骨粗鬆症予防にヨガが効果的!?若い頃からの対策が大事な「骨粗鬆症」の原因と予防対策ヨガ
ヨガで骨を強化「片脚立ち」
「片脚立ち」を行うと、歩行の安定性が増すため転倒予防になります。片脚立ちの時には、立っている脚の股関節には自分の体重の3倍の荷重がかかります。60キロの方なら180キロの力になります。立っている脚の股関節の大腿骨頚部(だいたいこつけいぶ)に、そのように強い負荷がかかることで、骨密度が上がることが報告されています。
大腿骨頚部は、転倒した時の骨折の好発部位ですが、ヨガのバランスポーズでその部分を強化することが期待できます。片脚立ちのヨガポーズの代表的な2つで、30秒間キープしてみましょう。
ブリクシャーサナ(木のポーズ)
ナタラージャーサナ(踊り神のポーズ)
ヨガで骨を強化「スクワット」
「スクワット」は、とてもトレーニング効果が高い運動です。膝の曲げ伸ばしに関わる太ももの正面の筋肉「大腿四頭筋」だけでなく、股関節の曲げ伸ばしに必要な「腸腰筋」とお尻の筋肉「大殿筋」、太ももの裏の筋肉「ハムストリングス」も鍛えられます。また、同じヨガポーズを静止させてキープするよりも、そのポーズを反復させた方が、筋肉の収縮と弛緩が繰り返されることにより筋力の増強が見込めるので、ポーズをキープせずに以下のように動いてみましょう
ウトゥカターサナ(椅子のポーズ)で屈伸運動
腰を後ろに引くように、息を吐きながら5秒間かけて膝を曲げます。ポイントは、膝がつま先よりも前に出ないようにすることです。つま先より前に膝が出ると膝を痛めるので注意しましょう。息を吸いながら5秒間かけて元の姿勢に戻ります。それを5回行いましょう。
ハイランジで屈伸運動
やり方は椅子のポーズの屈伸運動と同じですが、こちらの方がより深く身体を沈めるため効きます。膝を曲げて腰を落とす→膝を伸ばしていく、を5回繰り返します。
まとめ
骨粗しょう症は高齢者だけの問題ではなく、若い頃からの対策が必要です。骨を強くするためには、骨に体重以上の負荷がかかる運動を行うことが大切です。特に骨に縦方向の刺激を加えることが重要で、それにはヨガのポーズが非常に有効になります。
ヨガなら何でも良い訳ではなく、ヨガの中に必ず4つのポイントを取り入れましょう。その4つは、「ジャンプ」「背筋運動」「片脚立ち」「スクワット」です。骨粗しょう症の対策のための運動は、骨に縦方向の刺激を加えること、背筋と下半身を中心に鍛えて骨密度と筋力を高めること、そして転倒予防のためにバランス感覚を鍛えることです。
この4つのポイントをヨガの中に取り入れて、ヨガとより深く、より長く付き合っていきましょう。
ライター/堀川ゆきさん
理学療法士。ヨガ・ピラティス講師。モデルやレポーターとして活動中ヨガと出会い、2006年にRYT200を取得。その後、健康や予防医療に関心を持ち、理学療法士国家資格を取得し、慶應義塾大学大学院医学部に進学。現在大学病院やスポーツ整形外科クリニックで、運動機能回復のためのリハビリ治療に携わる。RYT200解剖学講師も務める。
※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く