硬く縮んだ胸筋を柔軟にし腕を上げやすくしよう|50歳からの苦しくない自重筋トレ
ポーズをとったときにグラつく、キープがキツイ......と年齢を重ねると衰えを感じやすいもの。でも諦めるのは早計!筋肉は関節と違い、いくつになっても鍛えれば強くなります。そこで、50歳からの無理なく筋力UPできる方法をご紹介!
軽い負荷でじんわり刺激し衰えがちな筋肉を強化
「50歳を過ぎると筋肉量の減少が加速するとともに、女性の場合は閉経などによるホルモンバランスの変化によって筋力が衰えやすくなります」と近藤真由美先生。
日常生活を快活に送るためにもヨガを楽しむためにも、筋肉はできるだけキープしておきたいもの。「そこでおすすめは自重筋トレ。これはアイソメトリック(等尺性筋収縮)と呼ばれるもので筋肉の長さを変えずに行うトレーニング法。具体的には手と手、足と床などに6〜7割程度の軽い負荷をかけて刺激し合い筋肉にじんわり効かせます。反動を使わずにゆっくり動いてキープし、繰り返すことがポイント。これを大きい筋肉がある下肢、体幹、呼吸機能に関わる胸部をターゲットに行うことで、何歳になってもよろけず、パッと走り出せる筋力がつきます!」
猫背にならない 呼吸が浅くならない 大きく両腕を上げられる胸筋をほぐす
大きな歩幅で歩くには呼吸も大事な要素。それには硬く縮んだ胸の筋肉を柔軟にし、呼吸を促す深層の筋肉を鍛えます。胸が開くと肩甲骨まわりが活性化するため肩の可動域も広がり、アーサナで伸びやかに腕を上げやすく!
STEP1:ハートオープナーで胸を広げ呼吸しやすく
胸を広げて、ゆっくり呼吸することで呼吸を促す横隔膜を刺激。強く深い呼吸へと導きます。また、かかとを押し合い臀筋が鍛えられると骨盤底筋が引き締まり、内臓の下垂を防ぐ効果も。
HOW TO
仰向けになり、脚を腰幅に開く。両手を体の横におき、手のひらを上に向ける。
両膝を立て、外側に開き、かかと同士をつけて押し合う。足裏を前方に向け、両脚で菱形をつくる。
両手を握り、グーにする。肘を曲げ、できるだけ体の近くの胸の横に肘を立てる。
床を肘で押す。背中を反らせて胸をグッと引き上げ、胸の中心を天井方向に向ける。5~10秒キープ×5回。
もっと胸が開くプレワーク
体の横で肘を曲げる。できるだけ肩の高さまで肘を上げ、前腕をゆっくり上下に動かす。各5秒キープ×5回。
STEP2:セツバンダーサナで胸まわりと背面をグッと引き伸ばす
硬くなった胸の筋肉を強力に伸ばすポーズ。胸筋がほぐれると胸を開きやすくなり、腕の動きもスムーズに。ポーズ中は、呼吸を繰り返し行い、横隔膜を鍛えて呼吸する力を高めましょう。
HOW TO
仰向けになり、脚を腰幅に開く。膝を立て、かかとをできるだけお尻に近づけ、手のひらを床に。
床を手で押し、骨盤を後傾させながらお尻をゆっくり上げる。膝が開かないように内腿に力を入れて。
かかとを上げ、つま先を立てる。両足の拇指球と小指球で床を押し、胸を引き上げる。
つま先を体に一歩近づけて両足の拇指球と小指球で床を押し、さらに胸を引き上げる。
バンザイするように両手を伸ばし、呼吸とともに5~10秒キープ。スタートポジションに戻るときは、かかとを下ろし、かかとの近くにお尻を下ろして両手を体の横に。5回繰り返す。
胸筋がほぐれるとセツバンダーサナが苦しくない
胸まわりの筋肉が柔軟になると後屈がスムーズになり、床と垂直に胸を引き上げられるように。呼吸もしやすくなり、気持ちよくポーズをキープ。
教えてくれたのは...近藤真由美先生
ヨーガ講師。全米ヨガアライアンスE-RYT500、インド政府公認プロフェッショナルヨーガレベル2取得。アシュタンガヨガの練習とともに、学術的リソースによる伝統的ヨーガを包括的に学び、実践、指導している。監修書籍『やさしいヨガプログラム』(朝日新聞出版)等。
モデル…長谷川ミキさん
モデル。18歳の時に雑誌『non-no』(集英社)でモデルデビュー。現在も女性ファッション誌を中心に、雑誌や広告等で幅広く活躍中。また、全米ヨガアライアンスRYT200を取得。
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