時的には苦しい気持ちになるかも知れません。女性のモヤモヤ期は一般的に10年ほど続くと言われるので、晴れ晴れとした毎日を送れるようになるのは一体いつになるのか?と、更年期が辛い人は特に暗い気持ちになってしまうこともあるでしょう。でも、この時期にしか出来ないことがあり、この時期を過ごすことにも意味があるようようです。モヤモヤ期が教えてくれることを受け取りながら、日々を丁寧に過ごしていけたら良いですよね。もし渦中にいるとしたら、その渦中にいる時にしか出来ないことをぜひされていって下さい。私もそうしていきたいと思っています。

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井上敦子

井上敦子

15年間の会社員生活を経てヨガ講師に転身。不眠症をヨガで克服した経験を持つ。リラックスが苦手だった経験から、ヨガニードラを通じてリラックスの本質を伝えるクラスを展開。週に8本のヨガニードラのレギュラークラスを持つ他、指導者養成講座やコラム執筆等ヨガニードラの普及に努めている。



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