無意識で飲んでない?実は怖い“甘い飲み物”の落とし穴|管理栄養士が解説
疲れを感じた時や、気分転換したい時につい手が伸びてしまう甘い飲み物。コーヒーショップのラテ、炭酸ジュース、エナジードリンクなど忙しい毎日の中で「気づいたら飲んでたわ…」という方も多いのではないでしょうか。この甘い飲み物、実は血糖値の上がり方が想像以上に急激なことを知っていますか?
甘い飲み物と血糖値
甘い飲み物の一番の特徴は、「液体である」ということ。液体は個体の食べ物に比べて消化過程が少ないため、糖が短時間で吸収されやすく、血糖値が一気に上がってしまいます。すると体は慌ててインスリンを大量に分泌し、急上昇した血糖値を下げようとします。これが“血糖値スパイク”と呼ばれる状態です。
血糖値スパイクが起こるとどうなる?
① 強い眠気・だるさ・集中力低下
急激に上がった血糖値を下げるために、体は大量のインスリンを分泌します。その反動で血糖値が急降下すると、脳がエネルギー不足になり、突然の眠気やだるさ、集中力低下に繋がります。
② 食欲が増す・甘いものがさらに欲しくなる
急降下した血糖値を戻そうとして、脳が「もっと糖を!」と指令を出すため、もっと甘いものへの欲求が強まり、甘い飲み物ループにハマりやすくなるのです。
③ 内蔵脂肪の蓄積
インスリンは血糖を下げるだけでなく、「脂肪をため込むホルモン」でもあります。血糖値スパイクでインスリンが大量に出続けると、脂肪が蓄積しやすく、特に内臓脂肪が増えやすくなります。
甘い飲み物ループから抜け出すために
置き換える
まずは「完全にやめる」よりも量を減らしたり、「置き換える」ことから始めてみましょう。
・カフェラテ → 無糖のカフェラテやカフェオレ
・ジュース・ → 炭酸水+レモン
・エナジードリンク → 眠気覚ましには緑茶や無糖コーヒー、気分を上げたい時は無糖炭酸水+レモンやミント入りのハーブティー
タイミング
甘い飲み物を飲むタイミングも大切です。空腹時では血糖値スパイクが起こりやすいため、甘い飲み物が欲しくなったら食後に飲むようにしましょう。
食事の見直し
甘いものが欲しくなる時間帯は、実は血糖値が下がりかけているサイン。朝食にたんぱく質を加えたり、昼ごはんに野菜をしっかり食べると、食事で血糖値の安定させることができ、「甘い飲み物ほしい欲」が自然と落ち着くことも多いです。
【参考】
浜松市公式HP/血糖値スパイク情報
ライター/浅野いずみ
行政管理栄養士として保育園や老人ホーム等の施設衛生・栄養管理の指導に従事。その後フリーランスとして特定保健指導やダイエットプランナーとして個人の栄養や健康をサポートしている。食材の持つ力や組み合わせ、効果的な調理法についてのテーマを中心に、食べることが楽しくなるような執筆を心掛けている。
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