「油って、結局なにが正解?」医師が【避けている油】と【信頼している油】

「油って、結局なにが正解?」医師が【避けている油】と【信頼している油】
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甲斐沼 孟
甲斐沼 孟
2026-03-05

「油って、結局なにが正解なんですか?」―外来でかなりの頻度で聞かれる質問です。糖質よりも、最近は「油」への関心が高い印象があります。オメガ3がいいとか、MCTが流行っているとか、サラダ油は危険だとか・・・。情報が多すぎて、逆に混乱しますよね。今回は、内科医として日々“炎症”や“動脈硬化”を診ている立場から、私自身がどう油を選び、どう距離を取っているかを、かなり現実的にお話しします。

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なぜ油が問題になるのか

結論から言うと、私は「油を減らす」より「油を入れ替える」ことを意識しています。

油そのものが悪いわけではありません。

問題は、質と酸化です。

私たちの体の老化や血管トラブルの背景には、慢性的な炎症があります。
その炎症を助長しやすいのが、酸化した油や、過剰なオメガ6系脂肪酸。

血管の内皮はとても繊細です。

質の悪い油を摂り続けると、
・LDLが酸化
・動脈硬化が進む
・血流が悪くなる

これは教科書の話ではなく、日々の検査データで実感する現実です。

私ができるだけ避けている油

まずは「避ける側」から。

  1. 何度も使い回された揚げ油
  2. 加工食品に大量に含まれる植物油脂
  3. 常温で長期保存され、開封後も放置されがちな油

ポイントは「酸化」です。

揚げ物自体をゼロにしているわけではありません。
ただ、コンビニのホットスナックを毎日の習慣にはしません。

  • 例:50代男性

LDLコレステロールがなかなか下がらない。
食事内容を細かく聞くと、週5回の揚げ物+スナック菓子。

油を“変えただけ”で、3か月後の数値が改善しました。カロリーは大きく変えていません。

油は静かに効いてきます。

私が信頼している油

では、何を使うのか。

シンプルです。

✔ エキストラバージンオリーブオイル
✔ 青魚に含まれる脂(EPA・DHA)
✔ 適量のごま油

オリーブオイルは加熱しすぎない範囲で使います。サラダや仕上げにひと回し。

青魚は週2〜3回。これは油というより“食品そのもの”として。
サプリより、魚を食べるほうが私は好きです。

ごま油は風味づけ程度。大量には使いません。

油は「量」より「頻度」

多くの方が「1回にどれくらい?」と聞きますが、私は摂取頻度を見ます。

良質な油を少量、継続的に。

質の不明な油を、毎日大量に摂らない。

それだけです。

油
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極端に油をカットすると、
・肌が乾燥
・ホルモンバランスが乱れる
・満足感が減る

脂質はホルモンの材料でもあります。敵ではありません。

炎症と老化のリアル

慢性炎症は、目に見えません。でも確実に進みます。

・血管が硬くなる
・肌のハリが落ちる
・疲れが抜けにくい

油の質は、こうした変化にじわじわ影響します。

私は40代に入ってから、「翌朝の体の軽さ」で油の違いを感じるようになりました。

揚げ物続きの翌朝は、なんとなく重い。
魚中心の日の翌朝は、頭がクリア。

気のせいではなく、炎症の差だと考えています。

捨てる勇気も大事

もう一つ大事なのは、「古い油は捨てる」こと。

開封して何か月も経った油。
コンロ横で熱にさらされている油。

もったいない気持ちはわかります。でも健康コストのほうが高い。

私は小さいボトルを買います。

“使い切れる量を”ーこれだけでも、酸化リスクは下がります。

完璧を目指さない

外食もします。揚げ物も食べます。
でも、毎日にはしない。

健康管理は、0か100かでは続きません。

入れ替える。減らす。選ぶ。

それだけ。

まとめ

医師として、私が避けている油は、
✔ 酸化した油
✔ 使い回しの揚げ油
✔ 加工食品に多い不明瞭な植物油脂

信頼しているのは、
✔ オリーブオイル
✔ 青魚の脂
✔ 少量のごま油

油は老化を早めることも、守ることもあります。

大事なのは、「どの油を、どの頻度で、どう扱うか」。
今日のキッチンを少し見直すだけで、10年後の血管と肌は変わります。
派手な健康法より、台所のボトル1本。そこから炎症対策は始まります。

今回の記事が少しでも参考になれば幸いです。

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