〈プリン体クイズ〉鶏肉と牛肉、どっちが多い?尿酸値が気になる人が知っておきたい意外な回答

 〈プリン体クイズ〉鶏肉と牛肉、どっちが多い?尿酸値が気になる人が知っておきたい意外な回答
canva
中村友也
中村友也
2024-03-06

ビールのCMなどでよく耳にするプリン体。実は肉をはじめとした幅広い食品にも含まれており、その含有量も種類や部位によって異なることを知っていますか? この記事では、プリン体とはどういうものか、また、肉の中でも鶏肉と牛肉どちらにプリン体が多いのかについて、管理栄養士目線で紹介していきます。

広告

プリン体とはどういうもの?

プリン体とは、細胞の核に存在する核酸を構成する主成分で、アデニンやグアニンといった成分として存在しています。

この核酸という成分はほとんどの生物が持っている成分であるため、核酸を構成するプリン体もあらゆる食品に含まれています。

ちなみに、プリン体は体内の代謝や細胞の増殖に必要なため、基本的に避ける必要のある成分ではありません。

プリン体は危険?

プリン体は、体内で尿酸という成分に分解され尿と一緒に排泄されるため、基本的に危険性はありません。しかし、プリン体の多い食事を続けたり、慢性的に飲酒量が多かったりすると、尿酸の排泄が滞り高尿酸血症という状態になります。

高尿酸血症が続くと、尿酸が血中で結晶化し関節に痛みが出る痛風と呼ばれる病気を引き起こすため、プリン体を多く含む食品の摂取量や、飲酒量には注意が必要です。

プリン体の摂取基準

プリン体の摂取基準は、ガイドラインで1日400mg以下とされています。

この基準は、プリン体の多い食品や普段の食事量に気をつけないと超えてしまう可能性があるため注意が必要です。

そのため、食品に含まれるプリン体の量を把握しておくことは高尿酸血症や痛風予防のために重要です。

牛肉と鶏肉どちらのほうがプリン体が多い?

同じ肉類ですが、牛肉と鶏肉はどちらのほうがプリン体が多いのでしょうか?

牛肉の肩ロースと鶏のもも肉を比べてみると、牛肩ロースは100gあたりのプリン体量が90.2mg、鶏もも肉は100gあたり122.9mgと、鶏肉のほうがプリン体を多く含んでいることがわかります。

鶏もも肉
牛肉の肩ロースと鶏のもも肉を比べてみると、牛肩ロースは100gあたりのプリン体量が90.2mg、鶏もも肉は100gあたり122.9mgと、鶏肉のほうがプリン体を多く含んでいることがわかります。photo by canva

プリン体の量は肉の部位によって違いますが、同じ重量で比較すると鶏肉の方が多いことに変わりはありません。

ただし、牛肉、鶏肉ともにレバーや心臓などの内臓に多くのプリン体が含まれており、100gあたり200〜300mg程度含まれているため、食べる量には注意が必要です。

牛肉に含まれている栄養素とは?

牛肉は、たんぱく質や脂質を豊富に含む食品です。

他にも、豚肉や鶏肉に比べて鉄や亜鉛などのミネラルも多く含んでいるため、貧血のある方などにもおすすめの食品です。

鶏肉に含まれている栄養素とは?

鶏肉は、他の肉類に比べてたんぱく質を豊富に含むという特徴があります。

また、胸肉やささみは脂質の含有量が少ないため、低カロリーの食品としても人気です。

まとめ

悪者扱いされがちなプリン体の特徴と、牛肉と鶏肉どちらにプリン体が多く含まれるのかについて紹介してきました。

どちらもプリン体が多すぎる食品ではありませんが、大量摂取可能な食品である上に、内臓はプリン体を多量に含んでいます。

普段から摂取量に注意し、健康的な食生活を送りましょう。

参考サイト:

プリン体とは 厚生労働省

プリン体含有量 

プリン体の基準値

肉類の栄養

広告

AUTHOR

中村友也

中村友也

フリーランス管理栄養士。 私立大学の管理栄養士養成課程を卒業後、新卒で高度急性病院で栄養管理、栄養指導に従事。栄養指導件数は300件以上。その後独立しフリーランスへ。 現在は管理栄養士としての知識や経験を活かし、ライターとして健康、栄養ジャンルの記事を執筆。 また、自身の体験を元にしたブログの運営やコミュニティの代表も務めている。



RELATED関連記事

Galleryこの記事の画像/動画一覧

鶏もも肉