「生命エネルギー」をヨガ哲学・ハワイの伝統・中国医学から読み解こう
すべての力は内側から生まれる
マナは生命の力を意味する。すべての力は内側から生み出される。創造的な生命エネルギーやカリスマ性は、マインドが穏やかな時に人の内側から発せられる。その穏やかさは常に呼吸と周囲に意識を向けることで得られるものだ。
ハワイでは、過去でも未来でもなく、今に生きるように教えられる。それによってマナの力が増し、ふさわしい行動とともに外面に現れる。内なるマナ、もしくは人が持つ本来の力は、長い時間と忍耐をかけて自分の才能を磨いた人の内面で培われる。その力を蓄えた人には、物事を実現させる魔法のような能力が身につく。
西洋では一見生まれつきと思われるこの自信と能力をカリスマ性と呼ぶ。マナと同様に、カリスマ性とは人を惹きつけるエネルギーによって人々に影響を与えたり、ひらめきを与える力のことだ。カリスマ性は生まれもったものと思われがちだが、マナを増大させれば誰もがそのカリスマ性を持てる可能性を秘めている。そのための練習の一つに呼吸瞑想がある。この瞑想によってマインドは鎮まり、生命エネルギーを最大限に生かす方法を思い描けるようになる。マインドが落ち着いていれば、自分自身や他人の思考、行動がどのように自分のエネルギーと経験に影響しているかを把握しやすくなるだろう。
マナは自分が宇宙と調和したときに流れこんでくる。身体が調っていて、ビジョンが明確であれば、いつでもマナを得られるのだ。呼吸を行いながら宇宙のパワーを感じられたら、自分自身を開放してマナで満たそう。マナの力が増し、豊かに流れて輝きを放つとき、人も力強く輝く。
これら3つの文化背景は大きく異なるものの、プラーナ、気、マナの教えには多くの類似性がある。どの文化でも重要視しているのは生命エネルギーのスムーズな流れと、豊かで目覚めている調和のとれた状態を育むことだ。生命エネルギーは、絶え間ない変化や転換、具現化、創造、表現の源でもある。
このエネルギーがなければ、こうしてこの記事を読むことも。お茶を飲むことも、今ここで何かをすることもできないだろう。私たちを取り巻く環境も、生命エネルギーがなかったら太陽は輝かず、花も咲かず、すべての創造物は動きを止めてしまうだろう。だからこそ、この三つの文化では生命エネルギーに対する私たちの意識と感謝を促している。そうすれば、そのエネルギーを余すことなく享受できるからだ。
教えてくれたのは…サラ・フェラン
アカンダヨガ200時間トレーニング終了ティーチャー。幼少期にインドのプネーアシュラムに滞在していた頃からヨガを愛している。マットの上で25年以上過ごしており、現在は陰ヨガを中心に、マインドフルネスや瞑想にレイキを組み込みながら練習している。
※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く