日記を毎日書いている?内なる自分を解き放つ、その効果とは

 日記を毎日書いている?内なる自分を解き放つ、その効果とは
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私は日記をタイプ別に書き分けている。一つは日々思いつく格言やポジティブな考えばかりを綴った「ポジティブになる日記」。「感謝の日記」には、その名の通り、人生で感謝しているすべてについて書いている。ヨガのシークエンスを記録している日記も何冊もある。そして最後に「私の日記」。「私の日記」には何もかもぶちまけているので、家から絶対に持ち出さない。以前はこれらのすべてを「なんでも日記」にまとめて書いていたが、そのせいで二、三度痛い目にあったことがある。「なんでも日記」を家から持ち出した時に、ヨガクラスかどこか他の場所に置き忘れてしまったのだ。日記をみられたら自分の最も奥底の心の内を知られてしまうという不安から、せっかく得たヨガの効果もすっかり吹き飛んでしまった。だから日記を書くなら自分がやりやすい方法で書き分けることをお勧めする。それなら誰かの手に渡る心配もなく、思い切り自分の考えを綴れるだろう。そういう日記は癒しになる。セラピーセッションでの内容が秘密にされるように、日記もそうあるべきだ。

日記を書くことで得られる肉体的、心理的な恩恵はとても多い。アメリカ心理学会で公表されたレポートによると、日記は気分やストレス、うつに長期的な効果をもたらすという。また、日記をつける習慣が病気の発症を抑え、ぜんそくやエイズ、がんなどの病気への抵抗力を高めるという研究結果もある。

日記を書けば魂と繋がることができる
photo by Chelsea Abril

ニュージーランドの研究では、ケガをした患者たちがその出来事について書いたり日記で表現したところ、傷の治りが早まったことが生検で確認されている。心理学者のマシュー・リーバーマンは、自分の感情を書き出すことで脳が感情的な動揺を乗り越え、その結果、幸福感がもたらされると説明している。さらに具体的に言うと、ペンで紙に書いた文字を脳が把握すると、情動反応を司る偏桃体の活動が抑えられる。さらに研究の参加者たちに自分の感情を書き表してもらったところ、右の前頭皮質腹内側部が活発化し、強い感情を起こす神経活動の低下がみられたという。

ナショナル・パブリック・ラジオのキャシー・スイスは「日記は人生の道を照らす懐中電灯のようなもの」と語っている。人生を歩むなかで、出来事はただ起きるのではなく、あらゆる意味で私たちを変える。そして永遠に心に刻まれる。日記を書く行為を通じて私たちはその出来事を理解し、自分の視点で記録する。このプロセスで洞察力が増し、オープンに耳を傾けられるようになる。そして心の中で入り乱れる感情を放置せずに、書いて、見て、読むことができる。日記は私たちの考えや感情を整理し、将来に目を向ける手助けをしてくれる。さらにおまけの効果として、日記を続けるうちに文章や書き方も上達する。だが最も重要なのは、幸福感が増すことだ。人生の糧になるような出来事を振り返ることで自身の欠点や足りない部分が見えてきて、自分の可能性を感じられるようになる。その可能性こそが「懐中電灯」であり、行く道を明るく照らしてくれるのだ。

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by Laura Mary Flynn
translated by Sachiko Matsunami



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