〈ガチガチ肩〉肩甲骨をくるっと回すだけ!張り付きがはがれて肩まわりが劇的に軽くなる簡単エクサ
「腕が上がりにくい」「肩がいつも重い」「背中がガチガチ」——そんな悩みの原因は、肩甲骨が背中に張り付いてしまっているからかもしれません。デスクワークやスマホ操作で前かがみの姿勢が続くと、肩甲骨まわりの筋肉が固まり、動きが制限されてしまいます。でも安心してください。座ったまま肩甲骨をくるっと回すだけの簡単エクササイズで張り付きをはがせば、腕の動きは驚くほどスムーズになります。
なぜ肩甲骨は背中に張り付いてしまうのか
肩甲骨は、背中の上部にある三角形の骨です。左右に一つずつあることから、「天使の羽」なんて呼び方もされています。実はこの肩甲骨、鎖骨以外の骨とは直接つながっていません。筋肉だけで支えられている「浮いた状態」の骨なのです。そのおかげで本来は自由に動くはずなのですが、現代の生活習慣によって、その動きが大きく制限されてしまっています。
その習慣とはデスクワークやスマホ操作をしているときの、前かがみの姿勢です。この姿勢が続くと、肩が内側に巻き込まれ、巻き肩になります。すると、肩甲骨は背骨から離れて外側に開いた状態で固定されてしまいます。この形が長く続くと、肩甲骨を背中に引き寄せる筋肉(菱形筋や僧帽筋の中部)が常に引き伸ばされて弱くなり、肩甲骨の動きが阻害されます。同時に、胸の前側の筋肉(大胸筋や小胸筋)が縮こまって硬くなります。
さらに、肩甲骨と肋骨の間には「前鋸筋」という筋肉にも影響があります。前鋸筋は肩甲骨を下方向に動かしたり、肋骨に沿ってスムーズに動かす役割を担っています。しかし、長時間同じ姿勢でいると、この前鋸筋も含めて肩甲骨まわりの筋肉全体が癒着し、まるで背中に張り付いたように動きが悪くなってしまうのです。
このように、肩甲骨の動きが悪くなると、腕を上げるときに肩甲骨が連動して動かないため、腕だけで無理に上げようとして肩関節に負担がかかります。これが四十肩・五十肩の一因にもなりますし、肩こりや首の痛み、ひどい場合には頭痛を引き起こすこともあります。
肩甲骨は「はがして動かす」ことが大切
固まってしまった肩甲骨を改善するには、「はがして動かす」ことが重要です。はがすとは、背中に張り付いた状態から肩甲骨を解放し、本来の可動域を取り戻すこと。肩甲骨は上下・左右・回転と、実に多彩な動きができる骨です。この動きを意識的に引き出すこと、つまり全方向に動かすことでまわりの筋肉がほぐれ、血流が改善し、肩甲骨本来の機能が蘇ります。
肩甲骨を動かすと、僧帽筋、菱形筋、前鋸筋、肩甲挙筋など、背中と肩まわりの複数の筋肉が連動して働きます。これらの筋肉がバランスよく動くことで、肩甲骨は肋骨の上をスムーズに滑るように動き、腕の動きもスムーズになります。
また、肩甲骨を動かすことで肩関節への負担が軽減され、肩の可動域が広がります。それは腕を上げるとき、時計の針のように肩甲骨も一緒に連動して動いているからです。この連動がうまくいかないと、腕は本来の高さまで上がりません。
座ったまま行えるエクササイズなら、仕事の合間やちょっとした休憩時間にも取り組めます。特別な道具も必要なく、オフィスでも自宅でも、気づいたときにすぐ実践できるのが魅力です。
座ったままできる!肩甲骨はがしエクササイズ
それでは、実際に肩甲骨の張り付きをはがして、腕の動きをスムーズにするエクササイズをご紹介します。
【基本の肩甲骨回し】
まずは肩甲骨を大きく動かして、張り付きをはがしていきましょう。
- 椅子に浅めに腰かけ、背筋を軽く伸ばします
- 両手の指先を肩に軽く置きます(右手は右肩、左手は左肩)
(photo by Minami Ito) - 肘で大きな円を描くように、ゆっくりと後ろ回しに回します(5回)
- 肩甲骨が背骨に寄ったり離れたりするのを感じながら、丁寧に動かしましょう
- 次に前回しも同様に5回行います
ポイントは、できるだけ大きく動かすこと。小さな動きでは肩甲骨は十分に動きません。肘が耳の横を通るくらいのイメージで、ダイナミックに回しましょう。呼吸は止めずに、リラックスして行ってください。
【肩甲骨の寄せ・開きエクササイズ】
次に、肩甲骨を意識的に寄せたり開いたりして、可動域を広げます。
- 椅子に座ったまま、両腕を肩の高さで前に伸ばします
- 息を吐きながら、両手を後ろに引き、肘を曲げて肩甲骨を背骨に寄せます
- このとき、胸を開いて、肩甲骨同士をギュッと寄せるイメージで(3秒キープ)
- 息を吸いながら、両腕を再び前に伸ばし、肩甲骨を外側に開きます
- 背中を少し丸めて、肩甲骨を肋骨から離すように意識します
- この動きを10回繰り返します
寄せるときは胸を張りすぎて腰が反らないように注意し、開くときは肩が上がらないように気をつけましょう。肩甲骨の動きに集中して、ゆっくり丁寧に行うことが大切です。
【上下の動きエクササイズ】
最後に、肩甲骨を上下に動かして、さらに可動域を広げます。
- 両肩を耳に近づけるように、ゆっくりと引き上げます(3秒キープ)
- 一気にストンと力を抜いて、肩を下ろします
- これを5回繰り返します
肩を上げるときは首をすくめるようなイメージで、下ろすときは肩甲骨を下に引き下げる感覚で行いましょう。
これらのエクササイズを1日2〜3回、仕事の合間や家事の合間に取り入れるだけで、肩甲骨の動きは徐々に改善していきます。続けるうちに、腕が軽く上がるようになり、肩こりも和らいでくるはずです。肩甲骨がスムーズに動けば、姿勢も美しくなり、呼吸も深くなります。ぜひ毎日の習慣にしてみてください。
監修/伊藤みなみ(ピラティス講師)
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