気温が上がる季節に注意。アニサキス食中毒を防ぐために知っておきたい4つのこと|管理栄養士が解説

気温が上がる季節に注意。アニサキス食中毒を防ぐために知っておきたい4つのこと|管理栄養士が解説
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気温が温かくなってくると、食品の管理に注意が必要です。特に刺身など生の食材の管理不足により食中毒が起こる可能性も増えていきます。この記事では魚介類に寄生する「アニサキス幼虫」が引き起こす食中毒の危険とその対策を管理栄養士が解説します。

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アニサキスによる食中毒は激しい腹痛を引き起こすため注意が必要

アニサキスによる食中毒は、生の魚介類を食べた後に発症する寄生虫性の食中毒です。特に胃や腸に侵入したアニサキス幼虫が粘膜に刺さることで、強い痛みを引き起こします。
「新鮮な魚だから安全」と思われがちですが、鮮度の良し悪しだけでは防げない場合もあります。そのため、アニサキスの特徴を理解し、適切な予防策を実践することが大切です。

アニサキス食中毒ではどのような症状が起こる?

アニサキス食中毒の症状は、幼虫が寄生する部位によって異なります。

急性胃アニサキス症

最も多いのが急性胃アニサキス症です。生の魚介類を食べてから数時間から12時間程度で発症し、以下のような症状が現れます。

  • みぞおちの激しい痛み
  • 吐き気
  • 嘔吐
  • 胃の不快感

突然強い腹痛に襲われることが特徴で、夜間や明け方に救急受診するケースも少なくありません。

急性腸アニサキス症

アニサキス幼虫が腸に到達した場合は、急性腸アニサキス症を発症することがあります。食後十数時間から数日後に、

  • 下腹部の激しい痛み
  • 腹部膨満感
  • 吐き気
  • 発熱

などの症状が現れることがあります。

アニサキス食中毒は一年中発生する

食中毒というと夏場に多いイメージがありますが、アニサキス食中毒は年間を通して発生します。
これは細菌性食中毒のように気温や湿度によって増殖するわけではなく、寄生した魚介類を食べることで発症するためです。そのため、年中通して注意が必要です。

アニサキスとはどのような寄生虫?

アニサキス幼虫のイメージ
photoAC

アニサキスは魚介類に寄生する線虫(せんちゅう)の幼虫です。主に以下のような魚介類に寄生しています。

  • さば
  • あじ
  • さけ
  • まぐろ
  • いか

アニサキス幼虫は、生きている魚では主に内臓に寄生しています。しかし魚が死ぬと内臓から筋肉へ移動することがあります。筋肉部分は私たちが食べる可食部にあたるため、刺身などで摂取してしまう可能性があるのです。

アニサキスによる食中毒を予防するには?

アニサキス食中毒は、適切な取り扱いによって予防できます。家庭でできる対策を確認しておきましょう。

鮮度の良い魚介類を選ぶ

魚介類を購入する際は、できるだけ鮮度の良いものを選びましょう。丸ごと1尾で購入した場合は、帰宅後できるだけ早く内臓を取り除くことが重要です。
アニサキスは魚が死ぬと内臓から筋肉へ移動するため、内臓を速やかに除去することでリスクを減らせます。
また、生食用として販売されていない魚を刺身で食べたり、内臓を生で食べたりすることはやめましょう。

温度管理を徹底する

アニサキス幼虫は、適切な冷凍や加熱によって死滅します。死滅条件の目安は以下の通りです。

  • -20℃で24時間以上冷凍する
  • 中心温度60℃で1分以上加熱する

魚を購入した際は、保冷バッグや保冷剤を活用して低温を維持しながら持ち帰りましょう。また、自宅では速やかに冷蔵・冷凍保存を行うことが大切です。
なお、酢漬けや塩漬け、しょうゆ漬けなどではアニサキスは死滅しません。しめさばなども原因となることがあるため注意が必要です。

目視で確認して取り除く

アニサキス幼虫は、長さ2~3cm程度、白色の糸のような見た目をしています。魚の腹側の筋肉部分に存在することが多く、よく観察すると肉眼でも確認できます。

見つけた場合は、ピンセットなどを使って確実に取り除きましょう。
飲食店や加工施設ではブラックライトを用いて確認することもあります。アニサキスはブラックライトを当てると発光して見つけやすくなるため、効率的な検査方法として活用されています。

まとめ

アニサキスは、さばやあじ、かつお、いかなどの魚介類に寄生する幼虫で、生食によって食中毒を引き起こします。発症すると激しい腹痛や吐き気を伴うため注意が必要です。
予防のポイントは、「鮮度の良い魚を選ぶ」「速やかに内臓を除去する」「適切な冷凍・加熱を行う」「目視で確認する」の4つです。
魚介類は栄養価の高い食品ですが、安全に楽しむためには正しい知識も欠かせません。これからの季節は特に食品の管理に気を配り、アニサキス食中毒を予防しましょう。

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