それ「やりがちポーズ」 になってない?ヨガに足りない筋肉チェックテスト②
ポーズのキープがつらい、これって筋力不足?そう感じながらも、実際はどこを強化したらいいのかわからないという人も多いのでは?ならば「やりがちポーズ」から足りない筋肉をチェックしてみましょう。
まずは、弱い筋肉を知ることから
ヨガのポーズ中、筋力不足を痛感することはありませんか。とはいえ、どこの筋肉が弱いのかよくわからず、無理にがんばることでかえって正しいポーズから遠ざかってしまうことも多いはず。そこで今回は、やりがちポーズと完成ポーズを比較し、どの筋肉が使えていないのかひと目でチェックできるテストを、中村尚人先生に解説してもらいました。弱点の筋肉がわかれば、あとはそこを集中して鍛えていけば。さっそくテストしてみましょう。
1. ヴァシシュターサナ
手と足で床を押す力はもちろん、空中で体幹を維持するための体側の筋力が必要なポーズです。腰を高い位置で保持し、骨盤をしっかり安定させる腹斜筋の力がテストできます。
腹斜筋が弱いと…
やりがち...脚を上げようとお尻を落とす
NG:腹斜筋が弱いと、体幹を支えきれず腰が落ちてきてしまう。脚も高く上げることができない。手と軸足に過度な負担がかかるので、ポーズがつらい。
目指すのは...
●腰が上がっている
●骨盤がグラグラしない
床と平行になる高さで体幹を保っていられる。骨盤をグラグラさせずに脚を高く上げられる。
筋力がつくと...
筋力がつくと反対の体側の柔軟性も同時にUP。パリヴルッタジャーヌシールシャーサナなど側屈系ポーズが深まる。
2. ウッティターハスタパーダングシュターサナ
片脚を水平に上げ、軸脚と体を真っすぐキープするポーズ。膝を伸ばし脚を水平位に保つのは、太腿の前の大腿四頭筋の強さ。股関節を90度にして5秒以上キープできるかチェックを。
大腿四頭筋が弱い
やりがち...膝を伸ばそうと上体を倒す
NG:大腿四頭筋が弱いと、膝を伸ばした状態で脚を床と平行の高さでキープできない。無理に脚を上げようとすると体が後ろに倒れてしまう。
目指すのは...
●背中が伸びている
●脚が床と平行
股関節が90度で脚が床と平行に保てる。背中も丸まらずに、この姿勢を5秒以上キープできる。
筋力がつくと...
大腿四頭筋が強いと腿の裏が伸びやすくなるので、ダウンドッグで腰を柔らかく伸ばせる。
3. プールヴォッターナーサナ
足の親指で床を押して全身を伸ばすポーズです。それには、腿の裏側のハムストリングを効かせることがポイント。弱いとつま先が開いて床を押せなくなり、腰が落ちてしまいます。
ハムストリングが弱いと…
やりがち...体が支えられずお尻を下げる
●お尻が落ちていない
●親指で床を押せている
両足の親指で床をしっかり押せているので、腰が引き上がり、全身がきれいに伸びている。
目指すのは...
NG:ハムストリングの代わりに大臀筋を使ってしまうと、つま先が外に開いて床を押すことができなくなる。お尻が下がり体の伸びも出ない。
筋力がつくと...
股関節の伸展がしやすくなるので、ハイランジのような前後開脚ポーズがとりやすくなる。
4. トリコナーサナ
首が疲れて保てないという人は、首の横の筋肉、斜角筋が弱っています。頭は約5kgもの重さがあります。トリコナーサナを完成させるには、この重さを支えられる首の筋力が必要です。
斜角筋が弱いと…
やりがち...指先を見ようと首を縮める
NG:斜角筋が弱いと、顔を上に向けた状態で頭の重さを支え続けることができない。上を向いているのがきつくて頭が垂れてしまう。
手と頭で抵抗し合って首を鍛える
首に重力の負荷がかかるように体を斜めにし、手と頭で押し合う。
目指すのは...
●上を向いて保てる
脊柱の延長に頭頂が伸び、肩や首につまりがない。顔を天井に向けて5呼吸以上キープできる。
筋力がつくと...
アルダチャンドラーサナのように体を横に倒したポーズのときに首の保持が楽にできる。
教えてくれたのは...中村尚人先生
理学療法士、ヨガインストラクター。医療とボディワークの融合、予防医学の確立を目指し活動中。「TAKT EIGHT」主宰。近著に『腹筋革命』(飛鳥新社)がある。
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