【幸せホルモン「セロトニン」が増える!】3つの材料でできるバナナを使った「朝食レシピ」
幸せホルモン「セロトニン」はバナナに多く含まれているので、バナナを食べると気持ちの安定した心地よさを引き出してくれます。今回は、セロトニンの分泌に役立つバナナを使った簡単なレシピをご紹介します。
バナナに含まれる栄養素
セロトニン
セロトニンは、気持ちを安定させて幸福感を得やすくする働きがあるので、「幸せホルモン」とも呼ばれる脳内の神経を伝える体内物質です。幸福感を得られるだけではなく、ストレスの軽減や睡眠の質の向上作用も期待されています。バナナにはセロトニンと、その元となるトリプトファン、セロトニン生成を助けるビタミンB6が含まれています。
ビタミンB6
ビタミンB6はセロトニン生成の他、健康な皮膚を保ち髪の毛の成長促進、赤血球や抗体の産生などの働きやエネルギー代謝にも役立ちます。特にたんぱく質の代謝にも関わっています。バナナには100gあたり0.38mg含まれており、パイナップルの約4倍。他の果物と比べても豊富です。
トリプトファン
バナナのトリプトファンの含有量は100g中15mgなのでさほど多くありませんが、バナナはセロトニンの材料として必要となるトリプトファン、ビタミンB6、糖質を含んでいるため、効率的にセロトニンをつくることができるのです。
カリウム
バナナのカリウム量は100gあたり120mgでリンゴの約3倍、他の果物と比べても豊富に含まれています。カリウムはナトリウム(塩分)を排泄する働きがあり、高血圧やむくみの解消などにも役立ちます。
食物繊維
バナナに含まれる食物繊維は、腸内環境に役立つだけでなくそのほとんどが消化に時間のかかる不溶性食物繊維である点も、腹持ちのよさに影響しています。
バナナを食べるベストなタイミング
バナナは腹持ちの良さが特長です。それはバナナに含まれる糖が、でんぷん、ブドウ糖、果糖、ショ糖などさまざまな糖質を含み、種類によって体内で消化吸収される時間が異なりゆっくりと吸収されるため、空腹を感じにくくしてくれるからです。さらに朝食でバナナを食べると自律神経のスイッチがONになるので朝食べることがベストです。またセロトニンの働きにフォーカスしても、セロトニンは約15時間かけて、ゆっくりと「メラトニン」に変化します。メラトニンは、睡眠と覚醒をコントロールするホルモンで、心地良い眠気を誘うので朝にバナナを食べておくと、就寝時間頃にちょうど効果が表れると考えられます。
ちょっとの工夫でさらに栄養価UP
バナナは加熱すると甘味が増します。その理由はフラクトオリゴ糖が増えるからです。 フラクトオリゴ糖は難消化性のオリゴ糖です。胃や小腸で分解されることなく大腸まで届くという特長があります。そして腸内環境を整える善玉菌のエサになれるのです。また、焼くことで消化吸収も良くすることが知られています。
バナナにちょい足し!簡単朝食レシピ
バナナとオートミールのソフトクッキー
材料はバナナと食物繊維が豊富なオートミール、レーズンの3つだけ。温かいとやわらかい食感で、朝食や間食にぴったりです。
【材料】約9個分
バナナ 1本
オートミール 大さじ4
レーズン 大さじ1
【作り方】
レーズンを刻んでおきます。
バナナを食べやすい大きさに切り、レンジ600Wで1分半程度温めます。
バナナとオートミール、レーズンを混ぜ合わせて9等分にしてクッキングシートに丸く並べます。
オーブントースター180℃で13分あたためて完成です。
<参考文献>
文部科学省,日本食品標準成分表2020年版(八訂)
AUTHOR
亘美玲
管理栄養士。病院栄養士を7年経験後、食品会社で約15年間メディカルサプリメントや機能性表示食品の商品開発責任者として従事。 2児の母で、自身の妊娠と出産、離乳食作りの経験から母子栄養の研究を重ね、 産前産後ママの栄養サポート、栄養相談、料理教室、レシピ提案、執筆、栄養学講座の活動を行っている。 離乳食や調理の基本についてSNSでも発信をしている。
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