更年期、頑張り屋さんほど崩れやすい理由|春のスタートでやるべきは「何をやるか」より「何をやらないか」を決めること
更年期の方に向けたサービス「よりそる」を運営する高本玲代さんが綴るコラム連載。高本さんご自身もまさに更年期世代。わかりやすい不調だけではない更年期の影響について、体験を交えてお話しいただきます。
春になると、少しだけ前向きな気持ちになります。
新しいことを始めたくなったり、生活を整えたくなったり。
けれど、40代、50代の今、その「春のスタート」は、これまでとは少し意味が違ってきます。
むしろこの時期に大切なのは、何かを新しく増やすことではなく、今の自分に合わないものを手放していくことかもしれません。
「整えよう」とするほど、苦しくなることがある
更年期に入ると、体調の変化を感じる場面が増えてきます。
なんとなく疲れが抜けない。
気持ちが不安定になる。
集中力が続かない。
そうした変化に気づいたとき、多くの方がまず考えるのは、「どうにか整えなければ」ということです。
食事を見直した方がいいのかもしれない。
運動を始めた方がいいのかもしれない。
何か足りないものを補う必要があるのかもしれない。
けれど、その「整えようとする力」が、かえって自分を追い込んでしまうことも少なくありません。
頑張り屋さんほど、崩れやすい理由
これまで真面目に頑張ってきた方ほど、「ちゃんとやらなければ」という意識が強くなりやすいものです。
・体にいいことを取り入れなきゃ
・ちゃんと生活を整えなきゃ
・周りに迷惑をかけないようにしなきゃ
気づけば、やるべきことが増え続け、それをこなせない自分を責めてしまう。
実は、更年期に不調が出やすいのは、こうした頑張り屋さんの方に多い傾向があります。
なぜならこの時期は、体だけでなく、思考や感情、環境の影響など、複数の要素が重なり合ってバランスを崩しやすくなるからです。
それにもかかわらず、「もっと頑張れば何とかなる」と思ってしまうと、負担が積み重なり、さらに不調が長引いてしまうのです。
「足す」よりも先に「減らす」
春は新しいことを始める季節、というイメージがありますが、更年期においては少し考え方を変える必要があります。
それは、「何をやるか」よりも「何をやらないか」を決めること。
たとえば、
・完璧にやろうとすることをやめる
・一度に全部整えようとすることをやめる
・調子が悪い日の無理をやめる
・人と比べることをやめる
こうして少しずつ負担を減らしていくことで、体も心も自然と余白が生まれていきます。
「やめること」は、後退ではない
何かをやめることに対して、不安や抵抗を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
「このまま何もできなくなったらどうしよう」
「甘えているだけではないか」
そんなふうに思うこともあると思います。
けれど実際には、更年期の時期に無理を重ねる方が、あとから大きく崩れてしまうことが多いのです。
だからこそ、
少し立ち止まること
少し緩めること
それは決して後退ではなく、これからを安定させるための調整です。
こんなサインがあれば、減らすタイミング
もし今、
・寝ても疲れが取れない
・やる気が出ない
・些細なことで気持ちが揺れる
・頭がぼんやりする
・予定を考えるだけでしんどい
こうした状態がある場合は、「頑張る」のではなく「減らす」サインかもしれません。
すでにいっぱいになっている状態に、さらに何かを足そうとしても、うまくはいきません。
まずは余白をつくること。それが、整えるための第一歩になります。
「少しだけ」で十分
とはいえ、何もしないのも不安に感じるものです。
そんなときは、「少しだけやる」ことを意識してみてください。
・朝、少しだけ外の空気を吸う
・短い時間でも体を伸ばす
・お風呂でゆっくり呼吸をする
このくらいで十分です。
更年期は、大きく変えることよりも、小さく整え続けることの方が効果的な時期です。
整える前に、「知る」
多くの方が見落としがちなのが、「どうすれば良くなるか」を考える前に、「今どうなっているのか」を知ることです。
・体の負担が大きいのか
・頭の使いすぎなのか
・気持ちの消耗なのか
・環境によるストレスなのか
ここが曖昧なまま対策をしても、うまくいかないことが多くなります。
特に真面目な方ほど、「自分の状態を見る前に整えようとする」傾向があり、それがかえって遠回りになってしまうこともあります。
「春だから変わらなきゃ」を手放す
春は変化の季節です。
だからこそ、
「何かを始めなければ」
「変わらなければ」
そんな気持ちになりやすい時期でもあります。
けれど、更年期の今は、変わることよりも、崩れないこと。これを大切にしてもいい時期です。
今は整っていなくてもいい。
できない日があってもいい。
そう思えるだけで、体も心も少しずつ落ち着いていきます。
最後に
春のスタートで大切なのは、何かを始めることではなく、自分に合わないものをやめることです。
やめることで余白ができ、その余白の中で、本当に必要なものが見えてきます。
そしてそのとき初めて、無理のない形で次の一歩を選べるようになります。
また、ここまで読んでくださった方の中には、
「自分がどの状態なのか、正直よく分からない」
と感じている方もいらっしゃるかもしれません。
更年期の不調は、体だけでなく、思考や感情、環境など、いくつもの要素が重なっていることが多く、自分一人では整理しづらいものでもあります。
もしご自身の状態を一度整理してみたいと感じた方は、Instagram @yorisol_com にて、今の状態を見つめるための簡単な診断をご用意しています。
必要なタイミングで、ご自身のペースで活用していただけたらと思います。
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