乾く季節に気になる、目や骨盤底筋群などの粘膜乾燥|大人の女性に必要な〈内側と外側から潤いを与える知恵〉

乾く季節に気になる、目や骨盤底筋群などの粘膜乾燥|大人の女性に必要な〈内側と外側から潤いを与える知恵〉
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仁平美香
仁平美香
2025-11-30

閉経前後だけでなく、極端なダイエットで栄養が足りていない場合や運動不足での筋力低下などもお肌や粘膜の乾燥の原因になります。乾燥を放っておくと肌のたるみ、くすみ、しわなどに直結しますし、デリケートゾーンの気になる臭いに繋がることも。冷えも乾燥の一因。日ごとに寒くなる季節、年齢を問わず、潤い不足には気を付けて潤いあるお肌を目指していきましょう。

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寒い時期は空気が乾きやすく、どの年代の方も乾燥しやすい季節。水分量が下がると肌のバリア機能が落ちて、肌荒れの原因になってしまいます。 

更に閉経前後は肌や髪だけでなく、デリケートゾーン、口や喉、鼻、目など粘膜の乾燥が進んでいきます。 閉経はだいたい50歳前後が平均でその前後5年が更年期。ただ閉経してみないと更年期のはじまりははっきりとはわかりません。45歳頃から更年期に入る方が多いですが、あくまで平均値なので40歳頃から乾燥にまつわる更年期症状が始まる方も。 

気になる粘膜潤い不足サイン 

目の乾燥

目についてはかすみ、かゆみや目の奥の痛み、ショボショボしたりという症状の他、女性ホルモン減少で涙の分泌量が減っていき、乾きすぎると急に理由もなく涙が出たりという症状となってあらわれます。涙は一過性のものでとどまってくれないので潤いは保たれることなくまた乾きます。更年期の時期は老眼が始まっている方もいて、目への負担が大きくなる時期。 

鼻の乾燥

鼻は垢(いわゆる鼻くそ)がたまりやすくなったり、鼻の中のかさかさごわごわした異物感や痛みの他、鼻をかんだだけで鼻血がでるという症状がでやすくなっていきます。 

骨盤底筋群や腟

骨盤底筋群や膣は乾燥から自浄作用が低下することで雑菌が繁殖しやすくなり、においのもとになってしまったり、炎症を起こし、痛みに繋がって自転車のサドルに座ると痛みを感じたり、ほてりや出血が起こる場合も。 更年期はもちろん、ホルモンバランスの乱れや運動不足、姿勢の悪さなどが原因となり、若くても筋力低下や血流不良で骨盤底の弾力不足が起こっていることも十分ありえます。適度な運動をして血流をよくするように心がけましょう。以下に潤い不足予防のためのヒントと骨盤底ケアをいくつか紹介していきます。 

こまめな水分補給と骨盤底の引きあげを

肌や粘膜の乾燥が気になるときは、まず、内側のケアとして喉が渇く前にこまめに水分補給をすること。冷えも乾燥を招くのでできるだけ冷たいものは避けましょう。そして年齢とともに食が細くなると炭水化物中心になり、肉、魚類の摂取が落ちやすくなるので、油分不足になりやすく。とりすぎももちろんよくないのですが、食事から摂取する適度な油分は肌の潤いにも必要なのでダイエット中なども油分を避けすぎないように。股関節周辺の柔軟性を高めるヨガポーズやウォーキング、呼吸法によって骨盤底筋群を動かすのも血行促進につながります。

オイルでマッサージをして外から潤いケア 

冬場の全身のオイルマッサージは、どの世代でも肌に栄養を与えてくれるのでおすすめです。今回は自宅で自分でできる骨盤底筋群のセルフケアについて紹介します。 骨盤底筋群をセルフマッサージする場合は、目の周りよりも薄くデリケートなので、摩擦は厳禁。こすったり、掻いたりしてしまうと、ますます乾燥してしまうだけでなく黒ずみの原因にも。排尿、排便の際にトイレットペーパーを使うときもこすらないように気を付けましょう。摩擦や強い圧をかけないことに注意すれば、マッサージをすることで血行がよくなり潤いを作ることに+になります。マッサージする際は、手指をよく洗って清潔にし、膣の周辺、大陰唇、小陰唇をなぞり、会陰(肛門の5㎜前あたり)は、指の腹で円を描いたり、指をあてて横方向にごくやさしく引いて1分ほど待つなど、こすらずにやさしく行います。 オイルを使うと会陰マッサージをしたことの無い方が行う場合も、摩擦を予防してさらに栄養と潤いを与えてくれるので一石二鳥。 

経皮吸収が高い箇所なので使用期限が過ぎた古いオイルなどはNG。香り成分が刺激になることもあるので、無香料でデリケートゾーンに使えるシンプルな処方のものがおすすめ。膣内に使えるものもあります。難しく感じる場合はオイルはお風呂上りに骨盤底に塗布するだけでもOKです。更年期からは乾燥対策に取り入れてほしい習慣ですが、40歳前後のプレ更年期や乾燥や骨盤底筋群の働きが落ちているかもと感じる若い世代の方も、まずは秋冬の乾燥する時期だけでもはじめてみましょう。 

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