古代インドから継承されるムドラ（手のヨガ）入門〜エネルギーを高める手のポーズ〜

サラスワティビジャーサナ（立位）とカピタムドラ、スチムドラ

この美しさを味わえるポーズは、知識と音楽と芸術を司る川の女神サラスワティ・デヴィを表す。インスピレーションに満ちた彼女は、分離の痛みを和らげる。

【ムドラ】
両手を軽く握り、左手の人差し指の先に親指をそっと当てて、カピタムドラをつくる。このポーズは、サラスワティ・デヴィが弦楽器ヴィーナの上部を持っていることを表す。右手は人差し指を真っすぐに立てて、親指を中指の上に休ませスチムドラに。サラスワティ・デヴィがヴィーナの弦を爪弾く様子を表している。

【アーサナ】
真っすぐに立ち、足先をやや外側に開く。両膝を曲げながら体重を左足に移し、右膝を左脚の後ろに交差させる。目線を左に向け、右の足先を空に向けて腰を低く落とす。腰を数cm左に動かして右膝を左脚の後ろに隠す。ここから腕の位置と手のムドラを加えていく。左手は額の高さに合わせ、人差し指の先を自分に向ける。右手は右腰の高さに合わせ、人差し指を体の中心に向ける。

【祈りの言葉】
「インスピレーションに満ちた川の流れに乗り、あなたの知恵の手に包まれ、あなたの芸術を享受できますように」

“om aim sarasvatyai namah” 
オーム アイム サラスワティイェー ナマハ（意味：サラスワティ女神に帰依します。）

サラスワティビジャーサナ（座位）とシンハムーカムドラ、シュカチャンチュムドラ

このポーズは、サラスワティ・デヴィが音楽で私たちの魂を癒す様子を表している。その音楽は私たちを思い出や再会に導いてくれる。

【ムドラ】
このポーズでは、女神がヴィーナを持つ手の位置が少し変わる。左手は親指と小指を立てて、ライオンの顔を示すシンハムーカムドラをつくる。人差し指、中指、薬指は自分の顔に向ける。右手はすべての指を車輪のように丸めて、親指と中指を触れさせ、シュカチャンチュムドラにする。

【アーサナ】
手でムドラをつくりながら真っすぐ立ち、右足を左足の前で交差させ、両足を30cmほど離す。両膝を曲げて、左膝を地面につけ、左のかかとか足の上に座る。左脚の上に右脚を交差させてホールドする。足を替えて反対側でも繰り返す。

【祈りの言葉】
「サラスワティ・デヴィよ、私はあなたとともに瞑想します。あなたの光は私の知性を目覚めさせ、あなたの美しさは私の心を目覚めさせます。あなたの声は私を真実に導きます」

ウッティターハスタパーダーサナとブラマリムドラ

ブラマリ・デヴィはミツバチの女神。このポーズは彼女の強さと力を呼び起こす。

【ムドラ】
人差し指の爪を親指の付け根にあてる。中指と親指の先をつけ、薬指と小指を伸ばしてブラマリ（蜂）ムドラをつくる。ミツバチは高い振動や音を発し、私たちの環境にも影響を与えている。つまり、このムドラはクラウン・チャクラやさらに高い領域と響き合うことを意味する。

【アーサナ】
両足に均等に体重をかけて立ち、左手でブラマリムドラをつくりながら腕はリラックスさせる。右足を前に伸ばしたら（ベルトでサポートしてもよい）、脚を外側に開いていく。足を上げた状態でバランスをとりながら、両方の腰の高さが水平になるように調整する。次に、蜂のジェスチャーをしている左手を頭上に伸ばし、目線をその手に向ける。

【祈りの言葉】
「ブラマリ・デヴィよ、あなたの甘い繊細な音が私のクラウン・チャクラに響き、私の心がクリアになりますように。 クラウン・チャクラが開かれて高次の意識とつながり、創作することや創造性を思い出せますように」

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