「排便時に血が出る」「お尻にできものが」実は3人に1人が抱えている〈痔〉何科に診てもらえばいい?

 「排便時に血が出る」「お尻にできものが」実は3人に1人が抱えている〈痔〉何科に診てもらえばいい?
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デリケートゾーンだから人に相談しにくいけれど、実は多くの人がおしりの痔で悩んでいます。特に女性は出産時に痔を患う人も多いため、20代から痔持ちなんて人も。そんな痔ですが排便に苦痛があるだけでなく、放置すると悪化したり、他の病気のサインだったということもあるんです。

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痔は3種類、あなたはどのタイプ?

「じつは私、痔があるの」「うそ、私も!」なんて話していても、お互い痔の種類が違えば、症状や治療法が異なります。

痔は患部の見た目から簡単に種類が分別できるので、まずは自分の痔タイプを知っておきましょう。

いぼ痔

肛門からプニョッとした痔核が飛び出している。肛門の内側で直腸の壁に痔核がある場合も。痔で一番多い症状です。

切れ痔

排泄時、肛門の皮膚が切れて出血が。排泄後もピリッとした切り傷の痛みが続きます。20~40代女性に多いタイプです。

痔瘻

肛門周辺の皮膚に膿のトンネルができてしまうこと。男性に多く、治療のためには手術が必要です。

痔
痔の種類 イラスト/AC

肛門科は敷居が高いけれど、内科なら!

痔を検査するためには、触診、肛門鏡、大腸カメラが使われます。そのため、あまり知られていませんが、痔は症状があまり進行していないなら、消化器内科の治療で治ることも。

大腸カメラ検査を受ける際、痔も一緒に見て欲しいと一言リクエストするだけで、人に言えない痔の悩みが、ひっそり解決できてしまうかもしれません!

血が出ていたら、見逃さないで!

痔になっていても、痛みや不快感が少なければ、そのまま放置してしまいがち。でも、排便時に血が混じっているならば、痔以外の病気が隠れているかもしれません!

□便器が赤くなるほど血が出る

□トイレットペーパーに血がつく

□血が混じった膿が出る

これらは、痔ではなく、もしかしたら、大腸がんなどの重篤な病気の場合もあります。はずかしがらずに、まずは消化器内科を受診しましょう。

まとめ

年齢を重ねていくほど、シモのトラブルが増えてきますよね。ここに痔の問題も加わってくると、正直ゲンナリ。でも、3人に1人、みんなが悩んでいると思えば、これはもうしょうがないこと。しっかり受け入れて、大人の階段をまた一歩登っていきましょう。大人の階段は、登れなくなったらそこでジエンドなんですから!

教えてくれたのは…船越真木子(ふなこし・まきこ)先生

船越真木子
船越真木子医師

京都にある「まきこ胃と大腸の消化器内視鏡クリニック」院長。2005年神戸大学医学部卒。その後、基幹病院や京都大学医学部附属病院の勤務を経て、2021年に「まきこ胃と大腸の消化器・内視鏡クリニック」(京都市伏見区)を開院。がん死の第一位である大腸がん、第二位である胃がんを早期発見するため、苦痛の少ない高精度な内視鏡検査を提供している。ミッションは『人生を最高に楽しめる体と心を支える』。総合内科専門医、消化器病専門医、消化器内視鏡専門医。

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ヨガジャーナルオンライン編集部

ヨガジャーナルオンライン編集部

ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。



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