【ブルーベリー】筋肉が脂肪を燃やす力を高める!?ポリフェノール成分の意外な働きが研究で明らかに
ブルーベリーやブドウなど、身近な果物に含まれる成分が、筋肉にたまった脂肪の分解を促すことが分かった。
ブルーベリーやブドウに含まれる「プテロスチルベン」とは?
信州大学の研究チームが、筋肉細胞の「脂肪をエネルギーとして使う力」に着目して研究を行ったところ、ポリフェノールの一種「プテロスチルベン」が、脂肪の利用を促す働きを持つことが分かった。プテロスチルベンは、ブルーベリーやブドウなどに微量に含まれる天然成分だ。
筋肉というと、体を動かすための組織というイメージが強い。しかし実は、筋肉は糖や脂肪をエネルギーとして使う重要な「代謝の場」でもある。今回の研究は、食品に含まれる成分が、筋肉の脂肪の使い方に関わる仕組みを明らかにしたものだ。研究チームは、食品に由来する複数の成分について、筋肉細胞に脂肪がたまるのを抑える働きがあるかを調べた。その結果、特に強い作用を示したのがプテロスチルベンだった。
さらに詳しく調べると、プテロスチルベンを作用させた筋肉細胞では、脂肪が分解されるときに生じる「グリセロール」の放出が増えていた。加えて、脂肪酸をエネルギーとして使うために必要な遺伝子の働きも高まっていた。つまり、プテロスチルベンは単に「脂肪をためにくくする」のではなく、筋肉細胞にすでにたまっている脂肪を分解し、エネルギーとして利用しやすくする方向に働いていたのである。
筋肉には「脂肪を使うスイッチ」がある?
今回の研究で重要な役割を果たしていたのが、「PPARδ(PPARデルタ)」というタンパク質だ。PPARδは、筋肉が脂肪酸をエネルギーとして利用するために関わる重要な存在。いわば、筋肉が脂肪を燃料として使うための仕組みを動かす“スイッチ”のようなものと考えると分かりやすい。
研究では、プテロスチルベンを作用させると、PPARδが細胞の中で減ってしまうのが抑えられ、働きやすい状態に保たれることが分かった。その結果、脂肪酸をエネルギーとして利用する働きが高まり、筋肉細胞にたまっていた脂肪の分解も促されたという。
私たちの筋肉は、運動しているときだけ脂肪を使っているわけではない。日常生活の中でも、筋肉は糖や脂肪をエネルギー源として利用している。だからこそ、筋肉が脂肪をエネルギーとして使いやすい状態を保つことは、健康的な代謝を考えるうえでも重要になる。今回の研究から見えてきたのは、ブルーベリーやブドウなど身近な果物に含まれる小さな成分が、筋肉の「脂肪を使う仕組み」に関わっている可能性だ。
ブルーベリーやブドウを毎日の食卓に
ブルーベリーやブドウは、普段の食事にも取り入れやすい果物だ。朝食のヨーグルトにブルーベリーを加えたり、おやつに果物を選んだり、ブドウをそのまま楽しむのもいい。
今回の研究では、こうした身近な果物に含まれるプテロスチルベンが、筋肉にたまった脂肪を分解し、エネルギーとして使う働きに関わることが分かった。筋肉の脂肪代謝を支える新たな仕組みとして、注目される研究結果だ。
毎日の食事では、果物を取り入れながら、筋肉を維持するための運動も組み合わせたい。筋肉が脂肪を「ためる」だけでなく、「使う」ための仕組みが見えてきたことは、食事から代謝を考えるうえでも興味深い。今後さらに研究が進めば、プテロスチルベンなどの食品成分を活用して、筋肉の脂肪代謝をサポートする方法につながることも期待される。
出典:
Natural compound in blueberries and grapes may unlock fat-burning process in muscle cells
Compound in blueberries may help muscles burn fat, study finds
Berry compound prompts fat burning in mouse muscle cells, study finds
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