硬くなりがちな骨盤底筋群をしなやかに保つ|寝たままできる骨盤底筋エクササイズ〈あおむけ編〉
前回に続き、今回もテーマは骨盤底筋群について。前回は座位で骨盤底筋群の中心やおなかの動きを感じるところから紹介しましたが、今回は姿勢を変えて練習してみましょう。仰向けでの練習法です。最初はヨガマットやラグなどある程度硬さがあるところで練習したほうが姿勢を確認しやすいですが、慣れてしまえばベッドで寝る前や起きたときなどに練習できます。
あおむけで姿勢での骨盤底筋群エクササイズを練習してみましょう。後半の腰を少し持ち上げた姿勢での練習は内臓が下垂している方にもおすすめです。
骨盤底筋群の引き上げワーク
膝を立てたあおむけでの実践
やり方:
1,マットにあおむけで寝ます
2,膝を立てます。このとき腰幅に脚を開きます。
3,お腹に手をのせ、背骨のS字カーブをキープした状態をつくりましょう。
※背骨のS字カーブがきれいに保てていると腰椎の部分がやさしく前弯していますので、腰が丸まってカーブがなくなっていると骨盤底筋群が引きあがりにくくなります、また、逆にカーブが強すぎて腰が浮きすぎてウエストの後ろ側に手首まですっと入るようであれば、腰が反りすぎて力んでいます。腰が反りすぎている場合はおしりを少しかかとに近づけるようにするなどして、腰のカーブをゆるやかに調整しましょう。
4,吐く息でお腹が凹むときに骨盤底筋群をひきあげ、吸って下腹部がふくらむときに骨盤底をゆるめます。5呼吸程続けましょう。
※引き上げる際は会陰(肛門と膣口の間)に向かってつまみあげるように意識して行います。骨盤の向きがわからなかったり、会陰を意識するのが難しい場合は前回の記事も併せて練習してみてください。
上記のワークのアレンジ1 <腰を少し持ち上げる>
膝を立てたあおむけの基本のワークに+して腰を持ち上げて実践してみましょう。
内臓が下垂気味の方など、腰をもちあげると引き上げがしやすくなる場合もあります。 腰を持ち上げる際に腰が後傾してしまったり前傾しすぎるくせがあると引き上げがしにくくなります。
腰を持ち上げる際は、まず基本のワークで姿勢を確認してから、へそと恥骨の中点あたりを意識して天井に向かって腰を軽くあげます(へそや尾骨を意識すると骨盤が傾きやすくなるので下腹部がポイント)
※腰をもちあげすぎると脚や腰がりきんで骨盤底が働きづらくなってしまうので、呼吸がしやすいか、脚にりきみがないか確認して、低めの高さ(10~12㎝程度 )でOKです。5呼吸ほど繰り返します。
上記のワークのアレンジ2 <脚の幅を変える>
先ほどのワークの脚の幅を変えてみましょう。
1,あおむけに寝て、腰幅よりも拳一つ分脚を開き、膝を立てます。
2、同じように姿勢に気を付けて、吐く息で引き上げて、吸う息でゆるめるを、5呼吸繰りかえします。
3,次に腰幅よりも拳一つ分脚を閉じて膝を立てます。
4,同様に姿勢に気を付けて、吐く息で引き上げて、吸う息でゆるめるを5呼吸繰りかえします。
最後に、腰幅のスタンス、腰幅より広めスタンス、狭めスタンスの3つのうち、一番骨盤底筋群が意識しやすかった(坐骨が内側に寄るような感覚や骨盤底がきゅっと持ちあがる感覚など)脚の幅でもう5呼吸行います。
脚の幅を変えたり、腰の高さを変えるだけでも感覚が変わります。継続的に練習していくと、苦手だった脚幅での引き上げもできるようにはなりますが、最初はやりやすいものから練習すると上達していきやすくなります。2回め以降の方は一番最初に行うエクササイズを一番感覚のつかみやすいものからはじめて、別のアレンジも行い、最後にもう一度得意な脚幅や腰の高さで行うという順番で練習してみてください。
アレンジも併せて3分以内でできるので、できれば1日に何回か、(お仕事などでなかなか横になる時間がない方は、朝晩2回だけでも)練習してみましょう。こまめに刺激を入れた方が骨盤底筋群がしなやかになり、感覚がつかみやすく、働きもよくなります。こまめに意識して、骨盤底筋群をしなやかにしていきましょう。
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