ヨガの太陽礼拝にも登場する【プランク】は、頭頂から足までが一直線になることから【板のポーズ】とも呼ばれます。手の平とつま先のみが地面に着いているため、体幹の強化やお腹痩せに効果があるといわれています。
プランクで痛みが出やすい部分は腰や肩、肘だといわれていますが、実はこの全てが肩甲骨に関係していると考えられます。肩甲骨周りの筋肉が固まっていたり、肘や手首の関節のみで体重を支えようとしたりするなどの理由で、肩甲骨が寄ったり上がったりしたままキープしやすくなります。そうすることで胸やお腹が落ちて床に近づき腰椎に負担をかけたり、肘の過伸展(関節が必要以上に反ってしまう状態)を招いたりして痛みが生じてしまいます。
プランクで筋力を発揮しているのは二の腕や腹筋群だけのように見えますが、実は重要になってくるのが脇の下の【前鋸筋】。そしてこの前鋸筋が働くカギは付着する肩甲骨にあります。
前鋸筋の主な働きは肩甲骨を前に押し出し、離す動きです。逆に言えば肩甲骨を離す動きが出来ていないと前鋸筋が機能せず、プランクで痛みが出やすくなります。また肩甲骨が寄ってお腹が落ちてしまうと腹筋群にも効かせることが出来ず、効果も薄くなってしまいます。
四つ這いからのスタート、または土台を増やす、もしくは壁を使う。この3つのバリエーションで感覚をつかみましょう。
① 両手を肩の真下、頭頂を背骨の延長線上に置く
② 脇を締めて、その脇の下で床を押して肩甲骨を離して背中をフラットにする
③ それを保ったまま片脚ずつ伸ばす
① 肘を肩の下について、前腕で床を押す
② 肩甲骨が浮き出ないように床を押したまま脚を伸ばす
① 壁の前に膝立ちか、立って肩のラインに手をつく(少し寄りかかるくらいの距離)
② わざと肩甲骨を寄せる(肘はのばしたまま)
③ 壁を押しながら肩甲骨を外側に広げて肩を下げる
④ 脇の下がキュッと締まる感覚があればOK