『ブリジット・ジョーンズの日記』主演女優が語った"空白の6年間"

 『ブリジット・ジョーンズの日記』主演女優が語った"空白の6年間"
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長坂陽子
長坂陽子
2021-09-25

映画『ブリジット・ジョーンズの日記』主演女優のレネー・ゼルウィガー。一世を風靡した彼女が、2010年から2016年の間にしていたことを明かした。

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映画『ブリジット・ジョーンズの日記』で恋や仕事に奮闘する、悩み多き女性をリアルに演じ、世界中の共感を集めたレネー・ゼルウィガー。2003年にはアカデミー賞助演女優賞を獲得、一躍ハリウッドのトップ俳優となった。ところが2010年に彼女は突然表舞台から姿を消してしまう。2016年『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』でスクリーンに復活するまでの6年間彼女が何をしていたのか。雑誌『ニューヨークマガジン』のインタビューで明かした。

レネー曰く「2010年頃の私は健康ではなかった」と明かしたレネー。「自分のケアを怠っていたの。私は優先リストの一番下にあった」。次から次へと映画に出演する忙しい日々の中で鬱状態に陥りセラピーにも通っていたという。その彼女を大きく変えたのは同じ俳優のサルマ・ハエックのアドバイス。「サルマはこう言ってくれた。『一年中咲いているバラはない。ずっと咲いているのは造花だけよ』。この言葉を聞いて目が覚めた」。

自分をケアするために、時間が必要だった

このアドバイスの意味をじっくり考えたそう。「常に働き続けるためにはまがい物にならなくてはならないということ。本当は休むべきなのだけれど『この仕事はやりがいがありそう』『これは一生に一度のチャンスだ』と思って休めなくなってしまう。でもやるべきことは自分の心を落ち着けること。つまり休むことなの」。

レネー曰く「常に次にやることが待っているという状況から脱しなくてはならなかった。2年後に何をしているのか決まっていない生活、ハプニングが許される生活がしたかった。何かを考える静かな時間が必要だった」。そう考えて6年間、映画の仕事を控え、自分をケアする時間に当てたという。そうして戻ってきた彼女は2019年『ジュディ 虹の彼方に』でアカデミー賞、ゴールデングローブ賞、英国アカデミー賞の主演女優賞を獲得、改めてその実力を世界に知らしめた。

レニー・ゼルヴィガー
2021年、現在52歳のレネー・ゼルヴィガー
photo by Getty Images

ハリウッド俳優でなくても日々の仕事や家事、育児に追われている人は多いはず。ときには思い切って休むこと、自分のケアをTo Doリストのトップに持ってくる勇気を持つこと、その大切さをレネーのキャリアが示している。

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長坂陽子

長坂陽子

ライター&翻訳者。ハリウッド女優、シンガーからロイヤルファミリー、アメリカ政治界注目の女性政治家まで世界のセレブの動向を追う。女性をエンパワメントしてくれるセレブが特に好き。著書に「Be yourself あなたのままでいられる80の言葉」(メディアソフト)など。



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