バーチャルヨガクラスに「コミュニティ」の機能と社会的なつながりによる恩恵はあるのか?

 バーチャルヨガクラスに「コミュニティ」の機能と社会的なつながりによる恩恵はあるのか?
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バーチャルヨガの普及でより開かれたサービスへ

エボニー・スミスさんは、白人女性が運営するヨガクラスを初めて受講し、彼女からあなたは間違った場所にいるかもしれないとほのめかされました。その後、テキサス州のサービスの行き届いていないコミュニティにヨガを届けることを目的として「Yoga N Da Hood」を創設しました。その組織は2016年に開始されて以降うまくいっていましたが、バーチャルクラスに変更して以降、過去数カ月間に人気が爆発しました。

「実店舗を持つことはずっと私の夢のひとつでしたが、今は絶対にそういうわけではありません」とエボニーさんは言います。新型コロナウィルスが流行する以前、3つの異なる学校間を1日数時間運転して200人の子供にサービスを提供していました。しかし、現在は彼女曰く、生徒数は1日当たり500人に達すると言います。しかも、時間、お金、町中を運転するストレスから解放されています。

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より多くの子供たちに届けられたことに加えて、スミスさんは対面クラスの時よりも数多くの大人の生徒を対象にバーチャルクラスを指導しています。彼女は生徒数の増加の理由の一つは、以前はヨガを敬遠していた人が自宅でできることを快適に感じたり、お金もさほどかからないと思ったりしたことがきっかけではないかと考えています。私のクラスは寄付ベースで行われています。そのため、生徒が多く集まれば集まるほど、より高い収入を得ることができます。

疎外されたコミュニティにいる人々にとって、バーチャルヨガへのアクセスは普段自分たちがいるスペースとは違う場所に存在し、規範を覆すことを意味します。「インターネット上のスペースは全ての人に開かれたスペースです」とスミスさんは言います。長い間、アクセサビリティに悩まされてきた業界では、バーチャルへの移行によってハンディがなくなります。

ヨガティーチャーのリナ・ヤクボウィッツさんはまったく別のポイントを提起します。バーチャルクラスでは、自分の住む街では教えていないインストラクター、自分の住む街では利用できないスタイル、そして忙しいスケジュールに応じて都合のよい時間帯のクラスを選ぶことができます。子供が寝た後に深夜のヨガクラス?もちろんOK!一方、ヤクボウィッツさんは、これによりセルフケアが促進されると述べています。

DJでヨガティーチャーのセレナ・アイルズさん(DJ Seriousblackとも呼ばれている)は、バーチャルヨガの良いところはスケジュールが柔軟な点と同意します。彼女はハンロンさんがLivekickで指導しているクラスでDJを行い、遠く離れていてもオンラインであるおかげでついに彼女のクラスに参加することができました。

「ある意味、(バーチャルヨガ)は数千人の生徒にプラクティスを指導してきました」とアイルズさんは言います。彼女はまた、バーチャルヨガの場合、そばにいる生徒のポーズと自分のものを比べたり、他人の外見と比較したり、スタジオでクラスに参加するときのように気が散ることがないと考えます。そういった気が散る現象がなくなると、そこに残るのは自分の呼吸と体とマットだけです。

ヨガコミュニティの見直しや変化に伴い、ある程度のキャパシティでヨガスタジオに客足が戻るのは間違いありません。おそらく、2021年には大規模なヨガフェスティバルやイベントが復活することでしょう。しかし、バーチャルヨガは今後も存在し続けるでしょう。最初私たちが思ったほど悪い影響ばかりではありませんから。

教えてくれたのは…リゼット・チェレソンさん
リゼット・チェレソンさんはウェルネスと非営利開発の分野に精通したライター、ヨガティーチャー、編集ディレクター。新著「The Yoga Almanac: 52 Practices to Stay Grounded Through the Astrological Seasons」の共同著者であり、エディー・スターン、オーエン・フィン、エレナ・ブラウワーらとショートフィルムの製作も行っている。彼女はまたWanderlust Journal、Yoga Journal、The Quilt Thread、Matadorに寄稿し、受賞歴のあるジャーナリストでもある。 彼女はブルックリンでの200時間のヨガトレーニングとインドでのレイキアチューンメントを修了している。彼女はワンダーラストフェスティバルとマニフェストステーションでワークショップを開催し、2019年には終末期ドゥーラトレーニングを修了している。彼女は夫と動物と共にハドソンバレーに住んでいる。

ヨガジャーナルアメリカ版/「Do Virtual Yoga Classes Have the Same Social and Energetic Benefits as In-Person Sessions?

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By LISETTE CHERESSON
Translated by Hanae Yamaguchi



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