「オリーブオイルで揚げ物はNG?」実は誤解…知らないと損する“正しい使い方”

「オリーブオイルで揚げ物はNG?」実は誤解…知らないと損する“正しい使い方”
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藤倉詩織
藤倉詩織
2026-04-13

健康への関心の高まりから、注目を集めるオリーブオイル。「揚げ物には向かない」という話を聞いたことがあるかもしれません。しかし実際には、オリーブオイルは揚げ油としても問題なく使うことができます。本記事では、オリーブオイルで揚げ物ができる理由や種類ごとの特徴、揚げ物をするときのポイントを解説します。

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「オリーブオイルで揚げ物はNG?」という説は本当?

結論からいえば、通常の揚げ物調理で使うのであれば、オリーブオイルを揚げ油として使うことに問題はありません。「加熱すると煙が出て有害」「高温調理には向かない」といったイメージを持つ人もいますが、科学的な視点から見ると、こうした認識は必ずしも正確ではないとされています。

たとえば国際オリーブ協会(IOC)では、オリーブオイルは揚げ物に適した油のひとつとして紹介されています。誤解が広がった背景には「煙点」への過剰な注目がありますが、近年の研究では、油の安定性は煙点だけで判断できるものではないと指摘されています。

オリーブオイルが加熱に強い理由

揚げ物の温度より煙点が高い

煙点とは、油を加熱したときに煙が出始める温度のことです。一般的に、油は煙点より低い温度であれば大きく分解することは少なく、比較的安定した状態で調理に使えるとされています。
オリーブオイルの煙点はおよそ210℃とされており、揚げ物の適温である180℃前後を十分に上回っています。家庭での揚げ物であれば、煙点に達することなく調理できる範囲といえるでしょう。

オレイン酸が酸化しにくい構造を持つ

オリーブオイルが加熱に強い理由のひとつは、主成分であるオレイン酸にあります。油の酸化のしやすさは脂肪酸の種類によって異なり、多価不飽和脂肪酸は熱や酸素の影響を受けやすいとされています。一方、一価不飽和脂肪酸であるオレイン酸は比較的酸化しにくい構造を持っています。

市販の10種類の食用油を加熱して比較した研究では、オリーブオイルの中でも「エキストラバージンオリーブオイル」が、加熱しても酸化や分解が起こりにくい油であることが報告されています。

揚げ物に向くオリーブオイルの種類とは?

オリーブオイルにはIOC規格に基づくいくつかのグレードがありますが、日本のスーパーで一般的に見かけるのは、おもに以下の2種類です。

オリーブオイル
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1つ目は「エキストラバージンオリーブオイル」。オリーブの実を物理的な方法のみで搾った非精製のオイルで、酸度0.8%以下という基準を満たしたものです。ポリフェノールなどの抗酸化物質を多く含み、加熱安定性についても研究で確認されています。ただし風味が豊かなため、揚げ物に使うとオリーブ特有の香りが料理に感じられることがあります。

2つ目は「オリーブオイル」。日本では「ピュアオリーブオイル」とも呼ばれるタイプです。精製オリーブオイルにバージンオリーブオイルをブレンドしたもので、風味が比較的マイルド。食材の味を邪魔しにくいため、揚げ物に使いやすいと感じる人も多いでしょう。

食材の味を活かしたいときはピュアオリーブオイル、オリーブの風味も楽しみたいときはエキストラバージンオリーブオイル。オリーブオイルを揚げ物で使いたいときは、このように風味や気分で使い分けてみてはいかがでしょうか。

オリーブオイルで揚げ物をするときのポイント

油の温度を上げすぎない
揚げ物の適温は180℃前後とされています。煙点(約210℃)に近づくほど油の劣化が進みやすくなるため、温度を上げすぎないことが大切です。

揚げ油の使い回しは控えめに
IOCの指針では、家庭で揚げ物に使用する場合、同じオリーブオイルを4〜5回以上繰り返し使わないことが望ましいとされています。また、他の油脂や植物油と混ぜて使用しないことも推奨されています。オリーブオイルに粘りや異臭を感じたりする場合は、使用を避けるようにしましょう。

【参考文献】
・International Olive Council「Frying with olive oil
・North American Olive Oil Association「Smoke Point Not a Reliable Indicator of Cooking Oil Stability
・日清オイリオグループ株式会社「エキストラバージンオリーブオイルとオリーブオイルの違いは?

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