美肌に欠かせないビタミンCが1.6倍。毎日食べたい“紫キャベツ”の美容効果を管理栄養士が解説
料理に鮮やかな彩りを添えてくれる紫キャベツ。サラダや付け合わせに少し添えるだけで一気に華やかな食卓になりますが、実は色の美しさだけではなく、栄養価の高さにも注目したい野菜です。この記事では、紫キャベツの栄養価と、栄養を活かす食べ方を管理栄養士が解説します。
キャベツより豊富なビタミンC
紫キャベツが注目される大きな理由のひとつが、ビタミンCの含有量の高さです。一般的なキャベツのビタミンC量は100gあたり約47mgですが、紫キャベツは 約68mg と、約1.6倍ものビタミンCが含まれています。ビタミンCはコラーゲンの生成や、メラニン色素の生成の予防など美肌作りには欠かせない栄養素です。
ビタミンCの効果
・コラーゲンの生成をサポートし、ハリと弾力のある肌作りに
・メラニンの生成を抑制し、シミの予防に
透明感のある肌を作るアントシアニン
一般的なキャベツと紫キャベツの違いはなんといっても色の違いですが、紫キャベツの鮮やかな紫色は「アントシアニン」と呼ばれるポリフェノールに由来しています。アントシアニンには強い抗酸化作用があり、肌の老化の原因となる酸化ストレスを防ぐ働きがあります。また、目の健康維持にも役立つことが知られており、日常生活で気になる疲れ目対策にもおすすめです。
アントシアニンの効果
・肌の老化を防ぎ、イキイキとした肌に
・目のピント機能を調節し、疲れ目の予防に
他にもある紫キャベツの嬉しい栄養
ビタミンK
紫キャベツには骨の健康を守るビタミンKが豊富に含まれています。ビタミンKは血液の凝固を助けるほか、カルシウムの働きをサポートし、骨の健康維持に欠かせない栄養素です。骨を丈夫にする代表的な栄養素と言えばカルシウムですが、カルシウムとビタミンKをセットで摂ることで丈夫な骨を作ります。
ビタミンU
ビタミンUはキャベツから発見された成分であることから、別名キャベジンとも呼ばれています、過剰な胃酸の分泌を抑えたり、傷ついた粘膜の修復をし、胃液の状態を正常に保つ働きがあります。食べ過ぎ・飲みすぎが続くときや、ストレスで胃が荒れがちな時に摂りたい栄養素です。
食物繊維
紫キャベツは一般的なキャベツよりも食物繊維が豊富です。キャベツの食物繊維が100g当たり1.6g含まれるのに対し、紫キャベツには2.8gと約1.7倍の食物繊維が含まれています。特に不溶性の食物繊維が多く、便のカサを増やしてスムーズは排便を促す効果が期待できます。
紫キャベツの栄養を効果的にとる食べ方
① 生で食べる
アントシアニンは水溶性の成分のため、長時間水にさらすと流れ出てしまいます。洗う際は サッと流水で洗う程度 にし、サラダやマリネなど生で食べるのが一番おすすめです。また、ビタミンCは熱に弱いため、生で食べることでより多くの栄養をキープできます。
② 酢やレモンと一緒に食べる
紫キャベツは酸と反応することでアントシアニンの色が鮮やかに変化します。 酢漬けにしたり、レモンやお酢でマリネにして食べるのがおすすめ。特にお酢に漬けておくと酢の殺菌・防腐作用で日持ちもするため、作り置きにも向いています。
③ミキサーやブレンダーで細かくする
紫キャベツはミキサーやブレンダーで細かくすることで繊維が壊れ、消化吸収がスムーズに行われます。キャベツと比べて青臭さも少なくクセが少ない野菜なので、スムージーやポタージュにするのもおすすめ。色がきれいで見た目も華やかです。
美肌と健康のために紫キャベツをコツコツ取り入れよう
紫キャベツは色の鮮やかさだけでなく、美肌づくりに欠かせない成分や骨や胃の健康を守る栄養素が豊富な野菜です。色鮮やかで華やかな野菜ですが、クセも少なく日常使いもしやすい野菜です。見るだけで元気がでる色は身体も心も豊かにしてくれるので、普段の食卓に取り入れてみましょう。
【参考文献】
食品成分データベース
ムラサキキャベツ | 成分情報 | わかさの秘密
キャベツ|とれたて大百科|食や農を学ぶ|JAグループ
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