夏の健康診断で「尿酸値」が上がるのはなぜ?女性も更年期以降は注意すべき理由|医師が解説

夏の健康診断で「尿酸値」が上がるのはなぜ?女性も更年期以降は注意すべき理由|医師が解説
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甲斐沼 孟
甲斐沼 孟
2026-07-26

健康診断で「尿酸値が高くなっていますね」と言われても、「痛風は男性の病気でしょう?」 「ビールをたくさん飲まないから大丈夫」と思う方は少なくありません。ですが、更年期以降の女性では、女性ホルモンの変化によって尿酸値が上がりやすくなることが知られています。今回は、夏に尿酸値が高くなりやすい理由と、男女それぞれが注意すべきポイントについて解説します。

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夏の健康診断で「尿酸値」が上がるのはなぜ?女性も更年期以降は要注意

健康診断で「尿酸値が高くなっていますね」と言われても、

「痛風は男性の病気でしょう?」
「ビールをたくさん飲まないから大丈夫」

と思う方は少なくありません。

確かに、高尿酸血症や痛風は男性に多い病気ですが、夏は男女を問わず尿酸値が上昇しやすい季節です。また、更年期以降の女性では、女性ホルモンの変化によって尿酸値が上がりやすくなることが知られています。

今回は、夏に尿酸値が高くなりやすい理由と、男女それぞれが注意すべきポイントについて解説します。

夏はなぜ尿酸値が上がりやすいの?

夏は大量の汗をかくため、体内の水分が失われやすくなります。

水分が不足すると血液が濃くなり、尿酸の濃度も高くなります。

さらに脱水になると腎臓から尿酸を排泄する力も低下し、血液中に尿酸がたまりやすくなります。

つまり夏は、

・汗による脱水
・尿酸の排泄低下
・血液の濃縮

が重なり、健康診断で尿酸値が高く出やすい季節なのです。

「ビールだけ」が原因ではない

尿酸値が高いと聞くと、「ビールの飲み過ぎ」を思い浮かべる人が多いでしょう。

もちろんアルコールの飲み過ぎは尿酸値を上昇させます。

しかし最近では、それ以上に注意したいのが清涼飲料水の飲み過ぎです。

暑い日は、

・炭酸飲料
・スポーツドリンク
・エナジードリンク
・加糖のアイスティー
・ジュース

などを飲む機会が増えます。

これらに多く含まれる「果糖」は、体内で尿酸を作る働きを促進することが知られています。

つまり、「お酒は飲まないから安心」とは言えないのです。

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スポーツドリンクの飲み過ぎにも注意

熱中症対策としてスポーツドリンクを飲むことは有効な場面があります。

しかし、日常生活で汗をそれほどかいていないにもかかわらず、何本も飲み続けると糖分や果糖を摂り過ぎる原因になります。

大量の発汗や激しい運動をした場合を除けば、水や麦茶を基本とし、必要に応じてスポーツドリンクや経口補水液を使い分けることが大切です。

「熱中症予防だから」と習慣的に甘い飲み物を飲み続けることは、尿酸値の上昇につながる可能性があります。

女性も更年期以降は尿酸値が上がりやすい

女性は閉経前まで、女性ホルモン(エストロゲン)の働きによって尿酸が尿へ排泄されやすくなっています。

そのため、若い女性では高尿酸血症は比較的少ない傾向があります。

しかし、更年期以降になると女性ホルモンが減少し、この保護作用が弱くなります。

その結果、

⚫︎ 尿酸値が徐々に上昇する
⚫︎ 高尿酸血症になりやすくなる

⚫︎ 痛風を発症する女性も増えてくる

ことがわかっています。

「女性だから痛風にはならない」という考えは、決して正しくありません。

尿酸値が高いまま放置すると…

高尿酸血症で最もよく知られている病気が痛風です。

突然、

・足の親指の付け根
・足首
・膝

などが赤く腫れ、歩けないほどの激しい痛みが起こることがあります。

しかし、尿酸値が高いことによる問題は痛風だけではありません。

高尿酸血症は、

  • 慢性腎臓病
  • 尿路結石
  • 高血圧
  • メタボリックシンドローム
  • 心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患

との関連も指摘されています。

痛みがないからといって放置するのは避けたいところです。

健康診断で尿酸値が高かったらどうする?

健康診断で尿酸値の上昇を指摘されたら、まず生活習慣を見直しましょう。

こまめな水分補給を心掛ける

甘い清涼飲料水を飲み過ぎない

アルコールを控えめにする

肥満を改善する

バランスのよい食事を心掛ける

適度な運動を続ける

これらは尿酸値の改善だけでなく、生活習慣病全体の予防にもつながります。

尿酸値が高い状態が続く場合や、痛風発作を繰り返す場合は、医療機関で治療が必要になることもあります。

こんな人は一度相談を

次のような方は、早めに医療機関で相談することをおすすめします。

・健康診断で尿酸値が高いと言われた

・痛風発作を起こしたことがある

・腎機能の低下を指摘されている

・高血圧や糖尿病を合併している

・更年期以降で尿酸値が上昇してきた

尿酸値は、一度だけではなく経過を見ながら管理することが重要です。

まとめ

夏は汗による脱水や尿酸の排泄低下によって、尿酸値が上昇しやすい季節です。また、甘い清涼飲料水やスポーツドリンクに含まれる果糖も、尿酸値を上げる原因となります。

さらに、更年期以降の女性では女性ホルモンの減少により尿酸値が上がりやすくなるため、「痛風は男性の病気」とは言えません。

健康診断で尿酸値が高いと指摘されたら、単に数値だけを見るのではなく、水分補給や食生活を見直し、必要に応じて医療機関で相談することが大切です。尿酸値を適切に管理することは、痛風だけでなく、腎臓や心臓、血管の健康を守ることにもつながります。

今回の記事が少しでも参考になれば幸いです。

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