ひとり行動・ひとり時間で得られるもの|"人と自由に会えない期間"を前向きに捉えるには
“自由に人に会えない”世界的に訪れた今の状況にどのような心持ちで過ごせば良いか迷う声もよく聞きます。この時期、どのような心持ちで過ごすのがよいのでしょうか。筆者の周りの女性たちは、元々ひとり時間を楽しんできた女性たちが多くいます。この時期を乗り越えるためのマインドセットについて考えてみました。
ひとり行動は貴重な充電時間
“STAY HOME” という言葉が浸透してから数ヶ月。自宅で過ごし、ひとり時間もしくはごく少人数で過ごす時間が増えた中で「大勢で集まっていた時期が懐かしい」そう思うこともあります。
でも、考えてみれば、筆者の周りには惰性で女性同士ツルんで行動する女性がほとんどいませんでした。基本的にひとり時間を充実させている女性が多かったのです。
いつも会の中心にいた人気者のCAの先輩の意外な一言「私、ひとり行動が結構好きなのよ。ひとりを楽しめないと大勢でいても楽しくないでしょ」ーーそれを聞いた20代の私は、先輩の言っていることがいまひとつピンときていませんでした。
CAになってから精神的に自立している個人主義的な考え方の同僚たちに囲まれたこともあり、フライト先でひとり行動をすることも増え、やっと先輩の言っていたことを肌で理解できました。
大勢でテーブルを囲んで話をするとき、それぞれがひとり行動の中で見たり感じたりしたこと(音楽や読書、映画、アートなど)を伝え合うことが多かったのですが、ひとり時間を大切にしていればブレない自分なりの意見を持つこともできるし、経験した情報をきちんと消化することも出来ると思いました。逆に、自分ひとりの時間を充分に持つことができないと、経験したことも中途半端な記憶として放置されてしまい、残念に思うことも。
打てば響く会話は、ひとり時間を充実させた人同士の間で、しばしば化学反応のように起こりました。最高の時間だったと思います。
ひとり時間を大切にしていると、求めている縁と繋がりやすくなることも
外資系金融の会社で働く友人は、楽しみにしているデートのためランチはひとり時間でダイエット。自分がいいと思うプロポーションをキープするべく、会社近くの公園でフルーツだけ食べるのを日課にしていたし、レコード会社勤務の友人は音を重視する生活を送っていて、ひとり時間を使って自分の好きなジャンルを掘り起こしていました。他にも、寄席をひとりで観に行くことを仕事の励みにしていた友人もいました。
元々、それぞれ仕事が忙しくて時間が足りないため友達同士時間を合わせるのが難しく、ひとり行動が増えていたこともあります。急に決まったイベントに誘う時には「タイミングが合えばラッキーですね。ひとりでも行きますが」と自由なスタンスで声かけしていました。
ひとり行動を通して自分の好きなものときちんと向き合うと、本当にやりたいことが見えてきます。周りの人にも正直でいられるので本当に求めている物事や人と繋がりやすくなりますし、生活や人付き合いがシンプルかつ理想的になってきます。
ひとり行動という言葉は、もしかしたら寂しそうな響きがあるかもしれませんが、その実、色々なポジティブな要素を含んでいるのではないでしょうか。
ライター/栗尾モカ
漫画家 / コラムニスト 横浜育ち、シンガポール在住。美大デザイン科卒業後、国際線CAを経て出版社へ。人気女性fashion誌で10年、教育メディアで5年企画・執筆を担当。シンガポール移住後、女性向けmediaをローンチ。旅先のBali島でYOGAに出逢ってから、心身を整えるライフワークとしてのYOGAに魅了され、VYASA Yoga SingaporeのYoga Instructor Certificate Courseに毎日通学中。また、アーユルヴェーダを学んだインド人料理研究家から身体に効くspice&cookingを学んでいる。モダン&スタイリッシュ、女性の毎日が輝くようなアイデアを盛り込んだIndian culture bookを出版することを目標に、YOGAとcookingに励む日々を送っている。著書は『サロン・ド・勝負』(KADOKAWA)『女のネタ帖』(学研)など。
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