朝、トーストと一緒に「コーヒー」を飲まない方がいい人の特徴|管理栄養士が解説
忙しい朝は、トーストとコーヒーが定番という方は多いのではないでしょうか。しかし、手軽だからとなんとなく続けているその習慣が、実は鉄不足を招く一因になっている可能性があります。そこで本記事では、なぜ朝のトースト+コーヒーの習慣が鉄不足につながるのか、そして鉄をしっかり補うための朝食の工夫について解説します。
なぜ、女性は鉄不足になりやすい?
鉄は、血液中の赤血球に含まれる「ヘモグロビン」の材料となる栄養素です。 ヘモグロビンは、体中に酸素を運ぶ働きをしています。
しかし、女性は月経による鉄の損失や、ダイエットなどの影響で慢性的に鉄が不足しやすい傾向があります。また、年齢とともに食事量が減ったり、偏食によって十分な鉄を摂取できていないケースも少なくありません。
鉄が不足するとヘモグロビンを十分に作ることができず、体中に酸素が運ばれにくくなります。その結果、以下のような症状が現われます。
【鉄不足で起こりやすい症状】
・疲れやすい
・朝からだるい
・集中力が続かない
・頭がぼんやりする
・階段で息切れしやすい
朝のトースト+コーヒーが鉄不足を招く理由
なぜトースト+コーヒーの食事によって鉄不足になりやすいのでしょうか。
①トーストだけでは鉄を補給できない
食パンには鉄がほとんど含まれていません(6枚切り食パン1枚に含まれる鉄は約0.3mg程度 )。そのため、トーストだけでは十分な鉄を補うのは難しくなります。
バターやジャムだけのシンプルなトーストでは、鉄の利用を助けるたんぱく質も不足するため、鉄不足を招くことにつながります。
②コーヒーが鉄の吸収を妨げる
コーヒーにはクロロゲン酸などのポリフェノールが含まれています。ポリフェノールは、食事中の鉄と結びつき、体内で吸収されにくい形に変えてしまう作用があります。
特に野菜や豆類、穀類に含まれる「非ヘム鉄」はその影響を受けやすく、注意が必要です。
鉄不足を防ぐ朝食の工夫
鉄不足は、食事を少し工夫するだけで改善できる可能性があります。ここでは、鉄不足を防ぐ朝食のポイントを紹介します。
食パンを全粒粉パンに変える
先述の通り、食パンには鉄がほとんど含まれていません。その一方で、全粒粉パンには約2.3㎎、ライ麦パンには約1.6㎎(どちらも6枚切の場合)の鉄が含まれています。
パンを変えるだけでも、多くの鉄を摂ることが可能です。
たんぱく質をプラスする
鉄を体内で効率的に利用するためには、たんぱく質が必要です。肉や魚、卵などのたんぱく質を多く含む食品には、吸収率の高い「ヘム鉄」が多く含まれています。
朝食に卵やツナ、チーズ、ヨーグルトなどをプラスすることで、たんぱく質と鉄を同時に補いやすくなり、鉄不足改善につながります。
ビタミンCを一緒に摂る
ビタミンCには、食事に含まれる鉄を体内に吸収されやすい形に変える働きがあります。特に、野菜や豆類、穀類に含まれる「非ヘム鉄」は、そのままでは吸収率が高くありません。
しかし、ビタミンCと一緒に摂ることで吸収率が高まり、効率よく利用できるようになります。
朝食にキウイやオレンジ、いちごなどの果物を添えるだけでも鉄の吸収をサポートできます。
コーヒーを飲むタイミングを工夫する
コーヒー自体が悪いわけではありません。飲むタイミングを工夫することで、鉄の吸収を阻害するリスクが下がります。
おすすめは、朝食と一緒ではなく、少し時間を空けて飲みましょう。食後1〜2時間程ずらすことで、鉄への影響を抑えやすくなります。
まとめ
トーストとコーヒーのセットは手ですが、鉄やたんぱく質、ビタミン類が不足しやすい組み合わせでもあります。
そのため、朝食には卵やチーズ、ツナなどのたんぱく質、さらに野菜や果物を加えてバランスを整えましょう。バランスの良い朝食を意識することで、上手に鉄不足を改善していきましょう。
【参考文献】
・厚生労働省|「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
・厚生労働省| e-ヘルスネット「貧血」
・厚生労働省| e-ヘルスネット「鉄」
・文部科学省|「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
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