「ダンスとヨガが、生きていく上で大事なことに気づかせてくれた」IGが思う"健康な心と体"とは

 「ダンスとヨガが、生きていく上で大事なことに気づかせてくれた」IGが思う"健康な心と体"とは
Azusa Hasegawa

有名アーティストのバックダンサーとして華やかな20代を過ごし、怪我をきっかけにヨガの指導者の資格を取得、その後渡米し現地で飛び込んだオーディションで、歌姫レディー・ガガのMV用バックダンサーに合格。コロナ禍で帰国中の今は、自身が考案した「セクササイズ」でテレビ出演も実現。順風満帆のように見えるダンサーIG(アイジ)さんの人生ですが、過去には、自身のセクシャリティに悩み、自分を否定し続けた時代も。初エッセイ「本気で生きるって気持ちよくな〜い?」を出版したIGさんに、「本気で生きると決めた日のこと」を伺いました。

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ダンスはアタイの軸!そこからいろんなことに挑戦してるところ

―― 一度は怪我でダンスを諦めようとしていたIG さんですが、今もなお現役で続けていらっしゃいます。あらためてIGさんにとって、ダンスとはなんでしょう?

IG(アイジ)さん:やっぱりダンスは自分の軸! 私の真ん中にはダンスがあって、そこから枝分かれしてヨガだったり、セクササイズだったりが今広がっているの。小学校・中学校で安室ちゃんやSPEEDのダンスに憧れて、高校生の時には自分たちでダンス部を作り、そこからダンスはずーっと続けてる。大学で鬱になった時も、最終的にアタイを救ってくれたのは大好きなダンスだった。体の健康も心の健康もキープできてるのは、ダンスのおかげなの。

IG

―― ステイホームが長引いていて、体を動かす機会も減っています。読者のみなさんが簡単にできるエクササイズはありますか?

IGさん:すごく効果的なのは「肩甲骨のストレッチ」! やり方は、背骨を立てて胸を開きながら肩甲骨を回すだけ。デスクワークが多かったり、スマホを長時間見てると肩が丸まっちゃうでしょ? そうすると呼吸が浅くなって、気分も落ちちゃうんだよね。肩甲骨を意識して動かすようにすればすっきりハッピー! 疲れた時や気分が晴れない時にぜひやってみて〜。

心地いい場所、自分の本音を見つめることができたインドでのヨガ修行

―― ダンスだけでなく、ヨガに関してはRYT500の資格も持っているIG さんですが、ヨガにチャレンジしたのはどんな経緯があったのですか?

IGさん:32歳の時、ぎっくり腰になっちゃって、初めて仕事に穴を開けちゃったの。その後もなかなかよくならなくて、「ダンスの仕事はもうできないかもしれないな〜」と思ったの。そんな時、通っていた鍼の先生に「ヨガがいいよ」とおすすめしてもらって。「ダンスはできないかもしれないなら、ヨガのインストラクターの資格を取ってみようかな」と思って、思い切ってインドに行っちゃいました!

結局2ヶ月インドに滞在したんだけど、全てが衝撃だった! 朝の呼吸法から始まり、鼻うがいをしたり、ガンジス川で108回潜ったり。2ヶ月間とことん自分と向き合ったの。自分のことを観察する日々。それで学んだのが、「自分のことを好きでも嫌いでも、ただ愛することが大事」ということ。みんなも「自分のことは好きじゃない」と否定したり「こんな人になりたい」という理想があったりするよね。それはそれでいいの。「そう思っている自分を、否定も肯定もせず丸ごと愛しちゃおうよ!」というのがヨガのマインドだって気づいた。

あとね、アタイ気づいたの! 一番苦しかった大学生の頃を乗り越えたやり方って、実はヨガのマインドに通じてたんだって。「朝日を浴びながら体を動かして、夜になると寝る」ことや「自分を否定せず、そのままの自分を愛する」こととか。知らずにヨガの精神を取り込んで、あの時期を乗り越えてきたんだなって。すべてが目から鱗だったし、実際体験してみて本当によかった!

IG

―― インドから帰国後はそのままヨガの先生になることはなく、今度はアメリカに行っちゃいました。

IGさん:そうなの〜(笑)。帰国して「さぁ、ヨガトレーナーになるぞー!!」と考えた時、もう一人の自分が「このままダンス辞めて本当にいいの?」って問いかけてきて。それで「アメリカで、挑戦してみたい」って思って、行っちゃったんだよね〜。それまで何度かアメリカには行っていたんだけど、どうして諦めきれなくて。

この渡米での一番の出来事はやっぱりレディー・ガガのMVに出演できたこと。オーディション受けてから撮影までの期間は、本当に素晴らしい日々だった。このMVでは撮影の日になってもダンサーの立ち位置とか決まってなくて、だからアタイは撮影当日、「やってやるわよ! 他のダンサーに負けてたまるか」という気持ちで、すごくギラギラしてたの。でも実際集まってみたら、イメージしていたものとはまったく違って、その空間にはラブとハッピーしかなかった。ガガはダンスに感動して泣き始めるし、ダンサーはみんなフレンドリーで素敵な人ばかり。「あれ、ギラギラしてたのはアタイだけ!?」みたいな(笑)。でもね、本当に一生忘れたくない光景なんだ。

IG

――そしてこのコロナ禍。IGさんが考案した「セクササイズ」がTBS「Let’s!美バディ」などを通じて人気となっています。

IGさん:YAAAS! みんな、応援ありがと〜! セクササイズは、加藤ミリヤさんなどの著名な人々がシェアしてくれたり、テレビやSNS、YouTubeで多くの人に見てもらったりたりして、思った以上の反響をいただきました。コンセプトは、楽しいダンスの要素と、健康になれるフィットネスの要素、さらにやっている間「気持ちいい〜」って思えるセクシーな要素のミックス。汗をかく気持ちよさとともに、セクシャリティやアイデンティティを解放する気持ちよさも気づいてもらえたらいいな、という思いも込めています。だからもっともっと広めていきたいと思ってる。

アタイはまだまだ進化途中。これからもいろんなことを考えてるから、みんなついてきてね〜〜〜!

IG(アイジ)プロフィール

IG

日本とアメリカを拠点に活動するダンサー、振付師、セクササイズクリエイター、ヨガインストラクター(RYT500取得)。現在はTBS「Let's!美バディ」美バメンとしてレギュラー出演中。自身が考案した「セクササイズ」がSNSから人気に火がつき、大ヒット。また2021年6月には初の著書『本気で生きるって気持ちよくな〜い?』(双葉社)が発売に。公式youtubeでセクササイズを配信中!instagram@ig_sexercise

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Text by Tomoko Minagawa
Photos by Azusa Hasegawa
Special thanks to Yuki Yamamoto

AUTHOR

ヨガジャーナルオンライン編集部

ヨガジャーナルオンライン編集部

ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。



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