「気づかず食べてたわ…」幸せホルモンがどんどん減ってしまうNG食べ物とは【管理栄養士が解説】


私たちの体内では、心を安定させる「幸せホルモン」が作られています。しかし、食べ物によっては幸せホルモンを減らしてしまうNGなものも存在します。本記事では、そんな幸せホルモンを減らしてしまう食べ物について解説します。
幸せホルモンとは?
幸せホルモンとは、幸福感をもたらす神経伝達物質のことです。幸せホルモンが分泌されることで心と体を安定させ、リラックスできる効果があります。
一般的に、セロトニン、オキシトシン、ドーパミン、β-エンドルフィンの4つが幸せホルモンと呼ばれています。
それぞれ効果に違いがあり、セロトニンには精神状態を安定させる作用があります。オキシトシンは、愛情や信頼感で満たされた時の幸福を感じるホルモン。ドーパミンは、やる気や意欲をわき立たせ、達成感を得たときに幸福を感じます。さらに、β-エンドルフィンには鎮痛作用、気分の高揚、ストレスからの開放による幸福感、など、それぞれ違いがあります。
中でも、食事の影響が大きいのがセロトニンです。セロトニンは全体の90%が腸内で生成されています。そのため、食生活の乱れによる腸内環境の悪化は、セロトニン不足につながることがあります。
セロトニンの不足によって起こる症状
精神状態を安定させる作用のあるセロトニンが減少すると、体内では様々な悪影響が生じます。以下のような症状を感じたら、セロトニンが不足している可能性があります。
精神的な症状
●うつ、不安
●イライラしやすい
●集中力の低下
●やる気の喪失
身体的な症状
●慢性的ストレス、慢性的な疲労感
●肩こり
●めまい、頭痛
●便秘、下痢
●自律神経の乱れ
●不眠
セロトニンの減少は、生活習慣の乱れ、ストレス、ホルモンバランスの乱れなどによって起こります。また、食習慣の影響も大きく、食べ物にも注意が必要です。

セロトニンを減らす食べ物
食べ物の中には、それを食べることによってセロトニンを減らしてしまうものがあります。ここでは、セロトニンを減らす食べ物を紹介します。
トランス脂肪酸を含む食べ物
トランス脂肪酸は、マーガリンやショートニングなどに含まれる人工的に作られた脂肪酸です。トランス脂肪酸は善玉菌を減らし、腸内環境を悪化させることが知られています。腸内環境が悪化することでセロトニンの生成が上手くいかず、セロトニンの分泌量が減少します。その結果、体にさまざまな不調が生じてくるのです。
多量のカフェイン
カフェインには、セロトニンを減少させる作用があります。しかし、セロトニンの減少を補うためセロトニン受容体を増やし、脳が少ないセロトニンでも敏感に作用できるようにする働きもあります。これは、脳にとって好ましい反応ではありません。
そのため、コーヒーの飲み過ぎや1本に大量のカフェインが含まれているエナジードリンクの常飲には注意しましょう。
多量のアルコール
少量のアルコールには、リラックス効果があります。厚生労働省が示す基本方針では、1日20gまでのアルコールが適量とされています。
しかし、適量を超えた多量のアルコールはセロトニンの分泌を抑制し、抑うつやイライラといった感情の引き金になる可能性があります。
アルコールは適度にし、飲み過ぎには十分注意しましょう。
【参考】
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