朝のトーストに“ひとふり”するだけ。亜鉛不足を防ぐ食材|管理栄養士が解説
朝からしっかりと栄養をとりたいと思っていても、忙しいとトーストだけで済ませてしまう方も多いのではないでしょうか。朝食は主食中心になりやすく、たんぱく質やミネラルが不足しがちです。特に亜鉛は、意識しないと不足しやすい栄養素のひとつ。毎日続けるためには、できるだけ簡単に取り入れられる方法で補うことが大切です。そこで今回は、朝のトーストに「ひとふり」するだけで手軽に亜鉛を補える食材をご紹介します。
亜鉛とは?
亜鉛は、さまざまな酵素の構成要素となっています。成人では筋肉と骨に多く含まれており、主な働きは次の通りです。
細胞をつくり、成長を助ける
亜鉛はDNAの合成にかかわり、新しい細胞をつくるときに欠かせません。胎児や乳児の発育にも必要です。
味覚を正常に保つ
味を感じる「味蕾細胞」の働きを正常に保つサポートをしています。
ホルモンづくりをサポートする
亜鉛は血糖値を下げるホルモン(インスリン)の合成にかかわっています。
活性酸素から細胞を守る
体の細胞を傷つける活性酸素を除去する酵素の材料になります。
1日の必要量は?
亜鉛の推奨量は、次の通りです。
(男性)18~29歳 9.0 mg
30~64歳 9.5 mg
65歳以上 9.0 mg
(女性)18~29歳 7.5 mg
30~64歳 8.0 mg
65~74歳 7.5 mg
75歳以上 7.0 mg
令和6年の国民健康・栄養調査によると、亜鉛は30歳以上の男性や30~64歳の女性では不足していることがわかっています。
また、汗や尿で失われやすいため、毎日の食事でこまめに補うことが大切です。
不足するとどうなる?
亜鉛が欠乏すると、味覚障害、皮膚トラブル、成長の遅れ、免疫力の低下などが起きることがあります。
一方でサプリメントなどによる過剰摂取は、貧血や下痢など体の不調につながることもあるため、一度にたくさん摂るよりも、「毎日の食事で少しずつ補う」ことをおすすめします。
朝トーストにおすすめの食材
亜鉛を多く含む食材には、牡蠣や牛肉、うなぎなどがありますが、朝から取り入れるのはハードルが高いもの。そこでおすすめなのが「粉チーズ」です。
粉チーズ(パルメザンチーズ)は、手軽に使えるうえに亜鉛も含まれています。大さじ1杯(約5g)で約0.3mgの亜鉛を補うことができます。トーストにふりかけるだけで、いつもの朝食に簡単に栄養をプラスできます。
一緒にとりたい栄養素
亜鉛は、ビタミンAと一緒にとることで体内での働きが高まり、ビタミンCと一緒にとることで吸収率がアップするといわれています。
粉チーズトーストに添えるおすすめのお手軽食材
(ビタミンAを含む食材)蒸しかぼちゃ 小松菜やほうれん草のソテー
(ビタミンCを含む食材)蒸しブロッコリー いちご キウイ ポテトサラダ
などを添えるだけでも、より効率よく栄養補給ができます。
まとめ
朝食はつい簡単に済ませてしまいがちですが、ちょっとした工夫で栄養バランスも自然と整います。
亜鉛は不足しやすい栄養素ですが、粉チーズをトーストに「ひとふり」するだけでも、毎日の小さな習慣で無理なく補うことができます。忙しい日でも続けられる方法を取り入れて、健康的な体づくりの土台となる朝食を少しずつ整えていきませんか。
<参考文献>
・よくわかる栄養学(著者:小林実夏)
・健康長寿ネット
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/mineral-zn-cu.html
・食品成分データベース
https://fooddb.mext.go.jp/result/result_top.pl?USER_ID=17479
・日本人の食事摂取基準(2025年版)
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001316469.pdf
・令和6年国民健康・栄養調査結果の概要
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001603146.pdf
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