一緒に行うと効果的?ヨガで重視されるマントラ・ムドラとは
ヨガと共に行うと良いとされるマントラとムドラーとはそもそもどんなものなのか。ヨガセラピストのジェニー・リーが教えてくれました。
マントラやムドラをヨガと一緒に行うと得られる効果とは?
マントラがヨガの練習で重要視されるのは、私たちの変容に欠かせない意識の目覚めへと導いてくれるからだ。
「オーム」は、ヨガクラスの始めや終わりに斉唱されることが多い。これは精神的、霊的な力を宿す聖なる音、言葉とされるマントラだ。マントラの中でもオームが最もよく知られている理由は、宇宙の源の波動とされているからだ。3000年前に書かれたヴェーダ聖典によると、サンスクリット語の原始音であるオームは、私たちの内外にある宇宙エネルギーすべてと同調するという。では、なぜヨガクラスで斉唱するのだろう? それはヨガが結合を意味するためだ。オームの響きは私たち個々の意識と宇宙意識を再び結合させる。「オーム」の斉唱は、自分の本質と一つになるための練習なのだ。
マントラがヨガの練習で重要視されるのは、私たちの変容に欠かせない意識の目覚めへと導いてくれるためだ。例えば「私は神なり」を意味する「ソーハム」マントラは、私たちが神聖な存在であり、宇宙全体の一部だと気づかせてくれる。サットナム(私は真理である)」マントラは、マットの上でも外でも自分に誠実であるようにと教えてくれる。それにより、アサナ(ポーズ)の実践中に身体に無理を感じたら、自分を大事にしてポーズから離れたり修正したり、人よりも自分の方がうまくできるとまわりに印象付けようとするエゴが、いつどのように現れるかを観ることにもつながる。
また「シャンティ(平和)」のように、意図を設定するマントラもある。呼吸のたびに「シャンティ」マントラを心の中で繰り返せば、マットの上での一時間は、単なるエクササイズ以上の意味を持つ。ヨガスタジオを出て様々なストレスが待ち受ける普段の生活に戻っても、平穏な心でいられるように、いつでもこのマントラに立ち返ることができる。
マントラは呼吸に合わせて唱えると、集中力を高め、心やエネルギーを消耗させる雑念や不安を解消する助けになる。ちょっとここで試してみよう。携帯電話のタイマーを2分にセットして、音をオフにしたら目を閉じる。ゆったりと深い呼吸を繰り返しながら、息を吸い、吐くたびに「オーム」を繰り返す。あるいは、息を吸う時に「ソー」、吐くときに「ハム」と唱えてみよう。次第にクリアで穏やかになる感覚を味わえるだろう。
音楽が様々なムードや感情を呼び起こすように、マントラにも同様の効果がある。様々なマントラを聞いてみて、自分に共鳴するマントラを選んで練習しよう。一人でいるときは声に出して繰り返し、クラスでは心の中で自分に語りかけるようにする。
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