更年期、頑張っても良くならない人に必要なたったひとつのこと|大切なのは「増やすこと」ではない
更年期向けサービス「よりそる」代表・高本玲代さんは、多くの相談を受ける中で、更年期の不調に悩む人ほど「やること」を増やしがちだと感じているそう。大切なのは、何を足すかより何を減らすか。心と体に余白をつくる考え方を伺います。
更年期を迎える頃になると、「以前より疲れやすくなった」「思うように動けない日が増えた」「頑張っているのに良くならない」そんな悩みを抱える方が少なくありません。
そして、その状態から抜け出そうとして、多くの方が何か新しいことを始めます。
運動を始める。
食事を見直す。
サプリメントを試す。
本を読む。
動画を見る。
情報を集める。
もちろん、こうした行動そのものが悪いわけではありません。
ただ、これまで多くのご相談をお受けしてきた中で感じるのは、更年期で苦しくなっていく方にはある共通点があるということです。
それは、「やることを増やし続けている」ということです。
良くなりたいからこそ、増やしてしまう
体調が気になる。
疲れやすい。
以前のように動けない。
そんな状態になると、人は自然と解決策を探します。
そして、
「運動不足かもしれない」
「栄養が足りないのかもしれない」
「もっと頑張らないといけないのかもしれない」
と考えます。
その結果、
朝のウォーキングを始める。
ストレッチを追加する。
食事を変える。
睡眠を改善しようとする。
新しい健康法を試してみる。
少しずつやることが増えていきます。
一つひとつは良いことに見えます。けれど気がつくと、
仕事
家事
家族のこと
親のこと
そして健康のためにやること
抱えているものがどんどん増えていることがあります。
真面目な人ほど苦しくなりやすい
特に更年期世代の女性は、とても真面目な方が多いように感じます。
責任感がある
人に迷惑をかけたくない
期待に応えたい
自分が頑張れば何とかなると思っている
これまでの人生で、その姿勢によって多くのことを乗り越えてこられた方も多いでしょう。
だからこそ、不調が出たときも、「もっと頑張れば何とかなる」と考えやすいのです。
しかし、更年期はこれまでと同じやり方が通用しなくなることがあります。
頑張ることが解決にならない。
増やすことが改善につながらない。
そんな場面が少しずつ増えてきます。
「できない自分」を責め始める
やることが増えると、当然ながらできない日も出てきます。
疲れて運動ができなかった。
食事が思うようにできなかった。
早く寝ようと思ったのに夜更かししてしまった。
すると今度は、
「またできなかった」
「私は意志が弱い」
「ちゃんと続けられない」
と自分を責め始めます。
ここで苦しくなる方がとても多いのです。
本当は抱えている負担が大きすぎるだけかもしれません。
本当は頑張りが足りないのではなく、すでに十分頑張っているのかもしれません。
それなのに、自分を責め続けてしまう。
その状態が続くと、心にも体にも余裕がなくなってしまいます。
良くなる人は「何をやるか」より「何をやめるか」を考えている
一方で、少しずつ安定していく方には共通点があります。
それは、「何を増やすか」よりも「何を減らすか」を考えているということです。
全部をやろうとしない。
完璧を目指さない。
調子が悪い日は休む。
できたことに目を向ける。
自分に合わないものは手放す。
すると不思議なことに、余裕が生まれてきます。
余裕が生まれると、自分の状態も見えやすくなります。
何が負担なのか。何なら続けられるのか。今の自分に必要なことは何なのか。
そうしたことが少しずつ分かるようになります。
今の自分を受け入れることから始める
更年期になると、「以前のようにできなくなった」と感じることがあります。
けれど、それは能力が落ちたということではありません。
人生のステージが変わり、必要な付き合い方が変わってきたということでもあります。
だからこそ、昔の自分に戻ろうとするのではなく、今の自分を知ること。今の自分を受け入れること。そこから始めることが大切です。
最後に
更年期で苦しくなる方の多くは、怠けているわけではありません。
むしろその逆です。
真面目で、責任感が強く、一生懸命頑張ってきた方ほど苦しくなりやすいのです。
だからこそ今は、「何を増やせばいいか」ではなく、「何を減らせば少し楽になるだろう」と考えてみてください。
やることを増やし続けるよりも、抱えているものを少し下ろしてみる。
それだけでも心や体には余白が生まれます。
そしてその余白ができたとき、「今の自分でいいんだ」と思える瞬間が少しずつ増えていくのではないでしょうか。
更年期は頑張り続ける時期ではなく、自分に合ったペースを見つけ直す時期なのかもしれません。
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